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魔素の異常現象

 ──ギムウェルム国に来て6日目。


 いつもと変わらず俺達は午前中の訓練をしていた。

 今朝のドーピングでは魔力の木の実(M)を42個創造し食べると、MPが365も増えていた。

 

 ドーピングを終えた俺は、リアラの魔力操作を眺めながらふと思った事がある。

 それは魔力感知と言うスキルの事だ。


 ギルドマスターであるウォーレンさんのステータスを見た時に、魔力感知と言うスキルがある事を知った俺は、魔力操作の訓練をしているリアラの魔力を感知する事が出来れば、習得する事が可能なのではないかと考えていた。


 目を瞑り、リアラの魔力の流れを感じとる。


 …………

 ………

 ……

 …

 分からねぇ……


 まずどんな訓練をすればいいのかも分からない。

 色々と考えて試してみるか。


 それから30分程考えた俺はある事を試そうとした。

 それは目を魔力で覆う事だ。

 これなら魔力を視る事が出来るのではないだろうか?

 早速俺は試してみることに。


 すると、リアラの身体の中を駆け巡るかのように流れる魔力を視る事が出来た。

 そしてステータスを確認すると魔力感知1をちゃんと習得していた。

 


 <魔力感知>

 魔力を感知する事が可能になる。

 スキルレベル1なら半径5メートルの感知が可能。

 またスキルレベルが上がる毎に5メートルずつ感知する範囲が広くなる。

 


 魔物の体内には魔力が多く含まれているから、これでいつでも魔物の感知が可能になった訳だ。

 戦闘面でも役に立つし、これはなかなかの良スキルではないだろうか。


 早速、魔力感知の訓練でもするか。


「リアラ、指に魔力を集めてみてくれないか?」


「うん、分かった」


 すると、さっきみたいに視える訳じゃないんだが、リアラの体内の魔力が指に向かっていくのが分かる。

 

 コンコンッ


「はい、どちら様ですか?」


 すると、扉をノックする音が聞こえた。

 

「ギルドからの使いの者です」


 ギルドからの使い?

 何の用だろ。


「はい。今開けますね」


 俺は扉を開け、ギルドからの使いと言う女性を一旦部屋へと招き入れる。


「それで、何の用件でしょうか?」


「はい。ギルドマスターがアラン様とリアラ様にお会いして話したい事があるそうですが、今からお時間大丈夫でしょうか?」


 もしかして、謎の男の正体がバレたのかな……。

 なんか面倒臭くなってきたな……

 でも、どの道行っておいた方がいいか……


「はい、大丈夫ですよ」


「ありがとうございます。では、早速で申し訳ありませんが、ギルドマスターの私室へとご案内させて頂きます」


 そして、俺とリアラはギルドマスターの私室へとまた向かう事になった。





 ☆





「ギルドマスター、アラン様とリアラ様をお連れしました」


「入ってくれ」


 ギルド職員の女性は部屋を後にし、俺達はギルドマスターの私室へと入った。


「お前達、いきなり呼びだしてすまなかったな」


「いえ、大丈夫です。それで何の用件でしょうか?」


「その件だが、お前達に折り入って頼みがある」


「頼みですか?」


 どうやら、謎の男の話しではないみたいだな。


「ああ。実は今朝、この王都付近の森で魔素の異常現象を確認した」


「その魔素の異常現象がどうかしたんですか?」


「この魔素の異常現象に反応して、魔物達が引き寄せられているんだ」


 なるほど。


「つまり今、この王都近くの森には魔物が大量発生しているって事だ。ギルドからも緊急依頼として、Cランク以上の冒険者達で先程討伐に向かわせているが、この王都に今Bランクまでの者までしかいなくてな。俺や国の騎士団達は王都の防衛でここから離れる訳にもいかない。だから是非お前達の力を貸して貰いたいと言う訳だ。勿論、報酬も支払う」


 報酬か。

 お金を稼ごうかと思った頃だし丁度良いな。

 

「はい、いいですよ。リアラもそれでいいだろ?」


「うん!」


「ありがとう。それじゃまずこれが地図だ。ここの印が付いてある場所が、魔素の異常現象が発生している森だ。そこでお前達には、この異常現象の元である魔物を討伐して欲しい」


「分かりました。その元である魔物はどう判断すればいいんですか?」


「一目見たら分かるさ。異常現象の元である魔物には、目に見える程の大量の魔力が溢れているからな」


「なるほど。分かりました。それでは早速向かいますね」


「ああ。頼んだぞ」


 こうして俺達は魔素の異常現象が発生している森へと向かう事になった。

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