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「お前とは婚約破棄する!」とんでもない理由で婚約破棄を突き付けてきた

作者: 井上さん
掲載日:2026/05/23

欲望全開の王子って大丈夫なのかなぁ?


この国は、独特の貞操観念です

「お前とは婚約破棄する!」


 婚約者が言った。


「何故ですか?」


「お前がヤラせてくれないからだ」


 そんな理由で?


「そちらの方はヤラせてくれたんですか?」


 私は、王子の隣にいる令嬢を、扇子で示した。


「そうだ!」


 王子が言った。言っちゃった。大勢の前で。ハッキリと。




 この国では、婚約者には貞淑が求められている。

 つまり、初夜が初めてでないといけないし、初めてでないと判明した時点で婚約破棄または離婚される。


 Not貞淑な浮気者は、今後、誰からも婚約の申し込みは来ないだろう。




 この時点で傷物になったのは浮気女の方。


「貴族は貞淑が求められ、結婚するまで清いままでなければいけないのですが、貴族の常識を知らないそちらのご令嬢は…清くないので、もう誰からも婚約の申し込みはないでしょうね。お可哀想に」


「何だと!?」


「え?」


 常識を知らない2人は驚いていた。


この人、本当に王子なのかしら?

そんな事も知らないなんて…どういう教育をしたの?王家。


「殿下、しっかり責任取りましょうね」


「は?!」


「殿下のせいで、そちらのご令嬢は、清くない、と、この場の全員に知られてしまいました。殿下が責任取って結婚しない限り、誰とも結婚できないでしょうね」


「そんな…」


 浮気相手が絶望した。


「あ、平民なら結婚できるかもしれませんよ」


「そんな…」


 その場にいる全員の視線が、王子に集まる。


「え…?いや…お前がヤラせてくれないから…」


 理由にならない。


「不貞ですわ」


「こいつとは遊びだったんだ」


「王家の者ともあろうものが?」


「お前がヤラせてくれれば全部解決だろ?」


 何も解決しない。

それに、頭空っぽ王子は、誤解している。


「婚約者には貞淑が求められます。それは、男も例外ではありません」


「は?」


 やっぱり知らないんだな。

どういう教育をしたんだよ。王家。


「つまり、清らかでない事が判明した王子とは即刻婚約破棄です」


「何で?」


「我が国では、それが慣例です」


 勉強しないのが悪いのよ。


「な…」


「王子も、今後は婚約の申し込みも受け入れもないので、浮気相手の方と結婚するしかないですよ」


「そんなぁ…」


 愕然とする王子。


「王子!私の事、愛してるって言ったのに!」


 喚く浮気相手。


「うるさい!」


 怒鳴る王子。


「ちなみに、不貞をしたお2人は、社交界から締め出されます」


 私は冷たく言った。


「「え?」」


 驚く2人。


「婚約という約束すら守れない人が、信頼されるとでも?」


「ただの遊びだ!」


 王子が言うので


「では、ただの遊びで殺されても、文句はないですね」


 私は更に冷たく言った。


「は?」


「ただの遊びですもの。ただの遊びなら許されると思っている王子の中では、遊びで何をされても文句はありませんね」


「ま…待て…」


「ただの遊びですわ!投獄しましょう!」


 私は思い付いた。


「ま、待て!」


 王子は慌てた。


「動物のように盛っていらしたのでしょう?動物は檻に入れないと」


 私が言うと、国王が頷いた。


「待ってくれ!」


 指をパチンと鳴らすと、騎士達が王子と浮気相手を連れて行った。


国王主催の夜会で、やらかした王子と婚約者は、投獄されたのだった。


読んでいただきありがとうございます

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― 新着の感想 ―
……動物には発情期が在ります。 つまり、この王子よりはいくらかマシかと(笑)
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