「お前とは婚約破棄する!」とんでもない理由で婚約破棄を突き付けてきた
欲望全開の王子って大丈夫なのかなぁ?
この国は、独特の貞操観念です
「お前とは婚約破棄する!」
婚約者が言った。
「何故ですか?」
「お前がヤラせてくれないからだ」
そんな理由で?
「そちらの方はヤラせてくれたんですか?」
私は、王子の隣にいる令嬢を、扇子で示した。
「そうだ!」
王子が言った。言っちゃった。大勢の前で。ハッキリと。
この国では、婚約者には貞淑が求められている。
つまり、初夜が初めてでないといけないし、初めてでないと判明した時点で婚約破棄または離婚される。
Not貞淑な浮気者は、今後、誰からも婚約の申し込みは来ないだろう。
この時点で傷物になったのは浮気女の方。
「貴族は貞淑が求められ、結婚するまで清いままでなければいけないのですが、貴族の常識を知らないそちらのご令嬢は…清くないので、もう誰からも婚約の申し込みはないでしょうね。お可哀想に」
「何だと!?」
「え?」
常識を知らない2人は驚いていた。
この人、本当に王子なのかしら?
そんな事も知らないなんて…どういう教育をしたの?王家。
「殿下、しっかり責任取りましょうね」
「は?!」
「殿下のせいで、そちらのご令嬢は、清くない、と、この場の全員に知られてしまいました。殿下が責任取って結婚しない限り、誰とも結婚できないでしょうね」
「そんな…」
浮気相手が絶望した。
「あ、平民なら結婚できるかもしれませんよ」
「そんな…」
その場にいる全員の視線が、王子に集まる。
「え…?いや…お前がヤラせてくれないから…」
理由にならない。
「不貞ですわ」
「こいつとは遊びだったんだ」
「王家の者ともあろうものが?」
「お前がヤラせてくれれば全部解決だろ?」
何も解決しない。
それに、頭空っぽ王子は、誤解している。
「婚約者には貞淑が求められます。それは、男も例外ではありません」
「は?」
やっぱり知らないんだな。
どういう教育をしたんだよ。王家。
「つまり、清らかでない事が判明した王子とは即刻婚約破棄です」
「何で?」
「我が国では、それが慣例です」
勉強しないのが悪いのよ。
「な…」
「王子も、今後は婚約の申し込みも受け入れもないので、浮気相手の方と結婚するしかないですよ」
「そんなぁ…」
愕然とする王子。
「王子!私の事、愛してるって言ったのに!」
喚く浮気相手。
「うるさい!」
怒鳴る王子。
「ちなみに、不貞をしたお2人は、社交界から締め出されます」
私は冷たく言った。
「「え?」」
驚く2人。
「婚約という約束すら守れない人が、信頼されるとでも?」
「ただの遊びだ!」
王子が言うので
「では、ただの遊びで殺されても、文句はないですね」
私は更に冷たく言った。
「は?」
「ただの遊びですもの。ただの遊びなら許されると思っている王子の中では、遊びで何をされても文句はありませんね」
「ま…待て…」
「ただの遊びですわ!投獄しましょう!」
私は思い付いた。
「ま、待て!」
王子は慌てた。
「動物のように盛っていらしたのでしょう?動物は檻に入れないと」
私が言うと、国王が頷いた。
「待ってくれ!」
指をパチンと鳴らすと、騎士達が王子と浮気相手を連れて行った。
国王主催の夜会で、やらかした王子と婚約者は、投獄されたのだった。
読んでいただきありがとうございます




