第6巻 第2章 第1話 「回帰引き継ぎ作品、最終章への序章」
朝の光が差し込む書斎。
蒼月トウカは昨夜の夜更かしで少し眠そうな目をこすりながら、机の前に座っていた。
今日からいよいよ、『 回帰の冒険譚 ―時を超える勇者たち―』の最終章に着手する。
「さくらはん、今日は一緒にアイデア出そか」
ワシは桐生さくらに声をかけると、彼女は少し恥ずかしそうに微笑んだ。
「ウチ、トウカはんと一緒なら頑張れるわ」
その言葉だけで、疲れも緊張も少し和らぐ。
桔梗や紫苑も集まり、ヒロイン全員が机の周りに座る。
「今回の章は、読者が一番ドキドキする場面やで」
天音はにっこり笑いながら指を鳴らす。
「せや、回帰能力の仕組みを活かして、主人公の成長も見せるんや」
伏見美琴もメモ帳に書き込みながら力強く頷いた。
ユイ(男の娘)は相変わらず、男女両方の口調で男性陣と女性陣を軽く惑わす。
「ふふ、皆、そない真剣な顔せんでもええんちゃう?」
「…でもお前、いつも真剣に混乱させてくるやん」
ワシは苦笑しながら、ユイの自由奔放さに少し救われる。
書斎の空気は、緊張と期待でピリピリしている。
「よし、ここからが本番や。みんな、頼むで!」
ワシはペンを握り直し、最終章の構想を頭に描く。
机の上には、完成間近のプロット、ヒロインたちのメモ、そして過去の回帰経験の記録。
一度死に直面した作中主人公の成長、ヒロインたちとの信頼、細かい伏線……すべてがこの章に収束していく。
「ワシら、最後まで一緒に戦うんやで」
桐生さくらの言葉に、ヒロインたち全員が頷く。
その瞬間、書斎の空気が一段と引き締まった。
この日から、蒼月トウカとヒロインたちの物語は、クライマックスへと突き進む――。
読者に最高の感動を届けるため、最終章への序章が静かに幕を開けた。




