第3巻 第3章 第6話「読者(作中での)反応を想定して次回作構想」
蒼月トウカは完成した原稿を前に、机の上でペンを置いた。ワシはしばし沈黙し、文章の余韻に浸る。
「うーん、ここはどう読まれるやろか…」
心の中で試行錯誤する。回帰で得た経験を思い返し、読者の反応を想像してみる。
「ウチ、気になるところがあるで!」
桐生さくらが隣で声を上げる。ウチは素直で、気づいたことを遠慮せずに言ってくれる。
「ほう、教えてくれ」
ワシはペンを持ち直し、さくらの指摘に目を通す。小さな矛盾や表現の曖昧さを指摘してくれる彼女の視点は、作家として非常に貴重だ。
「このシーン、もっと感情が見えたら読者も喜ぶんちゃう?」
伏見美琴も小声で提案する。ウチの落ち着いた助言は、作品の完成度をさらに引き上げる。
「なるほど…その手があったか」
ワシはメモに書き込み、次の章で試すことを決める。
その後も、ヒロインたちと意見を交わすことで物語の世界観やキャラクターの動きが鮮明になっていく。小さな会話や仕草の描写も、読者に刺さる瞬間を意識しながら改善する。
「よし、次の作も考えるか」
男性陣や男の娘も加わり、日常の雑談の中で次回作のアイデアがぽつぽつと生まれる。
「俺の意見も聞いてくれよ」
「ウチも参加するわ!」
それぞれの声が混ざり合い、ワシの頭の中で新たな物語の種が芽吹き始める。
回帰の経験とヒロインたちの助言、日常の些細な発見。全てが次回作の構想を形作る材料になる。
「よし、もっと面白い話を作るぞ」
ペンを握り直し、蒼月トウカは次の創作の世界へと一歩を踏み出した。




