第3巻 第3章 第3話「ヒロインとの会話・協力シーン」
「ウチ、ちょっと手伝うで」
桐生さくらが控えめに呟き、隣に座る。ワシは彼女の手元を覗き込み、アイデアの整理に集中する。
「ほな、まずここからやな」
蒼月トウカはペンを持ち、ノートに文章を書き込む。作中作主人公の行動を思案しながら、ワシ自身の経験を少しずつ投影する。
「リュウ、そこの設定、もっと具体的に描いてみぃ」
男の娘リュウが華奢な手でキーボードを打つ。男女両方の口調を巧みに使い分け、周囲の男性陣や女性陣を軽く翻弄する。
「え、俺?…まぁ、ウチもやるで」
微笑むリュウの存在が、緊張感の中で空気を和らげる。
「ここはワシがやるわ」
九条つばめが落ち着いた声で言い、文章に加筆していく。静かな集中が場に広がる中、伏見美琴も同じく協力し、アイデアの質を高める。
「天音、ここの描写、元気いっぱいにしてみて」
天音は笑顔で頷き、明るい言葉遣いで文章を整える。舞鶴弁の響きが、物語に自然な温かみを添える。
ワシは彼女たちの動きに感謝しつつ、自分の考えを言葉にする。
「ありがと、みんな。ここは主人公の心情をしっかり描きたいんや」
会話を交わしながら、文章が少しずつ形になる。小さな修正や提案のやり取りが、執筆のスピードを加速させる。
「ウチ、ここをこうしたら、もっと主人公が輝くんちゃう?」
桐生さくらの提案に、ワシは頷き、文章を改める。
この時間は、ただの執筆ではなく、ヒロインたちとの絆を確認する儀式のようだった。
日常の笑い声、互いの励まし、時に微妙な駆け引き――それが物語に厚みを与え、回帰引き継ぎの作品に生命を吹き込む。
「よし、次の展開も考えよか」
ワシは笑顔で宣言する。彼女たちの力を借り、物語はさらに鮮やかに動き始めるのだった。




