第2巻 第2章 第4話「協力者との意見交換、ヒロインとの心理的距離が縮まる」
「今日の進捗、見せてもらえる?」
編集の加納がやって来て、蒼月トウカの机の前に立つ。
「うん、まだ荒削りやけど…」
ワシは少し恥ずかしそうに画面を提示した。
「なるほど、ここは面白いけど、キャラクターの心理描写をもう少し深めたほうがええな」
加納の言葉に、ワシはうなずきながらメモを取る。
その隣で桐生さくらが小声で呟く。
「ウチ、こういう場面ならこう書いたら…どうやろ?」
「うん、それええな」
二人の距離が近づき、自然と意見交換が生まれる。
小さな提案が積み重なり、作品の完成度が少しずつ上がっていく。
「ほら、天音も意見あるやろ?」
「ウチ、もっと主人公の内面描写を強調してもええと思うで」
ワシは笑顔で応える。「ありがとう、みんなのおかげや」
この時、男の娘リュウがにやりと笑った。
「俺なら、ここで小さなトラブル入れて、ヒロインの反応を描くのも面白いで」
男女両方の口調を使い分けながら、蒼月トウカの想像力に刺激を与える。
協力者たちのアドバイス、ヒロインたちの意見交換、そして男の娘の意表を突くアイデア。
こうして心理的な距離は少しずつ縮まり、日常のやり取りがそのまま作品の素材になる。
「よし、次はこのアイデアを反映させてみよう」
ワシは再びキーボードに向かう。
会話と議論が交わされるたびに、作品は日常の中で育っていくのだ。




