第九話目
第30話目~第32話目まで
扉は恐らくは減音出来る位の数が在るのだろう犬鬼に魔術師がいて魔術で音を消している可能性も否めないので1枚1枚慎重に扉の向こう側を確認しながら開けていく。
慎重に扉を開けて奥に進むに連れて内側からの音が大きくなっていく、音の大きさから最後1枚だと思いを開ける前に一度光を消し扉を少し開けて扉の向こう側の様子を見る。
扉の内側は、高さが250cm位だろうか広さも15坪位の広さで十分に槌矛で戦闘が出来そうだ。
犬鬼は確認出来る範囲では十数匹はいる感じだった、どの犬鬼も何かしら仕事に従事しており採掘をしている者、金属精練をしている者、皮を鞣し革にしている者と様々であった。
そして念のためか兵士のような犬鬼の装備は革製の胸鎧に腰にショートソードと犬鬼サイズのあれは大身槍だろうか刀身が全体の1/4をしてていた。
『あれは、魔物人ではないと魔物は討伐するそれがこの世界の常識、郷に行っては郷に従え』
「敵は殺す」
反撃以外で初めて自分から手を出し殺す事に若干の戸惑いがあるが自分に言い聞かせ魔物をしている殺す為に気持ちを作る。
先ずは、戦闘前の準備としてまだまだ未完成な【簡易身体強化】を詠唱して筋力、耐久、敏捷を底上げし凧盾と槌矛に風属性の魔力撃で一時強化する。
『よしこれで準備が完了といざ投入する』
扉を一気に開けて中に突入する一番近かった一匹に片手の横【打撃】を頭部に与えグチャの音がする、その間護衛のゴーレム達は命令道理に追従と護衛し他の犬鬼を牽制したりしてくれている。
『スキルのレベルが上がってきたお陰が少しだがスムーズに動いているかな?そろそろ簡易ではないゴーレムを検討すべきかな?』
「戦闘中に考えるべきではないな一匹目は」
と感覚的にもう一撃は必要だと思いさっき殴った犬鬼を他の犬鬼に警戒しながら探すと壁の方まで飛ばされていた。
『風属性の特性か?魔力撃こみだが【打撃】で結構吹っ飛んでる?要検証事案だな』
一先ず一匹目は放置して起き上がり此方に来たらその時に止めを刺す事にしてゴーレム達が牽制していてくれている犬鬼達に集中した。
ゴーレム達のお陰で安全に魔術を行使でき槌矛を発動媒体にして2つの魔術を連続して詠唱しゴーレム達が抑えていた犬鬼をダメージを与えていく。
「魔力よ水になりて九つの弩の矢弾で我が敵を連続て射ち貫け【水の矢弾】九矢・連弾」
「魔力よ風になりて九つの弩の矢弾で我が敵を連続で射ち貫け【風の矢弾】九矢・連弾」
水の矢弾、風の矢弾の順にBRで三点バーストするような感覚で犬鬼に命中させて着実ダメージを与えていく。
ただ水の矢弾を受けた犬鬼と風の矢弾を受けた犬鬼では受けたダメージに違いがあるのかそれぞれの犬鬼の復帰速度に大きな差があった。
水の矢弾を当てた三匹そこそこ元気そうで討伐には少し掛かりそうで、風の矢弾を受けた三匹はもう一、二撃槌矛で殴れば死にそうな位瀕死な風に見えた。
一先ず風の矢弾が当たった3匹に【連撃】を使用し【打撃】のCTを軽減させて一匹辺り3発殴り更に【連撃】を連続使用して縦横無尽に走り回り無傷な犬鬼に一匹辺り2発ずつ殴り計26発槌矛を振るう。
やはり風属性の魔力撃は効果的だったようで水の矢弾で攻撃した者よりダメージが深刻そうな感じがした。
ただ【連撃】の連続使用でこちらも呼吸がかなり乱れ戦闘継続が少しの間不可能になる、ゴーレム達が追従し護衛してくれているお陰で呼吸が整うまでの時間が確保出来ている状態に。
4、5秒で息を整えゴリラ型ゴーレム達と各個瀕死の犬鬼達に止めを刺してゆき残りは最初に水属性の矢弾を受けアラクネ型ゴーレム達が足止めをしている三匹だけとなった。
残り三匹となり心に少し余裕が生まれ何かゲームや漫画、アニメの技の再現がしたくなる。
パッと思い付くのは、格ゲー蒼の魔導書の幾つか技、魔法戦士なモンスタースレイヤーの回転剣舞と大切斬、尾っぽなRPGの獅子の咆哮、鬼狩りの雷の抜刀斬り、 魔物狩人の片手剣のライジングドラゴンと太刀の抜刀斬り位だった。
『あれ?パッとという割に結構思い付くな』
メタい事を思いつつそれだけ精神的にも余裕だと思い槌矛を両手で構え魔力操作で魔力をヘッドに集中させ一気に犬鬼達に近かより九連撃を高速でかまし残りの犬鬼を全滅させた。
「ふーこれでしまいかなぁ、しかしパッと思いついた物ではなかったけどこの技はやはり広い空間で大剣でやった方がカッコいいよなー」
その後念のため倒した犬鬼一体一体剣鉈で心臓を刺して生死を確認してから異収庫にしまう。
「しまったなー提出部位の確認してない牙とかだったヤバイな簡易家の本棚に何かあれば良いんだけど」
そこからは、1番最初に吹っ飛ばした犬鬼の止めを刺し倒した犬鬼達の武器の押収、生き残りが居ないか周囲を捜索し子供又は赤子の犬鬼がいた場合は潰すように探してゆく。
一応現状の犬鬼の押収品は、ショートソードが8本、犬鬼の槍16本、鉄の斧(犬鬼サイズ)3本 、鉄の鶴嘴10本、数種類の金属鉱石500kgと、金属インゴット300kg、金属端材80kg、鞣し革20枚となった。
押収品は後で簡易家にしまうので一時的に重量無効の異収庫にしまい武器の数から外にまだ出ている犬鬼がいる可能性を考慮しMPとTPの回復を待たず速やかにこの採掘場後から脱出する事した。
護衛の改造石ゴーレム達は、護衛の役目を遂行したことになったのか押収品を集めている時には崩壊していた。
もし外に出払っている可能性がある犬鬼達が今戻ってくるととゴーレムの再錬成は残り魔力量を考えるとギリギリ可能、tアーツは、【連撃】の連続使用で残り10%をを切りカツカツだ。
速度が速い撤退を考えて簡易身体強化をかけ直し雷属性の魔力撃を下半身に掛け武器を角鉈と角剣鉈に持ち代え槌矛を異収庫に仕舞い下ってきた坂を一気に駆け上がる。
ショートソードと槍の数を考えると3体から14体の犬鬼が外から今にも戻ってくる可能性を警戒しつつ坂を駆け上がっていると2体の犬鬼が廃鉱道の入口に立ち異変に気付き他の仲間を呼ぼうと声を出そうとしていた。
流石に今増援が来られるとまずい思い一か八かの賭けで小鬼の投擲槍を2本異収庫から取り出し最近生えたスキル『投擲lv.2.00』とビギナーアームのタレント『投擲Ⅰ』を相互効果に期待して間髪入れずに2本とも投げる。
命中確認をせず念のために追撃で詠唱を破棄して【石の矢弾】を八発射ち出して漸く命中確認をする。
投擲槍は1発が胸に命中しハズレたのは犬鬼の手前に刺さっていた、石の矢弾は、8発中6発命中とまずまずであったただ2匹の犬鬼は怯んだだけでまだ生きていたので角鉈を順手に角剣鉈を逆手に構え強化外骨格と身体能力を限界ギリギリまで酷使して一気に接近し犬がの気道を切り裂いた。
離脱を最優先に投擲槍を回収し鉈を仕舞い死亡確認ついでに犬鬼を異収庫に収納して死亡確認をおこない山の斜面を駆け降り廃鉱道からなるべく遠くへ移動する。
廃集落を抜けた辺りで簡易身体強化魔術の効果切れ後方を確認する。
追跡者は居なくどうやら増援の遠吠えは阻止出来たようだが油断は、出来ないので草原狼に襲われた辺り川沿いまで足を進めそこで休憩と犬鬼解体と討伐承認部位の確認ついでに簡易家を鍵を使い呼び出した。
――――
いつも道理空からの光の柱が地面に当たり光が消えるといつもの家がそこに設置され一息ついく。
急いでいて気が付かなかったがどうやら返り血が掛かってしまっていてガントレット等か血まみれにになっていたので一先ず川の水で付着した血を拭いそれから簡易家の中に入った、
「先ずは、犬鬼の討伐証明部位を調べないとな」
作業部屋の本棚の狩人記録書?や魔物の関連書等をを調べると犬鬼の討伐証明部位は臀部に生えている尻尾が討伐証明になるようだった。
『この本棚は、ゲームのヘルプ機能のような物なのか?』や『22体分の解体は怠いな』等考えながら押収した鞣し革の内の1枚を床に敷き犬鬼の討伐証明部位の剥ぎ取りと解体それから必要素材の選別を始めた。
犬鬼の肉は美味しくなさそうなので雑に扱い、しかし毛皮や牙、爪に骨それとも魔石は丁重に採取し内臓類は5体分だけ小腸を確保して後は錬金術で水分を抜いて外で燃やし破棄、22本の尻尾は、鞣し革に包み腐らないように腕輪にしまう。
次いでに収納物の整理次いでに鞣し革、金属鉱石やインゴット等犬鬼討伐での武器以外の押収品を収納箱に仕舞う。
少し疲れたので一時間程休憩を入れる事して休憩中にショートブレッドを食べながらスキルの上昇とスキルの習得のログを確認する事にした。
――――――
種族スキル 投擲Lv3.10up ランナーLv5.50up
武術スキル 汎用武術 Lv.7.25up
魔術スキル 魔獣創造製作【魔法】Lv5.48up 汎用魔術 無属性魔術Lv1.50 属性魔術【伍】Lv2.39New
補助スキル 強化外骨格Lv6.00up 魔力操作Lv4.75up 気力操作Lv4.00up 気配察知Lv3.50up
生産スキル 錬金術【初級】Lv3.00up解体Lv7.00up武器制作Lv2.50up
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―ログ―
―《魔術スキル【火属性Lv1.00】を習得しました》
《火属性魔術スペル【火の矢弾】を習得しました》
《魔術スキル【水属性Lv1.00】を習得しました》
《水属性魔術スペル【水の矢弾】を習得しました》
《魔術スキル【土属性Lv1.00】を習得しました》
《土属性魔術スペル【土の矢弾】を習得しました》
《魔術スキル【風属性Lv1.00】を習得しました》
《風属性魔術スペル【風の矢弾】を習得しました》
《魔術スキル【雷属性Lv1.00】を習得しました》
《雷属性魔術スペル【雷の矢弾】を習得しました》
《魔術スキル【火属性Lv1.00】【水属性Lv1.00】【土属性Lv1.00】【風属性Lv1.00】【雷属性Lv1.00】が【属性魔術【伍】Lv1.00】に統合されました》
《汎用武術基礎汎用アーツ【連撃】を取得しました》
《土属性魔術スペル【石の矢弾】を習得しました》
《汎用魔術スペル【簡易身体強化】の習得率が0.72から1.25に上昇し習得しました》
《無属性魔術【部位強化】の習得開始0.24》
―――
「やっと【簡易身体強化】が習得になったか、地味に攻撃系統魔術と違って持続系だったから習得迄が長く感じたな」
「そういえば犬鬼の内臓取り敢えず処理しやすいように錬金術で乾燥させたけど結局は分離だから乾燥した分だけ体液が出てきて後処理考えるとのが億劫だったな腕輪のカメラ収納機能を思い出して何とか処理出来たから良かったけど、流石22体分の体液確認すると大体5.5L位あるな殆どが血液だけど」
「汎用魔術に乾燥の魔術無いか後で調べないと次いでに加熱や冷却となあればええんやけどな」
と色々と確認事や考え事それからダンジョン講習が昨日だった事を思い出したり等色々しているうちに予定していた一時間休憩が終わり簡易家を仕舞い完全習得したばかりの【簡易身体強化】を詠唱して急ぎ街に帰る。
恐らくは来たときよりステータスが上がっているだろと思い物は試しにと全力で街道を走り抜ける。
街に付いたのは太陽が天辺を通り過ぎ西にそこそこ傾い位時間になっていた、仕舞っていた認識票出し管理用の端末もだし入街の検問の列に並び順番を待つ事10分位で自分の番となり両方を当番だった衛兵に見せて門をくぐり真っ直ぐ冒険者ギルドに向かう。
今回は、特に買い取ってもらうべき物は、無く全体的にそんなに並んでいないので4番カウンターに並び順番を待つ、体感で4分位で順番が回ってきた。
カウンターに立っていたのは金髪の身長170cm越えのエルフ耳の微笑を浮かべた女性だった。
「次の方どうぞ、認識票と端末をの提出をお願いします」
少し塩対応だが気にしたら負けな気がしたので対応に関しては、脇に置いて言われた通りにカウンターに認識票と端末を置くと端末と認識票を魔導具に置いて作業を始める。
少し時間が掛かるかな?と思い腕輪から討伐証明部位をカウンターに置いて待つと丁度魔導具の操作が終わり提出を促さそう此方に声ををかける前にカウンター上の物に築き犬鬼の尻尾の数を数え始めた。
間違いが無いように2度3度数を数え姿勢を此方に向ける
「受注された依頼は、西にある旧採掘場洞窟内での犬鬼の討伐報で討伐数22体でお間違いありませんね」
「はい間違い無いです」
と確認作業をするとカウンター奥に向かいクエストの報酬を取りに行き戻って来るとトレイに報酬金を載せてカウンターに置いた
「1体当たり大銅貨2枚の22体分なので合計が小銀貨4枚大銅貨4枚ですお確かめ下さい」
トレイに置かれた報酬金を確認して枚数が合っている事を確認して財布にしまう。
「はい問題無いです」
と念のため確認したことを返答した。
次いでだからと目の前のギルド職員にダンジョン講習の事を聞くことにした。
「すみません月曜のダンジョン講習って予約可能ですか?」
それを聞いたエルフ職員は一瞬顔をしかめ、カウンター下から小冊子を取り出し小冊子を此方に渡しこう言ってきて。
「予約は、出来ませんが当日月曜又は金曜の朝8時半から9時までに講習の手続きをしてください先着12名ですのでお気をつけ下さいダンジョン講習は、キャパシティが少なく必須で人気ですので」
エルフ職員の気迫に驚き寝坊やど忘れをしないよう肝に命じ気をつけるよ心掛けカウンターからはなれた。
ギルドの外に出ると日が陰り薄暗くなり始める
『さて明日は日曜さてどうするかいっそうの事休みか準備日に当てるか?』
『今の手持ちは、小銀貨6枚大銅板貨1枚大銅貨19枚小銅貨3枚〔合計日本円84300円相当〕』
『ダンジョンに入るなら大刀と戦槌は、金属製にしたい、槍は犬鬼サイズの大身槍を柄だけ人間サイズにすれば大丈夫そうだけど大刀と戦槌は今後を考えると金属製にしたい』
『幸い今回の犬鬼討伐の副産物で金属鉱石やインゴットが手にいれたから合間合間使って作れば何とかなるか?』
と考え事をしながら街に歩き出した。
―――
先ずは、新たな武器制作の参考に戦槌を購入した武器屋を覗きに歩みを進める。
「確かこの辺だったかな?」
まだ戦槌を購入してまだ数日しか経っていないが、店員に何かいわれかな?と心配にはなるが向こう1度しか来ていない新人冒険者なんて覚えて無いだろとも心のどこかで思ってもいた。
「失礼しまーす」
と意を決し扉を開け店内に入る、店内を少しぐるりと見渡し見える所にあのホビット種族?の店員が居ない事を確認する。
パッと見居ない事に安心して店内を見て回る、金属武器以外に現状手持ちで強い骨素材武器と言えばいいのか魔物素材武器と言えばいいのかその系統の武器も入荷とかしていないか見て回る。
「ロングソード、レイピア、コピス、バスタードソード、トゥバイハンダー、青龍偃月刀、パルチザン、バルディッシュ、ゴーデンダック、アルバレスト前回は、ホビット?店員が声を掛けてきたから今日こそは確りと覚えてかないと」
店内を見ている内にそう言えば過去のログで素体の剣等の素体武器シリーズの事を思い出す
『あれ?素体の剣って◯ンハンWで言うバスターソードⅠとかボーンブレイドⅠのようにそれをベースに発展させるものなのだったのか?』
とやや上の空気味に店内を物色し大体の当たりをつけ店を出る。
「うぅーん素体の剣等のレシピを1度確認して見るべきか?っくら!!」
店から出て見るといつのまにかすっかり暗くなってしまっていた。
「さて今日は、どこに泊まるかそれと夕食どうするかな」
異世界生活7日目土曜日終了
――――
異世界8日目日曜日
結局昨日は、夕食を少し路上に入った所の酒場で大銅貨2枚以内で済ませ空き家のような所で鍵を使い作業部屋に飛びリビングのヘッドで寝た。
「うぅっんはーおはよう」
キッチンに向かい水瓶の蒸留水を飲み腕輪の時間を確認する
「7時半か、朝食は出店探して食べるか」
以前購入した街中用服装に着替えうっかりと、昨日入ってきた作業部屋の出入口からではなくメインの玄関から出てしまうとそこは、前日最後に簡易家を呼び出した街道途中の草原狼に襲われた場所だった。
「あれ?!もしかしてファストトラベルした?」
念のため後ろを向き玄関の方を見ると煉瓦製のドア枠と扉がぽつんとあるのみだった。
「あーこれ作業部屋の扉からでると街に戻れるかな?」
室内に戻り作業部屋に入り昨日入ってきた扉を開け辺りを見渡すと昨日の路上奥の空き家の前ぽかった。
「この空き家昨日は、暗かったからあまり周りを覚えて無いけど現在拠点にしている街中ぽいな」
一先ず自分以外が簡易家に入れないよう何時もののように扉に鍵を当て閉めるようにひねり召喚状態を解除してメインストリートに足を進める。
「さてさてさーて今日の朝食は何にしようかな?そう言えばいい加減角大刀の鞘を作らないとなぁあの小鬼、大刀を抜き身で持ち歩いていたみたいだったから鞘持って無かったから作らないといかんな」
「出来れば欅かオリーブの木材が欲しいな楢やブナでも可」
メインの通りに出て左右を確認して出店が有りそうな方に当たりをつける。
『うぅーん冒険者関連の施設は割りと南寄り北は1度しか行ったこと無いが高級店が多かったような記憶するから1度南門方面に向かって良さげなのなかったらギルド方面に歩くかな?』
自身の勘を頼りにメインストリートを南に進む。
どうやら勘は、当たったようで定食屋やカフェ等本番の時間の前に仕込みの次いでにサンドイッチや焼き串果てはお握りのような物まで簡単に出来てある程度腹持ちが良く片手で食べられそうな物を何店舗か販売していた。
「ハンバーガー、ホットドッグ、エトセトラ」
大銅貨1枚を使い御釣りが小銅板貨1枚でハンバーガーとポテトそれに果実水を購入、ハンバーガーとポテトの包みは、紙っぽく使い捨てぽかったが果実水の容器が木製のコップだったので少し避けてその場で食事を済ませてその店舗指定のゴミ箱に包み紙を捨て近くのトレーに使用済みのコップを置き次の予定の材木屋を探す。
念のためハンバーガーを売ってくれた店の店員に材木屋の場所を訪ねる
「御忙しい所すみません材木屋ってどっち方面ですかね?」
「んっ?あぁまだ30分位は大丈夫だ、でっ材木屋だったか?それなら冒険者ギルドの道挟んで反対側にこの街の生産と商業を統括している役所があるそこを訪ねるいい恐らくは、直接材木屋に行っても相手にされないだろうからな」
「そうですか情報ありがとうございます」
店員にお礼を言い言われた通りに生産・商業ギルドを目指す。
「確か冒険者ギルドの道を挟んで反対側・・・」
そこにあったのは、ギルドと言うには少し?いやあまりに小さくパッと見は、少し大きめの二階建て家屋のような外観であった。
意を決して中に入って見ると冒険者ギルドと違いカウンターは大きく一つしか無くカウンターの上から吊り下げられた看板だけで小分けされていてどこか地球の市役所の窓口を彷彿させる作りとなっていた。
ただ生産・商業ギルドというだけあって商人ぽい人や鍛冶師ぽい人、薬師ぽい人に錬金術師ぽいまでちらほらとカウンターで何か話をしている。
一先ず番号札?のような木簡を配っている男性職員に近付き番号札を受け取って順番を待とうとすると要件を聞かれる。
「今日はどのような御用件ですか?」
「ちょっと材木屋さんに用事が合って売ってもらうのにこのギルドの許可書のような物か必要だって聞いてここに来たんです」
「そうですか詳しい話は、販売の担当者が聞きますのでこの割り札を受け取ってお待ち下さい」
言われた通りに割り札を受け取り設置されていた長椅子に座り受け取って割り札を眺めたり製作武器の種類を考えながら待機する。
『これは三日月のマークでいいのかなで数字はⅩⅥだから16だな』
渡された木製の割り札は上の部分に半分になった文字の書かれた三日月と割り札中央に三日月とその下にⅩⅥとローマ数字が書かれていた
待つこと十数分位だろうか漸く順番ご回って来たようだ
「三日月の16番の方5番カウンターにお越し下さい」
割り札の模様と番号を呼ばれ『やっとか』とため息を吐き長椅子から立ち上がり5番と書かれたのカウンターに移動する。
「御用件を御伺いいたします」
「少し材木屋に私用で木材を購入したいのですがハンバーガー屋から直接行かずこのギルドを通して許可書のような物をもらった方がよろしいと聞いたので来ました」
「私用ですか?失礼ですが何にご使用に?」
少し転売とか疑われて警戒されているのかと思ったので素直に答える事にした。
「最近この惑星に飛ばされ冒険者になったばかりなのね極力お金を節約しようと魔物が持っていた武器とかを再利用しているのですがサイズが合わなかったり抜き身で鞘が無かったりでその手直しとかに少し木材が必要なんです」
「なるほどお客様は迷い人なのですね、分かりました許可書を出しましょう但しあなたはこのギルドに登録されていないので余り多くはご購入出来ませんがよろしいですね」
「はいそれで大丈夫です」
これで何とか木材の購入許可書か発行され受け取り材木屋の場所を聞いて早足で向かった。
――――