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部屋を出てみました。

ゆっくり手探りで頑張っていきます。

本を読み終えて、一呼吸。

このままだと手詰まりだと思い、何かできないか、何か無いかと部屋を物色。クローゼットの衣類以外は見つからなかったので、部屋を出ることにした。扉は二つ。両方とも引き戸のようだ。

とりあえず、右側の扉を開けてみた。

鍵はかかっておらず、手を扉に当てただけで自動的に開いた。開いた先は倉庫のようだった。見たことの無い薬品や粉、本が並んでいた。本を手に取り読んでみたが、全く読めない。


意味不明な薬品や本以外は特に変わったこともないので、もう一つの扉を開けてみた。

どんなギミックかはわからないけど扉はまた手を当てるだけで開いた。

扉の先は暗い廊下が続いているようだったが、部屋から一歩足を出すと廊下の天井と壁が光だし急に明るくなった。スマート家電の先を行くギミックなのではないだろうか?


廊下にはいくつか扉があり、順番に除いていくとキッチン、食料庫、風呂、トイレと生活に必要な区割りがされていた。食料庫の果物はパット見新鮮そうだけど、古代遺跡の中のいつのものかわからない食べ物のため手をつけるのをやめ、奥の部屋へ探索を続けた。

最後の一番奥の部屋の扉を開けると部屋の明かりが灯り、巨大な水槽が二つ並んでいるのが見えた。あとは見たことの無い機械や魔方陣と思われる模様がところ構わず部屋に設置されていた。部屋は広く軽い体育館くらいあると思う。一つの水槽は空で、もう一つの水槽はうすい緑色の液体が入っていてこぼれた跡がある。

液体のにおいとこぼれだ跡が乾いていないことから自分が濡れていた液体はこれかな?と推測した。


でも、どうやってこの水槽から出てきたのだろう?

誰かが?ナユタかな?引っ張り出してくれたんだろうか?謎だらけだ。


そして、今更ながらに気がついたことがもう一つ。水槽のガラス越しに見える自分の顔が知らない子供の顔になっていた。

慌てて何度も自分の顔をさわり確かめた。触り心地がちがう。違和感しかない。

そう言えば、ステータスに4歳と書かれていたような。気になる。

これ以上ここにいても何もわからないので、気になるステータスをもう一度確認するために部屋に戻ろうと踵を返したときだった。全く気がつかなかった。

後ろに真っ黒で大きな影がそこにたたずんでいた。


声なき声で悲鳴をあげそうになる。気配が全くなかったので本当に驚いた。勢いで尻餅をついてしまい、腰を抜かしそうになった。


影は不思議そうにこちらを見ている。敵意みたいなものは感じられないけど、意思の疎通はとれるのだろうか?

向こうも此方も動くこともなく暫しの時が過ぎ、思いきって声をかけてみることにした。


「こ、こんにちは」

頑張ってスマイルを作ってみたがどうだろうか?


「こんにちは。おどかしてごめんなさい。」

影から返答があった。驚いた。とりあえずコミュニケーションは取れるのかもしれない。

しかもけっこうかわいい声だ。女の子?大人の女性よりかは若い感じがする。

改めてよく見ると影はぼやっとしつつも、割りと質量があるみたいにはっきりと黒く厚みがあった。

大きさは、今の僕より大きい人っぽい形をしている。


影は、つづけて話しかけてきた。

「あ、あのう、あなたはどなた様ですか?ここはどこで、私は誰かわかりますか?

私、気がついたらそちらの空の容器の中にいて、隣を見たら見ずに沈んでるあなたを見つけて、このままだと溺れるのではと思い引っ張り出したんです。あ、そういえば気分とか悪くないですか?ずっと水の中だったみたいでしたし。」

一気に話しかけられてどの質問から返したら良いかわからなくなり、一旦落ち着くように促す。

立ち話もなんだからベッドのある部屋に戻って話の続きをすることにした。


メインヒロイン早く出したいけど、まだかかります。

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