いや〜だ〜
「ああ、疲れた。 もう2度とランジェリーショップなんていかないぞ。」
しかし、毎回毎回俺が見る必要があるのか。 確かに眼福だったが、心は有り余るリビドーを保有した高校生だ。 鼻血を堪えるのに精一杯で いいんじゃない? とか いいと思うよ? としか返せなかった。 まったく、いつか仕返ししてやる。
俺がグッタリと、ベットに横たわっているとコンコンとドアをノックされた。誰だろうか?
「ルディア君、起きとるかの? 」
何だクソジジイか。 何の用だ?
「はい、起きてますよ。 どうぞ入ってください。」
俺がそう返すとクソジジイがドアを開け入ってきた。渋顔をしている事から嫌な予感しかしない。
「街を回っていたそうじゃが、楽しめたかの? 」
「まあ色々と、ね。 それで何の用ですか? 用事があって来たのですよね? 」
俺が視線を鋭くして、クソジジイを見ると気まずそうに視線を逸らした。
うわーやだなー聞きたくない。
「国王陛下に今日到着した事を伝えたのじゃが、その時にな王都にいる間の1ヶ月はルディア君を王国騎士学校で学ばせることになったのじゃ。 」
それを聞いて俺は顔を思いっきり嫌そうに歪める。王国騎士学校といえば、貴族のみが通っている学校だ。勿論貴族にはラインハルトさんとかアリウシア様のようないい人も居るだろうけどゲースィとかピッグトンとかの方が大多数の貴族だと最近になって分かった。
正直行きたくない。 いや、俺が行かないほうがいいだろう。 貴族が全滅するかもしれないからな。手が出るのを堪える自信はない。
ここは、きっぱりと断ろう。
「残念ながら僕は貴族ではないので無理ですね。」
嫌そうな顔からころっと表情を変え非常に残念ですと言った顔を作る。
しかし、クソジジイは首を横に振った。
「いいや、恐らくその幼さで魔族を単身で倒したルディア君と貴族の子弟を顔合わせさせる為じゃから避けられんよ。」
え〜やだ〜会いたくない〜と心の中で駄々を捏ねながら頭を掻く。
「う〜ん、正直に言って行きたくありません。 少し貴族が再起不能になってもいいとおっしゃるのでしたら吝かではありませんが。それはダメなんでしょう? 」
「さ、再起不能ってお主なぁ。 そんな事をしたら王国が敵に回るぞ? 怖くないのかの? 」
俺の本音を聞いたクソジジイがそう目を細め脅して来るのに対して俺はおどけるように答えた。
「その時は微力ではありますが抵抗させていただきます。」
俺をジーっと見つめてからクソジジイははぁ、とため息をついた。
「はぁ〜 少し粛正するだけなら譲歩するとするかのう。 しかし、やり過ぎてはいかんぞ? 」
よっし、手を出してオッケーを貰えたぞ。 これで絡んできた貴族達を始末できる。
渋った甲斐があったぜ。
「騎士学校の奴らにも忠告しておくか。天災に手を出すなとな。」
「褒め言葉として受け取っておきます。」
「嫌味じゃ。 ではそういうことで明日から頼むのう。叙勲式は大分先になるから気長に待っとれい。」
そう言ってクソジジイは部屋から出て行った。それを見た俺は再びベットに倒れ込み、足をジタバタとさせる。
あ〜あ早く受勲式やってくんないかな〜
貴族達と学園生活とか気が重すぎるんですけど。なあレヴィ、俺がどれだけ貴族に手を出すか賭けないか?
(なによその賭け、成立しないでしょうが。 )
いいから、いいから。
こうでもしないと気が滅入りそうなんだよ。
(分かったわよ。 全校生徒3分の2以上に手を出す方に賭けるわ。)
何だよレヴィもそう思うのか。
(ええ、貴方が我慢できるはずが無いでしょ。 一瞬で血の海だわ。)
いやいや、そこまでしないって。ルディア様、万歳しか言えないようにするだけだって。
(‥‥えげつないわね。)
冗談冗談、だよ?
(何でそこで疑問系なのよ! )
アハハハ! よし、気分が晴れた。 レヴィ、俺明日に備えてもう寝るわ。ありがとな。
(はぁ〜 まったく。おやすみなさい。)
俺はレヴィ声を最後に眠りに付くのだった。
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