我に力を中編
「そんなやつ、ほっときなさいよ。彩月が頭おかしい事なんていつもの事でしょ。それより次は、私よ。【ステータスオープン!】」
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名前 青山 柳 暦年《826》
年齢 17
職業 魔導師
Lv.1
[体力] 250
[魔力] 2500
[智力] 1000
[攻撃力]150
[防御力]150
[耐久力]200
[俊敏性]150
スキル 魔導の心理<lv.-> 全属性適正<lv.9> 魔力操作<lv.極>
称号 魔導王の卵 召喚されし者
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はぁ?なんで青山が、魔導師なんだよ。
どう考えても嬢王とかだろ。
青山が魔法使ってるとこ想像してみ?絶対似合わな、似合わ、……あっりゅえ~?似合ってるぞ?
例えば、まとめて消え去りなさい!メテオフレイア!ッふんゴミどもが消えて少しは空気がマシになったわねうん言いそう、てか絶対言うなこれ。
青山は、先生の正反対のチートだな。魔力でタコ殴りするタイプだ。よし!今度こそ行くか。教育係の人、ラインハルトさん?がなんか驚き過ぎて疲れてきてるし。フフフフここまで待った甲斐があったものだよ。一旦記憶に残る事は防げないが、チーとなやつらの合間に出すことで、俺という記憶をあとに続くチートどもで俺の記憶を忘却の彼方に忘れさせることができる!我ながら完璧な作戦だ。チートサンドウィチ作戦と命名しよう。
「……っよし、青山 柳様ですね。おわりました。次はどなたが?」
おれが、チートサンドウィチ作戦の確認をしてるとちょうど青山が終わったらしい。
「っあ、次俺やります。」
すると、ジロジロとラインハルトさんが見てくる。
「……んー?、貴方何処かで会いませんでしたか?」
首をかしげて聞いてくる、ラインハルトさん。端正な顔立ちをしてるので、様になっている。だが残念だったな!そっち系の人なら落とされたかもしれないが、俺はノーマルなので華麗にスルーする。
「いや、今日召喚されたばかりなので、それはないと思いますよ。」
少し訝しげな顔をするが、すぐに納得したようで
「確かにそれもそうですね。いや昔の友人に雰囲気がそっくりでしたもので。では、お願いします。」
俺にそっくりな雰囲気か。その友人はイケメンで、品行方正な素晴らしい人格者だったのだろう。
「はい、ではいきます。【ステータスオープン】!」
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名前 彩月 龍太 暦年《826》
年齢 16
職業 勇者(笑)
Lv.1
[体力]101
[魔力]101
[智力]51
[攻撃力]51
[防御力]51
[耐久力]51
[俊敏性]51
スキル 妄想<lv.極> 睨む<lv.1> 歩く<lv.2>
称号 毛が生えた農民 召喚されし者
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「っな!!」
俺のステータスを見て、声をあげるラインハルトさん。あまりのステータスに、石像のように固まってしまった。俺のステータスには、見た人を石化させる能力があるらしい。
「な、な、なんですかこれは!」
どうやら石化から解放されたようだ。
「どうした?龍太のステータスにすげーもんでもあったか?」
大声出すなよ。ハイエナが寄ってきただろ!
「そっ、それが……。」
まだ驚いてるのか、言葉がでないラインハルトさん。それが焦れったいのかイライラしだし、貧乏揺すり始める先生。
ドスン、ドスン、ドスン
「せ、先生いまの貴方のステータスで貧乏揺すり始めないでくださいよ。床が抜けちゃうじゃないですか。」
「あ?あー、気づかなかったわ、いつもの癖だからな。こればっかりは、おいそれと直せねーわ。」
勘弁して下さいよ。貴方の脚今、必滅の脚ってスキルついてんですから。冷や汗を拭う謁見の間一同。
「んでよ、龍太。おめーのステータスに一体どんなのが載るってたんだ?私らも大概出鱈目だったけど、ここまでラインハルトは驚いてなかったぞ?」
興味津々に聞いてくる先生。
ま、まずい!さらっと出して、え?こんなもんでしょ? って乗りで流すつもりがこんなガッツリ興味持たれたら誤魔化せないじゃないか!考えろ考えるんだ俺!お前ならこの巨難を乗り越えられる筈だ!信じてるビリーブ。
龍太は自分では誤魔化してるつもりだか、目があっちこっち動いて、顔に冷や汗びっしょりかいてる為全く誤魔化すことができていない。
「い、いや何もないd「そんなわけないじゃない。あんたそんなんで誤魔化せてるつもり?」
青山が、物凄い綺麗な笑顔をしながらやって来た。
「ナンノコトカナー?ボクアタマワルイカラゼンゼンワカンナイヨー。」
ブー、ブー
「うわっ、汚っ、口笛吹くふりして唾飛ばさないでくれる!?」
「っち!」
避けやがった。素早い奴め。
「彩月!あんた今舌打ちしたでしょ!」
「えー、聞く必要あるー?あんなに音出して舌打ちしたのに聞こえなかったの~?耳、大丈夫ですか~?」
「あ・ん・た・ねー、っんもうむかつく。ンキーーーー!」
青山が、俺の首を掴んでグワングワン揺らしてくる。頭が揺れる~。あ、ヤバい気持ち悪くなってきた。うっぷ。吐きそう。かくなる上は
「道ずれだ!、青山ー!」
目の前の青山に抱きつき捕獲する。フフフ、逃がさんぞ!これで貴様もおしまいだ!
「え!?、は、離しなさいよ!」
逃げようともがく青山、最初の方は抵抗が激しかったが今ではもう動かない。諦めたようだ。
「無駄な抵抗はやめたようだな。いい心がけだ。さあ!、私と共に社会的に死ぬのだフハハハ、「いい加減やめろ。」グボァ!?」
突然頭に走る衝撃。勇者(笑)を攻撃する奴で、尚且つここまでダメージを与えられるのはもしや!?
「魔族か!」
勢いよく振り向いた先には、魔z「じゃないからな。」と、被せ気味に言ってくる魔族。自分の何処をどう見たら魔族じゃないと言い切れるのか甚だ疑問である。どうやら頭のおかしい魔族のようだ。
「おれ毎回、思うんだけどさ。わざと?わざと心の声漏らしてんの?」
指をバキバキして、威嚇してくる魔族。そんなんで、俺がビビルと思ったか!さあ来い魔族、勇者(笑)が受けてたってやる!
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3分後…
「すびばぜんべじだ。ほんのでぎごごろだっだんでず。」
魔族にコテンパンにやられた勇者(笑)。魔族は勿論、正義である。
「で?、ステータスはどうなんだ?ごまかそうとしてもダメだぞ。」
そーと目をそらす勇者(笑)、そらす辺り騒ぎに乗じて誤魔化そうとしたようである。なんとも姑息な勇者(笑)である。
「あーあ、隠したかったのになー、もーいいよ見ろよ。」
「それ僕もみたいな。いいかい彩月くん?」
「おい光輝、いつの間に隣に来た気付かなかったぞ。絶対お前の職業アサシンだろ。」
光輝は意地の悪い笑みを浮かべながら唇に指を当て
「アハハハ、どうだろうね?当ててみる?」
「おい、男がそのしぐさするな。鳥肌が立つだろ。」
「ねー、彩月くん私も見たいんだけどいい?」
目を潤ませ、上目遣いできいてくる。
勿論です。じゃんじゃん見てください。僕の余すとこなくすべて!
「いいぞ。」
「ありがと。」
職業に恥じない聖女の微笑みを向けてくる。その微笑みを見ていると、自分の欲深さがはずかしくなってくる。俺のばか、ばか。よし煩悩退散。
「じゃあいくぞ。【ステータスオープン】!」