生徒会
食堂のドアを勢いよく開き8人の生徒が入って来た。全員年齢はバラバラだ。その生徒達の胸にはバッチが煌めいている。
生徒会と言っていたので生徒会だろう。
「食堂で騒ぎが起きていると聞き、駆けつけた。 騒いでるバカはお前達か? 」
俺たちを見て、視線を鋭くする13歳程の男子生徒。
そう言って素早く踏み込んできた。
「またお前か、昨日といい今日といい、問題児が。粛正する。 」
「ちょっと! クライストくん! 」
女性生徒が慌てて止めようとしたが遅い。 もう俺の近くだ。
こいつ、他の生徒とはレベルが違うな。
俺が反応できてないとでも思っているのか口元に笑みを浮かべている。
だが‥‥。
「遅い。 」
回し蹴りを食らわせ入って来たドアからご退場ねがった。
回し蹴りの体勢であげていた足を下ろす。
「鎮圧部隊隊長のクライストを一撃だと!? 」
「ク、クライストくんをああも簡単に‥‥。 」
止めようとした女子生徒と、周りで見ていた野次馬達が驚いているそんなに有名だったのかあいつ。
「やるね。流石、聖魔ルディアと言ったところかな。 」
「いきなり攻撃してくるなんて危ないじゃないですか。 思わず足が出ちゃいました。 」
一番年上だと思われる男子生徒が話し掛けてきので、俺も返す。
「自己紹介が遅れたね。 私の名はシリウス・ゲイザー。 この学校の生徒会長をしている。
さっき君に吹き飛ばされた子はクライスト・ジャスティ。
此処には騒ぎを起こしている生徒がいると聞いて来たんだけど、君だったのか。」
成る程、誰か見ていた人が呼びに行ったのか。
「お騒がせしてすいません。 しかし、これは正当防衛ですので。」
そう言って未だに跪いている先輩方を指差す。
いろいろやっている間も重力を解いてなかったのだ。
「そ、そうかい。 でも彼らも苦しそうだ、解放してやってくれないか? 」
「生徒会長が言うなら。 」
要請通り重力を元に戻す。
解放された先輩達はグッタリしてしまった。
「どうやら今回は本当にそのようだ。 でもあんまり騒ぎを起こさないでくれ。では私たちはこれで。ああ、そうだったルディア君、君は入学主席だから生徒会に入ってもらうよ。
はいこれ、生徒会がつけるバッチだから。 放課後、生徒会室に来るように。」
これでやっと終わったかと思っていると、捲し立てるように言ってから去って行ってしまった。
それを俺は呆然と見送るしかない。
心の隙を突かれた。生徒会って絶対めんどくさいよな。
やりたくね〜。
手の上に乗っているバッチを眺めると、俺を馬鹿にするようにキラン、と光るのだった。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
「ルディ生徒会になるの!すごいね! 」
「ルディくんすごい‥‥。」
「さすがZクラスは違うね。」
「へ〜それで生徒会やることになったわけ。 まあどの道なっていたでしょうけど。」
「まあそうですよね。」
クロエが頬杖を突きながら言った気になる言葉にフランが同意する。
あの騒動の後、食堂に入ってきたクロエ、フラン、リザ、エルザちゃんと合流したのだ。今この席には、俺、クロエ、フラン、リザ、エルザちゃん、グレイが座っている。
しかしクロエの言うことは、どういう事だろうか?
「どういうこと? 」
「この学校の生徒会は入試主席のみで構成された組織よ。 入試主席は必ず生徒会に入ることが校則で決まっていて、その活動は部活の予算わけから問題児の粛正まで色々とやっていて絶大な権力と人気を誇っているわ。役員構成は生徒会会長1人に副会長2人、会計2人、制圧部隊長1人、あとはその補佐として3人て所かしらね。そのバッチが生徒会構成員の証よ。」
そう言って俺の胸につけたバッチを指差してくる。
ずっと持っているのもあれだったので付けた。
しかし、この世界の生徒会はすごいな。
あっちの世界なら罰ゲームみたいな係だったのに。
(あの会長、貴方と同等くらいの強さだったしね。 )
おいまて、今初めて聞いたぞ。
(そりゃあ、今初めて言ったから。)
すぐ言えよすぐ。まあそれだったら楽しそうだな。
機会があったら戦ってみたい。そして俺の糧とする。
「何、邪悪な笑みを浮かべているのよ。 あっちの収拾がつかなくなるからやめなさい。」
そう言って女子生徒達が固まっているテーブルを指差す。
なんだと思いそちらも向く。
すると‥‥。
「「「キャーーー!! 」」」
成る程、そういう事か。
「いつものキラキラ光るような笑顔もいいけど、影がある笑顔もいいそうよ。 」
「なんだそりゃ。 だれが言ってたんだ? 」
「みんなよ、みんな。昨日親睦会も兼ねて女子会を開いたときにね。」
「へ〜、女子もやったんだね。」
「も、ということは貴方達は何をやったの? 」
そう言って興味津々で聞いてくる女の子達。
それに俺とグレイは声を揃えて答えた。
「「枕投げ大会。」」
「アホね。」
「愚かです。」
「ヤ、ヤンチャなんだね。」
「バカ。」
それを聞いた瞬間、一斉に言っていることは違えど同じ意味のことを言ってきた。
「なんてことを言うんだけだ、僕たちは枕投げで心の友となったんだ。 な! 」
俺が周りのテーブルに座っていた心の友達にサムズアップする。
するとみんなもサムズアップを返してきた。
満面の笑みだ。
「はぁ〜男って単純だわ。頭痛くなってくる、私たちはそろそろ行くわね。 時間危ないし。」
そう言ってトレイを持って立ち上がる女の子達。
俺たちもそろそろ行かねば遅れるか。
「じゃあ俺たちも。みんなそろそろ行こう。」
トレイを手に持ち立ち上がってみんなに呼びかける。
こうしてトレイを片ずけてから、俺たちは教室に向かうのだった。
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