表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召転のルディア  作者: NTIO
壊れゆく日常
43/220

くらえ! バーストフェイス!

今回は少なめです。

今日はまだまだ投稿しますのでお許しを。

ヴィオラちゃんが底冷えする眼差しを向けてきているのを真正面から冷や汗を垂れ流しつつ受け止める。

どどど、どうすればいいんだこの状況!

自分で生きてきた中で最も早く脳を回転させたが答えは出なかった。

しかし状況は待ってくれないらしい。

エルザちゃんが俺から離れヴィオラちゃんに対峙した。


「あんたこそ誰なのよ! ルディと知り合いなの? 」


それを視界に入れたヴィオラちゃんはエルザちゃんに目を向ける。

目の光が消えているので機械みたいで非常に怖い。


「私はルディのお嫁さんになる女よ。 」


どこぞの麦わら帽子をかぶった人のようなことをいうヴィオラちゃん。

ど、どこで覚えたんだい? お兄さんとっても気になるよ。


ヴィオラちゃんの宣言を聞いたエルザちゃんはそれを鼻でッフ、と笑う。


「へ〜、私はもうルディのお嫁さんだもんね。 」


いつから! いつからそうなったんだよ。

初めて知ったぞ。

ついさっきまで、敵意向けてきた子の言葉とは思えないよ。


エルザちゃんとヴィオラちゃんとの間にバチバチと可視化するほどの火花が散っている。


誰かヘルプを!


助けを求め辺りを見回すが父さんは俺を指差しながら爆笑してエルザちゃんのお父さんと話してるし、アリアに至ってはこちらもなぜかヴィオラちゃんと同じオーラを醸し出している。


クソ! 全くもっていないじゃないか。

それとクソ親父、後でぶっ飛ばす。


はあ〜、こうなったらあれを出すか。

あれはありとあらゆるものに効果を及ぼす諸刃の剣だが、しのごの言ってる場合じゃない。

いざという時にまで残しておきたかったのだがな、使うか。


子ども殺法 王伝 終の型:バーストフェイス!


バーストフェイスとは、対象を腕で抱き込み甘く耳元で囁き文字どうり相手を赤面させる大技である。しかし、この技を発動したルディはあまりの恥ずかしさに一晩は悶え続けるという諸刃の剣なのだ!


俺はバチバチと視線を交わしているヴィオラちゃんとレヴィちゃんを両腕を同時に使い抱きしめ耳元で囁いた。


「僕のために争わないでくれ可愛い子猫ちゃんたち。 可愛く鳴き合うのはいいけど、僕の心はこんなにも苦しいんだ。 僕のためと思って、ね? 」


すると先ほどまで争っていた2人は途端に顔を赤くしながらもじもじとし出した。


「イヤーン、ルディ。 可愛いなんて、キャ! 」


ヴィオラちゃんは頬に両手を添え、イヤンイヤンしている。


キャ、じゃねえよ。

俺もこんな臭いセリフ言って恥ずかしいんだよ。

キャ、って言いたいわ!


「ル、ルディ。 はわわわ 」


エルザちゃんはこういう事に耐性がなかったのかはわわわとしか言えなくなった。

よし、これでなんとか収まったぞ。俺の心に甚大なダメージを負ったが予想してたことだ。

ふー、と心の中で汗を拭っているとレヴィが不吉なことを言ってきた。


(全く収まってないわよこれ。 別の意味で悪化してるわ、この子たちを抜け出せないほどまで落としたわね。)


う、うるさい! いいんだよ、後で考えるの!

俺は逃げることから逃げないって決めたの!


(史上最悪の決意ね。 どうなっても知らないから。 )


大丈夫、未来の俺は上手くやってるさ、俺は俺を信じる。

ハハ、やれば出来るんだよ彼奴は。


俺が現実逃避をしていると、爆笑していた父さんがこちらに来た。


「おう、色男。 やってっか〜? 俺にもモテるコツ教えて貰いたいものだ。」


このクソ親父まだにやけてやがる。

はっ倒したい。


「いや〜ルディくんはうまいね。 私もご教授頂きたいよ。」


この人もか! クソ野郎共め。


「父さん、もう行こうよ。野営になっても父さんを除いて全員で都市の中に入るからね。」


フフフ、1人寂しく外で寝るがいい!

俺を笑った罰だ!


「っな! 行こう、さあ行こう、今すぐ行こう。」


俺の反撃を受けた父さんは御者台に走って行って飛び乗った。

それを見て俺は溜飲が下げた俺は腕に抱いているエルザちゃんに話しかける。


「エルザちゃん、いっしょに僕たちの馬車に乗らない? 」


未だにはわわわと言っていたエルザちゃんは、俺を見て頷く。


「うん、乗る! 」


「お父さんいいですよね? 」


それを見た俺は、エルザちゃんのお父さんに向け話しかけた。


「ガルフでいいよ。 それとエルザをよろしくね。 」


どうやらお父さんの名前はガルフと言うらしい。

ガルフさんの了解をもらった所でヴィオラちゃんとエルザちゃんを両腕から解放して歩き出す。

若干いや、かなり残念そうな顔をしていたが見なかったこととする。


「はい、ガルフさん。行くよヴィオラちゃん、エルザちゃん。 」


馬車に向かう途中でアリアを横切った時に、坊っちゃまのばかと聞こえたが聞こえない。

聞いていい類のものではないと直感で思ったからだ。


俺が馬車に入ったあとすぐにアリア、ヴィオラちゃん、エルザちゃんが入ってきた所で馬車はラングに向け出発した。



感想、評価お願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ