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召転のルディア  作者: NTIO
壊れゆく日常
29/220

反省のルディ

今回は少なめです

目を覚ますと、すでに夜になっていた。

外からリンリンと聞こえてくる。

まず目を覚ました俺は、キョロキョロと目を動かし辺りを窺う。

そして声を上げた。


「おい、レヴィ訓練始めるぞ。」


流石にここまでペラペラ喋るとあの母さんでも悪魔憑きよ!とか言いかねないので、一応確認したのだ。


(だったら喋らなきゃいいじゃない。)


「いや、喋る特訓にならないじゃないか。」


(もうその位喋れれば十分だと思うわ。)


「鈍るかもしれないし、それに以心伝心に頼っていると無口で無愛想になりそうだからあまり使いたくない。」


心の中で喋る癖がつくと厄介だ。


(あっそ、じゃあ初めに体の中にある魔力を感じ取ってみて。)


ざっくりしてるな、おい。


「で、できれば何処にあるのか教えてくださると‥‥。」


(無理よ、人によってある場所も感じ方も違うんだから。むやみやたらに教えれないの。)


さいですか。

まあいいけど、体の中にあるって何処にあるんだ?

心臓? 脳?血液?

ひとまず思いつくのはここだ。

しらみ潰しに行こう。


まずは心臓だ。

目を閉じて脈打っている心臓に意識を集中させる。


ドクン、ドクン。


集中力が増すごとに、心臓が脈打っているのを強く感じるが魔力らしきものは感じない。


心臓は違うらしい。じゃあ、脳か?

脳、脳。


‥‥。


だめだ、頭痛くなってきた。

これ以上は、赤ちゃんの体にはキツイだろう。



最後は、血液か。頼むぞ! これで違ったら身体中くまなくさがさなくちゃならん。

血液、血液。


ドク、ドク


すると、何か温かいものが血液の中に混じっているのを感じた。

これが魔力か?


(そう、其れが魔力よ。しかし、貴方は血液だったのね。意外と普通なのね。)


「普通で悪いか。何処にあると思ってたんだよ。」


(うーん、そうね〜。眼とか、腕とか、股間とか?)


うん、最後のは絶対にないな。

股間に魔力とかR18の臭いしかしない。


「で、この後は?」


(その魔力を目に集めてみて、それで貴方の観測眼が発動するはずよ。)


「は? 何で発動する必要があるんだよ? 」


(今の貴方の魔力は本当に最低限、魔法の発動をしたら魔力の使いすぎで死ぬわ。だから今は魔法が使える程度まで魔力を増やす必要がある。それで、私と契約した貴方が魔力を使えば使うほど増えるという特性を利用して、魔力の使用量が調整できる観測眼で徐々に魔力を増やすのわかった?)


なるほど、要約すると魔力足りない、じゃあ増やそう、観測眼でというわけだな。


よし、そうとわかればやるか。


眼に集まれ!

‥‥。


うーん、あんまりうまくいかないな。

眼を思う気持ちが足りないのかな?


(眼を思う気持ちって何よ‥。)


眼、眼、眼‥‥。


眼と呪文のように唱えていると、感覚で観測眼が発動したのが分かった。

あれ? でも何も見えない。


(それは、見る対象を決めてなかったからよ。)


ああ、そういう事ね。

じゃあ、丁度俺の上を飛んでいる虫にやってみよう。

すると、虫が赤く少しブレそのブレに合わせ虫が動いた。


「おお! この赤いやつがこれから動くとこを示しているのか!」


初めての感覚に調子に乗ってガンガン使っていると、観測眼が発動しなくなった。


「なんだ? 魔力切れ、ウガアアアア!」


言い切る前に、頭が鈍器で殴られている感覚と揺さぶられる感覚がいきなり襲いかかってきた。


あ、頭が割れる!


あまりの痛みに、頭を押さえるが痛みは増す一方だ。


「ウワアア! いたい! いたい! ああああ!」


泣き叫ぶのが我慢できない。

まずい、こんなに騒いだら‥‥。


ドタドタドタ


バタン!


「ルディちゃん! どうしたの! 」


母さんが来てしまった。


しかし、泣き止む事はできない。


「アアアアア! ウワアアアア!」


「ルディちゃん! 頭痛いの!? どうしよう、ルディちゃんが死んじゃう!」


俺のあまりの痛がりように、俺が死んでしまうと思っているようだ。

実際、この痛みは死んでしまうのではないかというほどの痛みだ。


しばらくオロオロしていた母さんは俺を抱き上げ、家を飛び出した。


「ルディちゃん、今すぐお医者さんの所に連れて行ってあげるからね。 それまで我慢してね!」


泣きながら、夜道を走る母さん。

ああ、結局泣かせちまった何やってんだ俺。


泣いている母さんを見ていると徐々に痛みが引いてきた。

痛みが引いたことで、疲れがどっときたのか俺は気絶するように眠ってしまったのだった。


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