どうしたアイリス!?
ステータスオープンと唱えると、俺のステータスが表示された。気になる俺のステータスだがこうなっている。
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名前 ルディア・ゾディック 暦年《817》
年齢 7
職業 魔剣王、勇者
lv.48
[体力] 88150
[魔力] 435000
[智力] 57700
[攻撃力] 57700
[防御力] 49800
[耐久力] 49800
[俊敏性]49800
スキル 魔剣召喚 〈lv.-〉 聖具召喚〈lv.-〉 魂喰〈lv.-〉 観測眼〈lv.-〉 以心伝心〈lv.-〉
重力操作〈lv.-〉 聖気〈lv.-〉魔力操作〈lv.極〉身体強化〈lv.極〉 危険察知〈lv.極〉剣術〈lv.極〉 体術〈lv.極〉
称号 最恐最悪の魔剣の契約者 魂を喰らう者 魔剣王 超人類
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おお、久しぶりに見たけどかなりlv上がってるな。どうやら強い人が沢山いた竜王剣舞祭はお金稼ぎだけでなく、経験値稼ぎも良かったらしい。やっぱり毎年出るべきだな。
俺がうんうんと頷いてから反応をしない3人に目を向けると、あわわわしていた。おい、クソジジイ! なんでお前が美少女2人に挟まれてあわわわしてるんだよ! ショッキング映像にも程があるわボケ!
俺が目を赤く光らせ、抹殺してやろうかと手に力を込め始めているとクソジジイが声を上げた。
「な、なんじゃこりゃぁぁぁ!! 」
あまりにも煩いので耳に人差し指を突っ込み耳を塞ぐ。だがそんな俺をお構いなしにクソジジイは続ける。
「出鱈目にも程があるじゃろ! ばけものじゃー!! ふぉぉぉぉ! 」
未だ天高く位置している太陽に向けて雄叫びを上げるクソジジイ。ああもう通行人に見られてるじゃんか。俺まで変人扱いされるのは嫌なので耳を塞いだまま関係ありませんよ〜とばかりにソッポを向く。
しかし俺の抵抗は虚しく雄叫びを上げ終わったクソジジイはその歳からは考えられないほどの俊敏な動きを発揮して俺に詰め寄ってきた。
「実はお主の両親もお主の様に途轍もなく強いという事はあるかの? 」
先ほどまでの奇人ぷりからは打って変わって物凄い真剣な表情だ。
これはふざけるところじゃないな。真剣に応えよう。
「いいえ父さんは強いですが恐らくSランクからSSランクの間の強さではないでしょうか? 母さんは分からないです。戦ったことありませんし、でも昔冒険者やっていたらしいですからそこそこ位は戦えると思います。僕には遠く及びませんね。」
耳から指を外し、顎に手を当ててどうだったかと考えてから答えた俺の言葉にクソジジイはホッと息を吐く。
「そうか‥‥ではルディア君が特殊という訳で化け物一家ということではないと、いやしかし、もしかしたらルディア君の弟か妹もこうなるかも知れん。だが‥‥」
クソジジイはだが、いやしかしという言葉を繰り返し口にし始めた。思考の海に飛び込んだらしい。これは長くなりそうだ。
「はぁ 」
クソジジイが戻ってくるの待つのめんどくさいなぁと腰に手を当てて、ため息を吐いているとアリアとアイリスがあわわわから復活した。
「坊っちゃま流石で御座います。」
「流石ルディだね! 私のステータスとは比べものにならないよ! 」
アリアは赤くなった頬に手を当てほぅと熱いため息を吐き、アイリスは目をキラキラとさせて俺を褒めちぎってくる。
アイリスが私のステータスとは比べものにならないと言っているが、そう言えばアイリスのステータスを見たことないな。これまで俺に害はないからほっておいたがステータスを見せてもらえればあのナイフ捌きの正体が分かるかもしれない。
(そうじゃない! ステータスよステータスを見せて貰えばよかったんだわ! )
俺の考えにレヴィがそれがあったと大声で叫んできた。キンキンと頭に響く声にピクリと眉を動かす。
レヴィがここまで大声出すとは珍しい。いつもは俺に対する罵詈雑言の時にしか大声を出さないというのにな。あれ? それって珍しくないよな? ‥‥なんか腹たってきたぞ。
(いいから! 早く! き・き・な・さ・い! )
はいはい、言われなくてもやりますよ。
まるでオカンのようなレヴィに適当に返事してからアイリスに話しかける。
「そう言えばアイリスのステータスってどうなってるの? 見たことないけど。」
「それは秘密〜! ふふふでもいつか見せてあげるね! 」
俺の質問にアイリスはふふふ〜と口元に悪戯げな笑みを浮かべ秘密と言ってきた。それに俺は戦慄する。
ア、アイリスが俺に秘密だと!まじか!? あの1を聞いたら嬉しそうに20答えてくるアイリスが俺に秘密‥‥何か悪いものでも食べたんじゃないだろうか? 朝食に毒キノコは入ってなかった筈だが。
そこまで考えてから俺はハッとなり、首を横に振る。
いや、俺が間違っていたのかも知れない。アイリスもお年頃だ。秘密の1つや2つあるだろう。それにこれはいい兆候だ。これまでのアイリスは俺を全肯定、俺を認めない者を殺すこういう考えでしかもその狂気的考えは周りにまで感染するというかなり危ない子だった。その時からは考えれば俺に秘密など考えれられなかったことだ。これを足がかりに少しずつだけ直していこう。主に怖いアイリスの部分をね。
「うん、ありがとね。」
そうと決めた俺は笑顔でお礼を言いよしよしと頭を撫でる。
「おっほん、称号に気になる物もあったがとにかくお主が人間という事は分かった。」
えへへと照れているアイリスを見て癒されていると思考の海から戻ってきたクソジジイがわざとらしく咳払いをして話しかけてきた。称号に気になるものと言うのは色々と心当たりがあるので答えないでおこう。面倒くさそうだ。
俺が分かってくれたかと頷きながらそんな事を考えていると、クソジジイが口を開いたり閉じたりして何か言おうとしているのに気づく。一体なんだ?
「それでのルディア君‥‥済まなかった! 」




