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召転のルディア  作者: NTIO
壊れゆく日常
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真の勇者

「やったじゃねえか、龍太! でも滾る戦いをしようぜ?」


無理なの!俺には無理なの!


「やだなー先生、俺のステータス知ってるでしょ?そんなんでどうやって、滾る戦いするんですか? ワンパンされてスプラッタになるだけですよ?」


「いや、グッ、と避けて、ズドンでいけるだろ。」


いけねーよ!グッと避けてズドンで死亡だわ。


「無理、無理ですよ。 俺はNOと言えない日本人ですけどこれは声を大にしてNOといいますからね!」


「彩月、おめでとう。 少しは格好よかったわ。」


頬を赤らめて、そんなことを言う青山。何だこいつは!?青山の皮を被った別人か!?物凄い調子狂うんですけど。


「あ、ありがとう。青山」


「おめでとう彩月くん。それでね、彩月くんミラージュステップって何?歩くの《技》?」


目をキラキラさせて聞いてくる山田さん。


「ああ、あれはブラフだよ。高木が動揺していてくれた方が、何かとやり易かったからさ。ただ、《技》を使ってはいたよ。」


「そうなんだ〜 その技ってどんなのなの?」


「それは、ムーンウォークじゃないかな?あんな綺麗なムーンウォーク初めて見たよ。」


「おー、ムーンウォーク、格好いい!」


あー癒される。かって良かった〜


「しかし、彩月くん。「お前は、もう俺のミラージュステップに掛かっている。俺を捉えることができない。」だっけ?なかなかいいセリフだったね〜 格好良かったよ?」


ニヤニヤしながら、突かれたくないところを突いてくる。


「グハッ、そ、それは場のノリって言うか勢いって言うかさ、ねえ」


こいつ、わかってやってやがるクソめ!油断してたからダメージがデカイぞ!落ち着け、落ち着くんだ俺!


「そうだよね! 私は、「どうしたんだ?嬲りごろすんじゃなかったのか?」が好きだなぁ〜」


やめたげて!もう俺のHPはゼロよ!


「次は、光輝様、蛭田様お願いします。」


ありがとう!教官ラインハルトさん愛してる!


「じゃあ僕は行くね。 彩月くんが頑張ってたから僕も本気出そうかな。」


お前が本気出したら、蛭田1秒も持たないんじゃないのか?いやむしろ即死の可能性が高い。 ここは人として、忠告しとこう。蛭田は嫌なやつだけどクラスメイトだからな!


「光輝! 1ミリたりとも手を抜くんじゃねーぞ! 捻り潰せ!本物の勇者の力を見せつけろ!」


心の中と言ってることが違うって?全然違わないさ、俺は人だから恨みは忘れないからな!1の恨みは300で返す主義なんだ。蛭田が睨みつけて来やがるフハハハハハハザマー見ろ。我が勇者に捻り潰されるがいい!


「あははは、さすがに捻り潰せないかな、彩月くん。」


「そこを、そこを何とか!グチュってブチャってやってやって下さいよ兄貴!」


「いつから僕は彩月くんの兄貴なったんだろう?」


「光輝様、蛭田様双方準備はよろしいですか?では試合開始!」


「蛭田くんだっけ?先に攻撃して良いよ? 彩月くんに勇者の力を見せつけろって言われてるんでね。」


両手を広げ、顔を左右に振る光輝。あいつあのポーズよくやるな、トレードマークにできるんじゃないか?


「それじゃあ、遠慮なくやらせてもらうぜ。【人形創造:キリングドール】」


蛭田の周りから腕が剣や、盾、銃、ロケットランチャーの形をした人型のマネキンのようなものが出てきた。

光輝が目を見開いてる。あれ?あいつの能力強くね?‥‥‥地味って言ってスンマセンでしたー!!だってね?人形創造だよ?フィギュアを作る能力だと思っちゃうじゃない。スキルだけはおれの仲間だと思ってたのに!


「今更ダメですとは言わねーよなあ? ゆ・う・しゃ・さ・ま?」


やっぱあいつ、ウザいな。光輝さんやっておしまい!


「いや、そんなことはないよ勇者に二言はないしね。」


髪をかき上げ、爽やかスマイルをする光輝。それを見て、キャーキャー騒ぐ女子たち。あ、蛭田の目が死んでる。おれ今ならあいつとイケメン撲滅委員会として仲良くなれそうだ。


「そうかよ、後悔するなよ勇者様!! 剣ドールは前に出て攻撃、銃ドール、ロケットランチャードールは後方から援護射撃、盾ドールは、銃ドールとロケットランチャードールを守れ!」


安直だな!おい。


剣ドールと盾ドールは良いとして、ロケットランチャードールは長すぎだろ命令する時ずっとそれで呼ぶの?

命令してる時にグサってされるよ?


「僕もスキル使うとするかな。【勇者の威光】 【覇道】」


勇者の威光で空から光が降ってきて、覇道で黄金のオーラを纏った。あれスーパーでサイヤな人だよね?そんな光輝に、まず剣ドールが切り掛かる。だが光輝は全く動かない、しかも目をつぶっている。

‥‥

何やってんだあのアホと思ったが、剣ドールの剣が光輝にふれた瞬間、触れた部分だけ消えた。何あれ?無敵じゃん!ズールーいーほーしーいーちょーだーいあまりの衝撃に幼児化してしまった。しかし、その衝撃はおれだけが受けたものではないだろう。蛭田もさっきから固まってるし。


「け、剣ドール突っ込んであいつを足止めしろ!何としてでも時間を稼ぐんだ!」


硬直から解けた蛭田は、そう言って手を地面についた。


「【人形創造:デストロイドール】!」


手をついた地面から高さ15メートルの腕が大砲のようになったどデカイマネキンが出てきた。‥‥‥俺はあれを人形なんて断固認めません!デカすぎるじゃん!もうロボじゃん!


「この大砲ドールが出てきたからにはお前はおしまいだ。最初で最後のチャンスを逃したな!光輝!」


「何言ってるんだい?僕から見たら初めからチャンスしかないんだけど。」


「ほざけ! 銃ドール、ロケットランチャードール、大砲ドールやれ!」


蛭田が人形達に命令を下す。


ドドドド


プシュ、ドガーン


ズドーン、ズドーン


土煙で光輝が見えなくなるまで攻撃した人形たち。


「やったか!?」


‥‥お前それフラグだぞ。


「これでおわりかい?次は僕が行くよ。【聖剣召喚:エクスカリバー】」


そら見ろピンピンしてるじゃないか。


無手で抜刀するような仕草を作った光輝は光り輝く聖剣です!と言わんばかりの剣を召喚した。


「【剣術:一刀両断】」


聖剣から放たれた斬撃は直線上にあるすべての人形を消し飛ばし蛭田の真横を通り過ぎていった。蛭田は冷や汗をだらだらと垂れ流しへたり込んだ。


「こ、降参」


「この勝負光輝様の勝ち!」

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