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召転のルディア  作者: NTIO
壊れゆく日常
120/220

龍王剣舞祭予選③

ドサリと倒れた男をこのままにしたら踏まれてしまいそうなので重力操作で浮かして場外に運びそっと降ろした。


男を運び終えた俺は未だに舞台の上で戦っている人達に目を向ける。 今残っているのは控え室で俺に声を掛けてきたお姉さんと、お爺さん、白銀にか輝く剣を手に縦横無尽に駆け回っている美少年などなど。一定以上の実力差達だ。


俺もそろそろ全開で行きますか。会場もかなり盛り上がってきているみたいだし。


そうと決めた俺は空中に浮かび上がりスキルを発動する。


「行くぞレヴィ。 【顕現せよ我が力、世界を恐怖のどん底に叩き込め、魔剣レーヴァテイン】 」


(はーい)


俺が魔剣召喚をする言葉を唱えると、胸に銀色の魔方陣が浮かび上がりそこから魔剣の柄が出てくる。

それを俺は掴み取り引き抜く。


「【観測眼】 【身体強化】 【聖具召喚lv.5】 」


目が金色に変わり、体がキラキラと輝いて最後に全て白金に輝く鉱物で造られた聖具を纏う。


俺は舞台の上空に浮かびながら聖具が発する光で出場者達を照らす。 それの光を見た出場者達は漏れなく戦っている手を止めて俺を見上げる。


「なんだあれは!? 」


「ちょっとなんて魔力の量なのよ! ふざけているの!? 」


「此処が正念場というところかの。 」


『あれがルディア選手の本気なのでしょうか!? 聖魔の異名通り片手に怪しく輝く魔剣レーヴァテインを持ち体に光り輝く聖具を纏っております! ウォルフガンフさんこの試合これからどう展開して行くのでしょう? 』


『そうだな。 まずあの状態になったルディアの力は正直言って儂でも底が見えん。如何にしてあれに目をつけられないように立ち回るかが重要になってくるだろう。 また下策ではあるが今生き残っている全員で徒党を組み戦いを挑むというのもあるが‥‥オススメはしないな。』


『ウォルフガンフさんありがとうございます。 さあ!予選Aブロックはルディア選手以外を避けての戦いになるか、はたまたルディア選手VS徒党を組んだ出場者達の戦いになるのかの新たな局面に差し掛かりました! 注目です! 』


うーんお祖父さん、そんな事言ったら俺VS他という構造にせざる負えなくなると思うんですけど。 観客達もそれを望んでいるかのような眼差しになっているし。


これで俺を避けて戦ったりなんてしたらブーイングの嵐が吹き荒れるだろう。

それを他の出場者達も分かっているのか各々武器を構え始めた。

なら俺もちゃんと役を果たすとするか。


俺は腕を振り上げ戦闘で砕けた舞台の瓦礫を上空に持ち上げる。

隕石の雨を降らせてやろう。


「おいおいおい、あいつ俺たちを纏めてやる気満々だぞ! 」


「選択肢は消えたようじゃな。」


「もう! 仕方ないわね! 」


「これはまずいね。」


「これは組むしかなさそうだな。 お前らもそれでいいか! 」


2本の剣を手に持った男性が叫んだ言葉におう! と他の出場者達が答えた。準備OKのようだ。 それを確認した俺は腕を振り下ろし瓦礫達を重力操作で加速させて落としていく。


「きたぞ! 陣形を決めている時間はねぇ。 各自の判断で最善の対応を期待する! 行くぞ! 」


「我が盟約に従い、炎の精霊よ、集え、猛る灼熱の炎で、全てを焼き尽くし、喰らいつくせ!【ファイアーウェーブ】!」


「大いなる風よ、全てを打ち晴らす烈風となれ! 【エアロストーム】 」


隕石群に対して1人の魔法使いがファイアーウェーブを唱え、それをもう1人の魔法使いがエアロストームでファイアーウェーブの威力を増幅させる。 その合わせ技と言うべき攻撃は隕石群に激突し食い破り、ゴゴゴと俺に迫ってきた。


へ〜結構やるね。 でも無駄だ。


そう心の中で呟き、迫ってくる炎の壁に向け小さいブラックホールを発生させた手を翳した。すると、ギュルギュルとあっという間に炎の壁を飲み込む。


「「嘘でしょ!? 」」


そう、魔法を放った2人が叫ぶ。 他の出場者達も驚いているようだ。

でも俺は驚き終わるのを待ってはやらない。


「行きます。【グラビティソード】 」


魔剣にグラビティソードを発動させ、剣、槍を持った集団が固まっているところに上空から勢い良く降下して迫る。


「カハッ!? 」


ガキン と槍を持った大柄の女性が俺の一撃を一瞬受け止めたがグラビティソードで威力が桁違いに上がっているを振り下ろしを耐える事はできず地面に叩きつけられた。


さてどう来ると辺りに目線を巡らせていると観測眼が魔剣を振り下ろしままの体勢の俺に3人の剣を持った男性が死角から攻撃を放ってくる未来を捉えた。

それに対して俺は自分を囲む様に外側に向け重力をかけて重力バリアを作り出し、対応する。


「「「グッ! 」」」


ドン! と3人の男達が弾き飛ばれ、ゴロゴロと地面を転がった。かなりのダメージなのか立ち上がろうとしているが出来ないでいる。俺がその男達を見ていると魔法の詠唱が聞こえてきた。なるほどあいつらは囮か!


「‥‥全てを凍りつかせる極寒の息吹よ、吹き荒れよ【ブリザード】! 」


ペキペキと舞台を凍りつかせながら凍てつく吹雪が俺に迫ってくる。


おお、カッコいい。 なら俺もそれなりの技で返さないとな!


その吹雪に人差し指を向け、人差し指の先に大量の空気を重力操作で圧縮していく。

するとバチバチとプラズマが発生し始めた。 空気を圧縮する事で発生させているのだ。

因みにプラズマは気体・液体・個体の三相に最近になって新たに加えられた物質の状態で、極めて多くのエネルギーを持つ。これを投射された対象は大量の熱エネルギーを与えられて破壊される事になる訳だけど、このプラズマは普通なら大気中で空気へとエネルギーが逃げてしまう。だが重力を操れる俺には関係ない。


中学校時代かっこいいと思って調べていた情報をペラペラと心の中で話しながらもう間近まで迫っていた吹雪に向け大量に発生させたプラズマを解き放つ。


「【プラズマキャノン】 」


俺の人差し指から解き放たれたプラズマの光線は舞台を凍りつかせていた吹雪をいとも簡単に破り、魔法使いに迫る。


あ、やっべ 手加減するの忘れてた。

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