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第一章:この学園には便利屋というものがあるらしい?(4)

俺のHR教室は高等部校舎4階建ての4階で一番西の部屋だった。


8個ずつ5列並んだ机の並びだから、出席番号が8の倍数の俺は一番後ろの真ん中だ。


「えー皆さん、まず高校入学おめでとうございます。このクラスを担任することになった水島です」


「相変わらず声小さいな」


一番後ろだから、ほぼ聞き取れない。


担任の水島先生は、一言で言えば、あの有名なホラー映画の主人公だ。


長い髪は腰まであり、顔もほぼ隠れている。


「まず私の自己紹介から。担当は現代文で、趣味はドライブです。彼氏はいません」


「なんでいないのですか?」


佳奈が手を挙げて聞いた。


「なかなかいい人に会えなくてね」


あっさり正直に答えるところに、少しびっくりした。


まあ、まずその長い髪を切るべきだと思うが――。


「それでは、出席番号一番から自己紹介をお願いします」


「分かりました。出席番号一番、藍川智也です。趣味は……」


と自己紹介が続いていく。


出だしは肝心だから、俺もしっかり決めていきたい。考えていると、


「出席番号8番、遠藤桜子です。趣味は天体観測です。よろしくお願いします」


へぇー、桜子の趣味は天体観測なんだ。


意外と思いつつ、自分の自己紹介の文を頭の中で整えていると、隣の席が話し出した。


「出席番号16番、古賀敏也です。あだ名はトッシーなんで、そう呼んでください。1年間よろしくお願

いします」


なるほど、ニックネームを入れると親近感が湧きそうだな。


「出席番号23番、津田沼雄一郎です。1年間よろしくお願いします」


次は俺だな。


「出席番号24番、勅使河原淳です。上の名前は長いので、気軽に“ジュン”と呼んでください。1年間よろしくお願いします」


緊張したけど、まあ成功したほうだろう。


「出席番号26番、西島佳奈です。趣味は情報収集です。皆さん、1年間よろしくお願いします」


佳奈の自己紹介に初見の人たちが目を丸くする。


確かに“情報収集”ってなんか記者っぽい。


そのあと自己紹介が全員終わり、明日の予定を聞いたあと、今日は解散となった。


「えーと、ジュンだったっけ?これからよろしくな」


「こちらこそよろしくな、トッシー。ジュンで大丈夫だぜ」


隣のトッシーが話しかけてくれて、俺たちはすぐに打ち解けた。


トッシーと世間話をしたあと、部活の話をしながら家に帰った。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


『~ようこそ栄櫻学園便利屋へ~』、略称「よう栄えい」です。


転校生・ジュンと、ちょっとクセのある仲間たちが巻き起こす、

学園ドタバタ便利屋コメディをどうぞお楽しみください!


本作は【毎週6話更新】を予定しており、全60話完結を目指して連載中です。


気に入っていただけたら、ブクマや感想をもらえると励みになります!


次回は【5月6日(火)】に更新予定です。よろしくお願いします!

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