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63.唐揚げおいしいー! でも味が足りぬ。

 さ、メインの唐揚げを作っていきましょう! 醤油が出来るともっとおいしいよ! ってエルに主張しなければ! 醤油ができればうどんもそばもいけるよね! 楽しみすぎる。豚の生姜焼きもいけるじゃない! 絶対エル好きに決まってるー!

 あ、パン粉作ってとんかつが先か? とんかつも絶対好きだよね。あ、でもソースないよ? ソース……作れないよ。スパイスとか何入ってるか知らないもん。塩でとんかつか……物足りない気もするね。

 あと米がなー……見当たらなかったからなー……そこはがっくりだよ。


 まぁいいや、唐揚げ。唐揚げはもう味つけをしておいてもらったので、あとは小麦粉をまぶして油で揚げてもらうだけだ。じゅわーっといい音が響く。いいけど、量が多いと胸やけしそうになるんだけど、料理人の人達は大丈夫かね? 私は味見分くらいだからいいけど。……がんばってくれ。


「ディア、これがカラアゲ?」

「そう。醤油で味付けするともっともっとおいしいんだけどね」


 食べる前からエルが唐揚げにくぎ付けだ。ですよねー。男子は唐揚げ好きだよねぇー。明日はとんかつにしようか。エルの好きそうなもの作ってよいしょしとこう。そしたらおいしい魔獣もっと狩ってきてくれるかもしれないしね!


「最初に食べていいよ? 熱いから気を付けてね」


 お貴族様的毒見なしにエルはぱくっと唐揚げを食べた。あちっ! って言いながらハフハフしながら。ホントにエルって可愛くないか? まだ一八歳だっていうしねー。うん? って事は私元は一八歳は超えてたのか……? 高校は卒業していたか? うーむ……分からぬ。まぁ自分の事が分からないから家族とかいたのかも分からないし、……でも、それはそれでいいのかな。もし若くして死んでたりしたらなんとなくね……。


「うんまいっ!」


 でしょでしょー! むふーっと私が得意げになるけど、エルは全然見てなくて次! もっと! と料理長に請求していた。


「ええと……レモン……シトロン? を絞ってかけるとさっぱりしてそれもおいしいよ?」


 料理人が唐揚げを油に次々投入。次々揚げているがエルと料理人の味見で減っていく。


「…………ねぇ、なくなっちゃわない? 一人何個って決めた方がいいよ?」

「そうですね」


 デニスがひくりと顔を引きつらせていた。


「これはクージェも狩って来なきゃないか……?」


 エルが真剣な顔で悩んでいる。いいけどー。……平和だね。

 私的にはやっぱりおいしいけど一味足りないよねー。醤油が恋しいよ! せっかく女神様から麹菌もらったのにー……ってここで重要な事を思い出した!


「え、エルっ!」

「ん?」

「お、お供えって、どうすればいい、の?」


 エルも女神様からの手紙の内容を知っているのであ! という顔をした。


「普通は神殿に、だろうけど……」


 料理持って神殿に行くの? ええ……嫌だな。それに料理もまだ秘匿していた方がいいんだよね?


「神殿ですか? ツィブルカ領都には正式な神殿はないですが、この館に簡易神殿がありますよ? ツィブルカの住人の洗礼式や成人式は領主館で執り行いますから」

 

 料理長が教えてくれた。

 なんと! マジすか! エルと顔を合わせ頷いた。これは都合のいい!


「神官はいらっしゃるんですか?」

「いますよ、一応。もうずーっとツィブルカから移動していない神官です。中央から飛ばされてきた不真面目な方です」


 不真面目! だがしかし、私には都合がよいのではないか? 万が一女神様からお手紙貰ったとか、万が一お加護があったりしたらヤバいもの。神官抱き込めないかね? ダメかな?

 ま、それは追々でいっか。とりあえず簡易神殿とやらがあるらしいのでそこにお供えすればいいよね? よかった。女神様お料理所望されてらっしゃるから……。不真面目な神官なら神殿にいない時ってないかな? まずは会ってみないとどういう人か分からないけどね。


「……エル、後でその簡易神殿まで付き添って」

「………………分かった」


 エルは嫌そうな顔をした。気持ちは分かるが! 何か起きたらやだよね! 私だってやだよ!


 そんな私とエルが微妙な顔をしているのを料理人達がどうしたんだろう? という顔で見ていた。ですよね。意味分からないよね。私だって意味分からないんだよ!


「デニス、ヴェンドラ様にお供えしたいから作った料理別にしといてくれる?」

「……はい」


 なんでお供え? という顔をしながらもデニスは頷いてくれた。


「デザート、プリンもね。これからもヴェンドラ様の分も料理を作っておいてくれるかな?」

「……………………はい。分かりました」


 なんで? と聞きたそうなデニスににっこり笑ってうやむやにする。言えないのよー! 女神様から直接お願いされたなんて! ありえないもの! はぁ……疲れる。

 普通はあんまりお供えとかしないものなのかな? 皆が不思議そうな顔をしているんだもん。私だってそっちの仲間に入りたいところだが、麹菌いただいちゃったんだものー!


 エルと顔を合わせて二人で溜息を吐きだした。エルには本当に申し訳ない。結構重要な案件だもんね。記憶持ちに女神の加護があるかもしれない聖女候補? やれやれ、だよ。


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[一言] 誤字です  「神殿ですか? ツィブルカ領都には正式な神殿hないですが、 神殿は、です
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