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36.フレンチトーストがおいしい!

「エル、おはよーー!」

「おう、元気だな」


 元気だよー! だって今日の朝食はフレンチトーストだもんね!

 食堂に行くとすでにエルが席に座っていた。


「ディアの今日の予定は?」

「午前中は帳簿をちょっと見て、午後はまた厨房かなー」

「勿論、俺もついてくからな」


 キリっとした表情を見せて頷いているけど、味見目的じゃない? いや、ちゃんと護衛の意味もある事は分かっているけど。あ、でもエルは魔法で補助もしてくれるからね! 今日ももし何か必要だったら頼んじゃおっかなー。

 そういえば食堂に来るまでに護衛の騎士から食事がおいしかったです、ありがとうございますとかお礼言われちゃったよ。作ったのは料理人なんだけどね? 私は口出ししただけ。


「お嬢様、料理長がこちらへいらっしゃるとの事でしたがよろしいですか?」


 テオドルが確認してきたので私は頷いた。

 そして今日の朝食を持って現れたのはその料理長本人だった。


「どうぞ」


 私の前に置かれたフレンチトーストは、丸パン一個分位か。蜂蜜が綺麗にかけられてさらに砂糖も少しまぶしてあるらしい。見栄えがいいように小粒の赤と紫のベリーみたいな果物もお皿に散っていて可愛い。


「素敵!」


 見栄えもすごくいいね! さらにスープは野菜がいっぱい入ったスープらしい。皿に添えられた薄いベーコンみたいに切ったお肉にも胡椒っぽい黄色い粉がちょっと振りかけてあった。うん。学習能力すごいね! すごい頑張ってるんだな、と嬉しくなった。

 まずはスープ。昨日はトマトを入れて酸味がきいたスープになっていたけど、今朝のスープはトマトを入れないであっさり仕上げたらしい。でも鶏肉が小さく入っているのでちゃんと出汁が効いている。

 フレンチトーストも勿論ちゃんとおいしいし。薄切り肉も塩胡椒で味が引き締まっている。野性味があまり感じないのはお酒につけたとか下味処理したのかな?


「うん。おいしいです!」


 全部を一口ずつ食べて味を確かめてからデニスににっこりと笑みを浮かべるとほっと安堵したようなデニスの表情。うん。頑張ったね!


「全部うまい。おかわりもらえるか?」


 へ? と思ったらすでにエルは食べ終わったらしい。早っ!


「はい! 勿論です!」


 デニスが嬉しそうに笑ってエルに答え、給仕係がすぐにエルにおかわりを運んでいた。


「デニス、座って」


 ちょいちょいと私の隣の席に座るように指示した。立っていられると話づらいもんね。デニスはこくりと頷いて椅子を引き、隣に並ぶようにではなくちょっと椅子を引いて座った。


「ダナから聞きました。今日のお昼の分ですよね?」

「はい、あの、どうしたらいいのか……」


 デニスが困ったような顔をしている。だよねー。おいしいの食べちゃったらただの丸パンじゃ物足りないもんね。

 

「お昼は軽くでいいでしょう? パンをガーリックトーストにしましょう。いや、サンドウィッチ……でも丸パンだからハンバーガー……は口の説明じゃ無理だろうから、やっぱガーリックトーストでいっか。そうするとスープは欲しいな……ミルクスープかな。夜はハンバーグにして、そうしたら明日のお昼にハンバーガーにできるよね……夜のスープはポタージュがいいか。あ、パンはどうしようか……うーん……ピザか? カロリー高くなりそう。でもいっか。明日の朝はチーズトースト、いやオニオングラタンスープがいっか」


 ぶつぶつと呟いているとデニスは口をぽかんと開け、呆けた顔をしていた。


「お、お嬢様はどれ位レシピをお持ち、で……?」

「……………………気にしないでちょうだい?」


 にっこり笑って誤魔化すとエルが向かいでぷっとふき出していた。そんなエルは放っておいて。


「では、お昼用に簡単なガーリックトーストを。パンをフレンチトーストと同じように薄めに切ります。切った断面の片側だけにバターを塗り、さらにガーリックを擦りつけます。そしてオーブンで焼く。これだけです。フレンチトーストよりは手がかからないかと思います。オーブンで表面が薄茶色になる位まで、カリカリになる位まで焼いてくださいね」


「パンをオーブンで、焼く……? は、はい。分かりました。はい」


 ん? あれ? パンって焼かないの? そういや焼いたパンは出てきた事なかったね。ま、いいや。料理長なら言う通りにしてくれるでしょう。


「スープは、今朝のこのスープは残ります?」

「あ、はい。多分汁は少しは残るかと……」


 うん。あっさりなので利用できるよね!


「では残りのスープで野菜とお肉を入れて煮てください。昨日は小さめに野菜を切りましたが大きめでいいです。ごろごろ野菜な感じで。お肉は鶏肉でもいいですし、豚でもいいです。臭み取りを昨日のようにしてくださいね。煮えたらそこにミルクを入れます。どばーっと」


「ミルクを……どばーっと……」


「あとはぐつぐつ沸騰させないように気を付けて、最後に塩と胡椒……じゃなくて、なんでしたっけ、あの黄色の。あ、このお肉にも使っているこれです」

「パプリカですね」

「え? パプリカ……? 何故にパプリカ?」


 はぁ!? なんで胡椒みたいなのがパプリカなのよ! 意味分かんなーい!!!

 



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