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35.神話の話。

 神話を初めて読みました。

 この世界は女神ヴェンドラ一神(いっしん)らしい。眷属はいるけれども神殿が祀っているのは女神ヴェンドラだけ。

 眷属を産みだし、従え、世界を造り、動物を造り、人間を造った。魔法は人の助けになるようにと魔力を与えたらしい。人の助けにならないような魔法を使っていると女神は罰を下すらしい。

 エルが魔法陣を描く時に女神の名を書くと言ってたのがこれなのだろう。

 女神は彼方からいつでも人を見て、世界を見ている。

 

 ……だから悪い事しちゃいけないよ、っていう戒めなんだろうね。


 眷属は神獣とも呼ばれ、動物とも魔獣とも違う生き物らしい。ま、神話の中の話だけど。

 光、闇、火、風、水、土の眷属がいて、それぞれこの世界にそれらを与えたという話。魔法の属性とかもあるのかな? とは思う。


 女神様って本当にいるのかしら? 異世界転生とか転移ものだと中には神の意志でお呼ばれしちゃったりする内容もあったけれど。もしかして神殿に行った時に私女神様に会っちゃう?

 私の魔力は多いとエルは言うけれど、どうなんだろうね? 多くてもこの国では女性は魔法使い、あ、魔法師って言うのかな? にはなれないみたいだし。跡取りがいなくとも女性は叙爵出来ないみたいだし。

 なのに祀っているのが女神様。おかしくない? 神話なんてそんなものなのだろうか?

 男尊女卑の世界なんだろうけれど、でもエルにはそういう所は全然ないし、個人の資質もあるんだろうね、やっぱり。


 ツィブルカの父なんか女のくせに! とか絶対言うタイプだよね。朧げな記憶の中でも母にも声を荒げたりしていたしな。


 ヴェンドラ様、私なんでこの世界に来ちゃったんだろうね? 日本の私はどこ行っちゃったんだろうね? この世界のリーディアもどこ行っちゃったんだろうね?

 考えて答えが出るわけではないけれども。


 文字を覚えて初めて読む本ですと渡された神話の本なので、簡単な内容らしい。誰もが文字を覚えて一番初めに読む本なんだって。もっと難しい、そして色々な話がある神話の本もあるのかも。

 あるかもだけど私はあまり宗教とか関わりたくないので誰もが知っている内容を知っていればそれでいいや。

 一〇歳の洗礼式と一六歳の成人式には必ず神殿に行かなければならないらしいし。ダナはその時に聞いた位で詳しい神話など知らないみたいだし。

 女神様の名前を間違わなければいいよね!


 さて、明日は何をしようかな……。


 ダナがおやすみなさいませ、と言って明かりを消していなくなってから考え事している内に眠っていたらしい。子供の体だからなのかすぐ寝ちゃうんだよねぇ。

 はっと目を開けたら朝になってました。健康だな!


 昨日は一日ほのぼのと過ぎたけれどまだ狙われている可能性が消えていないからと今日もカーテンを開けるのはなしらしい。でもいつになったら大丈夫ってなるのかこれじゃ分からないよね。

 とりあえず今日もお昼過ぎたら厨房は決定かな。午前は帳簿を見てみようか……。私に分かるかなー?


「おはようございます。お嬢様、起きていらっしゃいますか?」

「起きてます。おはよう、ダナ」

「お嬢様、今日はどの様なご予定ですか?」


 なんかダナがキラキラした目で私を見てくるんですけど。すっかり私の信望者みたいになっちゃってるみたいなんだけど。いいのかコレ?

 裕福ではない男爵家の三女で嫁ぎ先も上の姉が見つからないのに自分が見つかるはずもないと、うちの侍女の募集に応募してきたらしい。侍女長とその取り巻きから色々妨害だったりいじめみたいな目に合っていたけれど、実家にも戻れず別の行き先もなくずっと我慢していたらしい。

 それが突然、私が行方不明になって、帰ってきた途端に状況が一変して感謝している、と告げられた。


 うん。私が帰ってきてから急変ですよね。何しろ自分自身が急変してるからね……。ははは……。


「今日は帳簿の確認、かなぁ……」

「あの、それが……料理長が少しお時間をいただけないか、と」

「え? 朝から?」

「いえ、よろしければ朝食の席に顔を出したいそうで……食事の席に料理人が顔を出すなんてない事ですが、お嬢様がもしよろしければ、と。どうも昼食のご相談がしたいようです」


 ああ……朝のパンはフレンチトーストを教えたけどお昼の分がないのか。フレンチトースト食べた後にいつものぱさぱさパンだと確かにがっくりくるかもね。

 うーん……お昼は軽い軽食位だから、ガーリックトーストとかにしちゃえばましになるんじゃないかな?


「一応午後から厨房に行こうかと思ってはいたけど、お昼の分と言われればね。了解です」


 ぱっとダナが笑顔になる。これ、お昼もおいしい料理が食べられる! って思っているんじゃない?


「フレンチトーストでしたか? すごく! 楽しみです! あ、そういえば侍女仲間や下働きの者、騎士達も皆昨日の夕食のおいしさに興奮がすごい事になっていました!」

「そ、そうなんだ……?」


 気持ちは分かるけど、興奮がすごいって、そんなにか? というか、皆普通の舌持っているんじゃない! それなら何故おいしくしようと思わなかったのか! 謎すぎる。

 


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