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34.夜ご飯がおいしくなったよ!

「本当にうまい!」

「よかった」


 夕食を食べながらエルが興奮したように言った。

 大分適当だったんだけどねぇー。多分日本じゃ普通の家庭料理位の味でしかないと思うんだけど。エルに褒められて私の気分も上々です。私の手作りではないけども。


 スープもおいしかったし、ステーキも野性味は薄くなり旨味が増してたし、キッシュもパンが入っていたからお腹に溜まるし満足した。

 エルなんていっぱい食べてたよ!


「ずっとディアが食べている時微妙な顔しているのか分かった」


 あはは……分かりやすかったか。だって本当に微妙だったんだもの。

 これから料理人には是非とも頑張って欲しい所である。とはいえ、レパートリーがないからもう少し色々教えて増やしていかないとね。


 しかしホントやる事が多すぎで目が回りそう。

 帳簿の確認、街の改善、ダイズ栽培、泡だて器作成、魔法の勉強、あと何あったかな? とりあえず文字が簡単だったのでそこは助かったわ。


「そういえば兵の事はどうなったの?」

「ああ……門番は国の管轄だから国に報告だ。基本ずっと門番は門番勤務になるからそれで色々毒されたのかもな。ツィブルカの騎士団長も街の警備にも目を光らせるようにするそうだ」

「そう……よかった」


 私が呟くとエルがすごく優しい眼差しで私を見ていた。なんか照れくさくてそっともらったネックレスの石に触れる。


「あ…………それ」

「うん?」

「石、本当に俺の目の色なのか? 俺の色は黒だと思っていたんだが?」

「黒じゃないってば。この石みたいに綺麗な深い紫だよ?」


 そうか……とエルが俯いた。ずっと黒だって思っていた? もしくは言われていた、かな? 漆黒、とか言われていたしね。

 漆黒って真っ黒だろうに、どうして漆黒なんて名前つけられたんだか。


「私から見たらエルは漆黒じゃなくて夜の色だけどねぇ……綺麗な星空の夜の空の色。目も髪も」

「夜の、色…………」


 あー! またエルが真っ赤になっちゃったんだけど? やだ、もしかして私口説いてるって事にならない? 別にそんなつもりじゃないんだけど。思った通りの事言っているだけなんだけどな。


「お嬢様、お嬢様の瞳の色の石をお探ししておきます」


 そそっとテオドルが近づいてきて私の耳元に囁く。だからなんでテオドルってばエル推しなのよ? 本名も何も知らないのにね?


「だから! 俺は……違う! そういうつもりじゃっ」

「…………エルが反応するから」

「俺の所為か!?」


 ま、普通に考えてこんな子供と婚約とか考えられないだろうし。わちゃわちゃ言い合ってるのが楽しいよね。

 



「お嬢様……夜ご飯が、本当に! おいしかったです!」


 私がご飯を終えた後、お風呂に入っている時にお風呂付きのお仕事を変わってもらっていたダナがご飯を食べてきて、私の寝る準備の為に戻ってきたら目をうるうるさせてコレだ。

 一緒にちょっと字の勉強をしようね、と私の部屋でテーブルを挟み椅子にダナも座っていたが、ずっと手を組みご飯のおいしさを訴えている。


「明日の朝もフレンチトーストだし、おいしいよ?」

「楽しみです! あのお味見だけで本当に物足りなくて……」


 ダナも食いしん坊だったんだね。私もだけど。あ、エルもか。でも本当にあのぱさぱさのパンがしっとりおいしくなるんだからフレンチトーストすごいよね。

 あと何かパンをおいしく食べるのってあるかなぁ~……あ、朝にオニオングラタンスープとか。ぱさぱさパン入れたらいいんじゃない? あとピザ味にするとか。薄くスライスして。トマトあるしチーズあるしいけそうだね。

 トマトソース作ってもらっとけば活用できるし。というかトマトソース紫色になるんだろか? ま、いいや。トマトはトマトだもんね。気にしない事にしよう!

 緑色でもニンジンはニンジン! でもマジで頭の中がおかしな事になるけど。


「色々もっとおいしい料理を増やしていくからね!」

「是非! お嬢様が天才すぎます……」


 いや、今までの我儘な私はどこ行った? って思わないのかしらね? 変って思わないの? なんて藪蛇になるから聞かないけども。


「さ、文字の勉強しましょ、神話って私ちゃんと知らないし」

「私も、洗礼の時と成人の時に神殿で神官のお話を聞いただけです」


 あら? そんなものなの? というか! ダナは成人してる?


「成人してるの? ダナって何歳?」

「一六歳です。成人したばかりなんですよ?」

「へー……エルが一八って言ってたから年回りいいよね」

「まさか! エル様はお嬢様をそれはそれは大事にされてますのに。そんな高価な首飾りまで送られる位で」


 いや、だからそれはただ単に危ないからって事なだけで。


「貴重な魔法も、お嬢様の要望に即座に叶えて下さる方ですもの」


 ……なんかダナが恋愛モードに入ってない? 大丈夫? ぽっと頬を赤らめてエルをべた褒めしているが、ここにも私に対してのエル推しがいたわ……。


 エルはおいしいものが食べられるかもと氷を出しただけだと思うんだけど。あんなにぽんぽん魔法を出すんだからエルは魔法を使う事を重要視していないはずなんだけどね。

 ダナとテオドルにはあまりそういう事言わないようにと注意しとかないと。エルが嫌になってツィブルカ出てっちゃったら困るもん。

 

 

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