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32.料理の改善をしよう。3

 スープは材料を入れてもらって火にかけてもらいそのまま放置。いいけど、トマトがね……赤じゃないから……私からしたらドン引きの紫色なんだけども。ちら、と周りの反応を見れば引いてないようだ。

 …………味がよければいいよね。


 さて、次はスフレパンケーキ。ああ……でもすぐ食べないとしぼんでいくんだっけか……。どうしよう、夜用にはキッシュにするか? ジャガイモがシャキシャキ気味だからキッシュでもいいかも。あ、ぱさぱさパンを切ってキッシュの中に入れたらいいかも! でもやっぱりふわふわスフレパンケーキは食べたいので作ってもらおう! あ、ぱさぱさパンでフレンチトーストもいけるんじゃない? いやーん! 色々広がるーーーーー!


「バターとミルクってあります? あ、チーズも」


 もう頭の中がおいしいで溢れてたけれど取り繕うよね。一応。

 卵とミルクがあればプリンも作れるじゃん! バニラビーンズなんかなくたってとりあえずいけるよ! とはいえ、プリンはひとまず置いといて。ダメだね。興奮しちゃってるよ。


「今日の夜用の主食と今食べるおやつ、明日の朝食分と試しに作ってみましょう」


 三品も? と料理人達が目をぱちぱちと瞬かせていた。


「まずはキッシュ。野菜がジャガイモ、苦みが少ない葉物、卵、パン、豚肉を使いましょうか」


 豚肉は小さいサイコロ状に切ってもらって塩、胡椒で味付けして焼いてもらう。それを一回置いといて、卵を溶き、野菜を細く切ってもらい、パンも一口サイズに切ってもらう。


「そういえばパンは丸パンしかないのですか?」


 いつも手の平位の丸パンばっかり出てくるんだよね。


「それ以外って何があるんですか?」

「え!」


 まさかの丸パンオンリーですか! マジで……。ホントこの世界の食終わってるな……。

 エルを見てもはてな? って顔しているし、どこもかしこも丸パンしかないのか? 嘘ーー! まぁ、何を言っても仕方がないので今はいいや。かなり精神的ダメージ食らいそうだけど。

 あ、でもカレシュの町ではなんかパンみたいのあったじゃない? いや、パンじゃないか。タコスみたいなのだ。

 あー……小麦粉あるならクレープもいけるか? なんかずっと微妙なご飯ばっかりだったのですっごい今飢えてるって感じがするわ。とにかく今は余計な事は置いといて。


「パンを切って……どうするんだ……?」


 料理長が悩んでいた。まぁまぁ、出来上がってからのお楽しみで。

 キッシュの皮はなしでフライパンで卵だけでいいよね。タルト生地とか作っていられないし。キッシュというかスペインオムレツと言った方がいいのか……。

 

 それにしてもちょっとヤバいかも。何がってスフレパンケーキが。泡だて器がないみたい。白身、メレンゲになるのか? 卵を溶くのに大き目フォークで混ぜ混ぜしてるんだもん。料理人だから大丈夫だよね?

 ちょっと冷や汗が出るけど。腕殺しちゃったらどうしよう?


 フライパンにバターを入れてもらって塩胡椒で味付けした卵をじゅわっと流し込む。そこに野菜を投入してかき混ぜてもらって。パンも投入。後はある程度火が通ったらひっくり返してもらって。

 ……なんか甘くないパンプディングみたいな気もするけど。おいしければいいよね!

 その間に煮込んでいたスープの味見をちょっと。塩胡椒で味を整えればまぁまぁの出来上がり。よかった……とんでもないのが出来上がるかと思ったけど普通の家庭料理位の味だわ。

 鹿肉は最後に焼くか……。いや、最後はスフレパンケーキだな! じゃあフレンチトーストか。


「次は明日の朝に出して欲しい料理なのですが……あ、蜂蜜ってあります?」

「あります」


 よかった。しかし、何故普通食材の名前とそうでない食材が入り乱れているんだろうか? 謎だ。

 卵を溶いて砂糖を少し。牛乳を入れてパンを浸して、キッシュを焼いている隣でフライパンにバターを敷いてそれもじゅわっと焼いてもらう。


「あ、フレンチトーストはキッシュと違って時間をかけないでいいです」


 今は味見だけなのでパン一個分を作ってもらう。すぐに出来上がり蜂蜜を垂らして小さく切ってもらったものを皆で試食。


「んっ!」

「ふぅうんっ!」

「んぐ!」


 何か声が色々漏れて聞こえてきた。私も一口食べてみるとパンがしっとりして仄かに甘くておいしい。

 ……泣きたくなるよーーーー!


「お、お嬢様! おいしいですぅ!」


 ダナが叫んでいた。んふ。そうでしょうそうでしょう!


「パンが…………」


 料理長が呆然としていた。エルはもっと、とおかわりを所望していたが、明日の朝用です。


「ちょっと時間がかかってしまうけれども明日の朝に出してもらえます?」

「必ず!」


 デニスがキリ! っと表情を改め、意気込んで答えたけど、そんな大仰な。


「キッシュをひっくり返してください。あ、鹿肉を焼いていきましょう。これも夜用なのでちょっとだけの味見で」


 下味をつけてもらっていた鹿肉に、摘んでもらってきた薬草をつけて焼いてもらう。ソースも何かいるかな? あっさり醤油味がいいんだけどないし。仕方ないのでオレンジっぽい果物でソース作るか。


「うまっ!」


 出来上がった鹿肉ステーキも皆でほんの一口ずつ食べれば本当においしかった! 酸味のきいたオレンジっぽいソースで口の中がさっぱりだし。

 やったね!

 

 

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