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テッシュ  作者: トニオ
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テッシュ

 テッシュで鼻をかんだ。生温い感覚があった。テッシュが赤く染まっていた。私は、それをじっと見ていた。血を見たのは久しぶりだった。

 テッシュがもうすぐなくなることに気づき、買いに行こうとした。だが、買いに行ける精神状態ではなかった。トイレットペーパーで代用した。単価は、トイレットペーパーの方が高いが、もう、どうしようもなかった。漠然とした不安に苛まれていた。

 動画サイトでは、いくつもの残酷な映像が流れている。血が流れている。私は、それをまるで映画のように見ている。しかし、血に染まったテッシュを目の当たりにして、心臓がせわしく鼓動し続けていた。妙な焦りを感じた。

 

 私は心を落ち着けることができず、外へ飛び出した。春だった。歩いていると、着飾った人々とすれ違った。心臓の鼓動をごまかすため、小走りをした。

 

 

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