1章2話 八大地獄
テンポが悪いですが少しずつ進めていきます
お付き合いください
2話 八大地獄
通いなれた通学路を歩く。
学校までは家から徒歩で15分くらいだ。
まさか歩きながら第3の目を発言するわけにはいかないから考察のみに留めることにする。
なぜ僕に第3の目が生えたかは考えても無駄だからとりあえず置いておこう。
問題は2つある。
なぜ死ぬかと、なぜ地獄に落ちるのかだ。
僕は自分で言うのも何だけど、人に危害を加えないように注意して今まで生きてきた。人からの頼みは断らず、なるべく虫なども殺さないようにしてきたくらいだ。罪といえば友だちが少ないことくらいだろう。だけどそんな人は他にもいっぱいいる。そんな僕が地獄に落ちるのははっきり言って納得ができない。
さらに言えば何故死ぬのかもよくわからない。
僕は持病もなく、早寝早起きの習慣もあり好き嫌いもない為健康状態には自身がある。
だから死ぬ理由としては交通事故か通り魔の2つしかないだろう。
小説などでは定番の死因だし、この若さで死ぬとしたらその2つが原因と考えて間違いがないだろう。
小説でその死因だと異世界転生が待っているところだけど、地獄と表示されていることからもその可能性は無視していいくらい少ないだろう。
交通事故と通り魔であれば家にいれば回避できると思われるがこの手の小説などでは確率が収束して家に隕石が落ちてきたり強盗殺人の巻き添えになったりして結局死ぬであろうことも考えられる。
逆説的に考えればあと6日は余裕があるのだ、その間にこの能力の検証、考察を進めて最低限地獄に落ちないようにしていきたい。
朝も考えていたが別に現世に執着はないため死ぬこと自体にそれほど忌避感があるわけではないが、苦痛を感じるのは嫌だ。
死ぬときは死んでしまえば苦痛も収まるだろうが、地獄に落ちてしまったら苦痛に終りがあるのかもわからない。
そのような理由から死なないことではなくて、地獄に落ちないことを念頭に行動しようと僕は判断した。
僕の地獄についての知識は一般的に悪人が落ちるということ、くらいしかないので昼休みや休み時間に地獄について調べてみよう。
考えている間に学校についた。
通学中も特に周りの人に見られているということはなかったので大丈夫だと思うが、うっかりばれないように気をつけることとしよう。
授業は退屈なものであった。
いや、正確に言うと、地獄に意識が行き過ぎてほとんど集中することができなかった。
昼休みは購買でパンを買い、中庭で食べる。
この空間の日差しと風が好きで、よくここにいる。
もちろん一人だが。
食事はすぐに食べ終わりまずはスマホで検索してみることにする。
『地獄 概要』
すぐにいろんな検索結果が出てくる
困ったときのWikipediaさんでいいが、いきなり3つ出てきた。
地獄と地獄(キリスト教)別れているのはなぜだろうか?
気になるがまず一番上にある八大地獄のページを見てみることにしよう。
「八大地獄とは、地獄の8つの形相のことである。八熱地獄ともいう。またこれとは別に八寒地獄があるとされるが、通常は「八熱地獄」をさす。」
小声で読み上げる。
へぇ、八熱地獄はなんとなく聞いたことがあったけど、八寒地獄は初めて聞くな。
とりあえず8つあることはわかった。
大焦熱・焦熱・大叫喚・叫喚・衆合・黒縄・等活、そして無間か。
こういう名前がついてたんだな、なんとなく剣山とか釜茹でとか血の池とかそんなイメージが合ったけど、それは罰で名称がこれだったんだ。
これをみるとやっぱり殺生とか盗み、小虫を殺して懺悔しないものが落ちると書かれているから僕には当てはまらないと思うんだけどな。
八寒地獄については聞いたこともないので割愛しよう。
もうこんな時間か、続きは放課後にしよう。
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