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2話 初心者応援パック

 小さな石ころのようなものが灰の上に乗っている。


「ゴブリンから落としたんだ。多分魔石だよな?」


 俺はゴブリンの魔石を手に取り眺める。


「んー?中に何か蠢いてる?」


 魔石の中には何か靄のようなものがある。

 俺は魔石をズボンのポケットにしまうとゴブリンの持っていた短剣がどうなったか気になる。


「蹴飛ばしたからこっちの方にあるかな?」


 そう言いながらも俺は蹴飛ばした方に行き短剣を探すが見当たらない。


 もしかして魔物を倒したらその魔物が持っていた物とかも全部消えるのか?

 ゴブリンが着けていた腰巻とかも消えてるし。


 武器ないし、今はゴブリン一体だから何とかなったけど複数出てきたら挟まれて終わりだよな……


 俺は肩に背負っていたリュックを地面に下ろして何か使えそうな物を探す。


「何かないかなー。ハサミ……は昨日家で使って机の上だし……」


 〜リュックの中にあったもの〜

 ・お弁当箱(中身空)

 ・課題と教科書

 ・筆箱

 ・箱ティッシュ

 ・財布

 ・スマホ

 ・タオル

 ・デオドラントスプレー


「こんなもんか……武器として使えそうな物はシャーペンとか目に刺すとか?

 デオドラントスプレー目に吹きかけるとかくらいしか出来ない………」


 筆箱からシャーペンの頑丈なやつを出して右手に持ち左手にスプレーを装備する。


 残りはリュックにしまって背負う。


「……行くか」


 ルームを出ようと一本道に戻ろうとした瞬間、視界の端に来た時には無いものが見えた。


「これは!!木箱じゃぁないか!もしかして宝箱だったり?何か物資が入ってたりするのかも?……」


(だが、待て…宝箱と言えばミミックだ。ドラ○エでもミミックなど山ほどいた。試しにスプレーかけてみるか……)


 しゅっしゅっしゅっ


 1秒経過


 2秒経過


 3秒経過


 4びょ……


 ・

 ・

 ・


 10秒経過


「大丈夫みたいだな。」


 木箱は上の蓋が取れるようになっており、開けてみるとそこには。


「初心者応援セット」


 そう言いたくなるような中身だった。

 最近流行りのソシャゲにある課金要素のお得パックだ。


 〜木箱の中身〜

 ・ウエストポーチ

 ・瓶に入った薄緑色の液体×3

 ・鞘に入った刃渡り90センチほどの直剣

 ・肉焼きセット


 この4つが入っていた。


「ウエストポーチは後でいいや、この薄緑色の液体は多分回復薬かな?飲みたくないけど…色的に。

 剣はめっちゃ有難いな。武器になるもん無かったしな........で、この肉焼きセットはなんだ?モン○ンみたいな見た目しやがって。」


 肉焼きセットの見た目はほぼモンハンの肉焼きと同じだ。

 丁寧に曲が流れるであろうものまで置いてある。


 曲を付けてみるとやはりモン○ン肉焼きの曲が流れる。それも全作品の曲だ。


 だが、肉がない!魔物も倒したら灰になるっぽいし……肉を探さなくては。


 この肉焼き機折りたたみ式だから良かったが折りたため無かったら危なかったな。結構大きいから持ち歩けないし。


「じゃあ行くか…」


 俺はシャーペンとスプレーをリュックにしまい腰に剣を取り付け、部屋を出て分かれ道だった所をさっきは左に曲がったので今度は右に曲がる。


 しばらく進むと下に進む階段が見つかった。




 ♾亜里奈side♾

「……ゆーくん…どこ行ったの…?」


 私はゆーくんを見つけゆーくんのところに行こうと思った瞬間に地面が光ってそれで、その時ゆーくんが私を光の中から押し出して………


 周りも今の光景を見たのかざわついている。


「亜里奈!優はどこ行ったの!?」


 私に話しかけてきたのは友達のまきちゃんだ。


「わかんないよ。まきちゃん」


 私がそう答えた瞬間、頭の中にノイズが走り、声が聞こえる。



「地球防衛システム、通称ダンジョンが起動しました。地球防衛システム、通称ダンジョンが起動しました。地球ぼうe「おっと、もう2回聞いたからいいよね。はい、今から1週間後、正確には6日と7時間34分24秒後にダンジョンが出現する。

 何故ダンジョンが出現するか……それは、君たち人類が地球の資源や環境を破壊しているから地球が抵抗したのさ。君たちの身体だって何か悪影響、悪い菌が体に入ったら身体が反応するだろ?それと一緒だ。

 ダンジョンの中には資源がたくさん眠っているから、これから地球の資源を使わずにダンジョンの資源だけを使うように。っていうか地球の資源を使えないようにしたけどね。

 まぁ1週間後にまた説明するから。またねぇ!!!!なんでもうダンジョンに人がいるの!?」


 今まで黙って聞いていた人たちは最後のダンジョンに人がいるってのを聞いて騒ぎ出す。


「あー、気になる?気になっちゃう?気になっちゃうよねー。」


 なんなのよ、その三段活用……


「特別に映像を空中に出してあげよう。」


 空に映像が映し出される。


 そこに写っていたのは


 緑色の肌をした小さな人と、ゆーくんだった。



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