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読み終わって周りを見回すが、誰も喋ろうとしない。
この問題からして、僕自身あまり喋らない方が吉であろう。
無言のままただ時間が去っていく。
しかし静寂は一瞬で修羅となる。
「今回みんなは黙って自分の名前を書け、そうしたら恐らくこの問題は大丈夫だ。そうだろ、赤松?」
そう言って大澤は微かにニヤリと笑った。
(こいつは自分で黙ってろと言いながら俺の意見が欲しいって言う訳か。可愛い奴め。仕方ない同調してやろう。)
「俺もそれでい、、、」
言いかけたところで咄嗟に口を閉じて考えたフリをした。そしてすぐに大澤へ言い放った。
「俺も最初はそれでいいと思ったよ。だけどお前の意見を信用しようしろと言われてもそれは少し無理な相談かな。規則の3がある限り信用し合うなんて無理に決まってるよ。」
仕方なくそう返した言葉に案外大澤はあっさり認めてくれた。
「そうだな。じゃあこのま投票するってことでよろしくな。」
多少失望してたみたいだが、顔は少し笑っていた。
そうしてまた、刻々と無言のまま時間が過ぎていった。その後も誰も喋ろうとせず各々で解答用紙を書き始めた。
僕は解答用紙に自分の名前を、 "赤松雄大„ そう記入した。
そしてまたその時は突然やってきた。
『...えー校内放送、校内放送、ただいま1時間を経過しました。これから開票を始めます。投票の第1位は..........赤松雄大さんでしたーハッハハハハー』
その放送と共に、僕は教室から消えた。
そうして赤松雄大の物語は終わった。
しかし、彼は目覚める。
(真っ暗で何もない。
これが死なのか。
僕が無能だから死んだのか。
僕が無価値だから誰も助けてくれなかったのか。
世界は僕を必要としない、なぜなら今まで、人の為になることもせず、自分を磨くこともせずただ無意味な人生を過ごしてきたのだから。、、、
なら、僕は才能があれば上手くいけたのか、意味のある人生に進めたのか。
違う、そうじゃないだろ。
僕は何をやってもダメなんだよ。不運なんだ。
だからさ、次は上手くやる。抗ってやるよ無能で無価値な人間が。)
今日の天気は雨だった。
そして、僕は教室へ忘れ物を取りに行った
またリア友の指摘を受け少し改良したつもりです。次回の投稿もすぐ出せればいいと思います。




