この世にいるものいらないもの
あんまし楽しいお話ではないです。しかし楽しく書けたので、よければ最後まで見てくれたら嬉しいです。
早速ですがみんなに質問です。このクラスで
いらない人は誰ですか?ー誰もが僕を見る。
平然と淡々と当たり前のように。ーーーーー
今日は一日なんかだるかった。天気は曇りだったような気がする。
下校時間を過ぎたが忘れ物を思い出して教室へ行った、が、そこには奇妙な光景があった。
電気も付いていない薄暗い教室の中にクラスメイト全員が魂を抜かれたかのように静かに座っていた。教壇で立っていた担任の山川がまるで僕が遅れてきたかのように言ってきた。
「赤松、早く自分の席に座りさない。みんなあなたを待ってるんですよ。」
逃げようと思ったが「みんな」という言葉に打たれ、
「......はい。」と答えた。
席に着くと山川がいつも朝礼をするかのように淡々と、
「よし。これでみんな揃いましたね、皆さん起きてください!」その一声でさっきまで抜け殻だったみんながこぞって正気に戻り、慌て始めた。
恐らくみんなもこの状況を把握してないらしい。
教室のドアも窓もまるで動く気配はなかった。
「皆さん、私が喋ってるんですよ。もう少し静かのしてもらえませんか。」机がガタッっと揺れて
「無理に決まってるだろ!!まずこの状況を教えろよ!」威勢良く高橋が山川を問い詰めた。
しかしそれを嘲笑うかのように
「歯向かったらあなた死にますよ」と。その一言で騒がしかった教室は一気に静寂へ変わり、山川がまた淡々と言い始めた。
「皆さんをここへ閉じ込めたのはこのクラスの誰かがしたことですよ。それでこの教室から出る方法は簡単です。その犯人を特定すること。しかしルールがなければ面白くないですよね。そこで5つの規則を設けました。自分の机にその規則が載ってる紙があるのであとはそれでお願いします。」
そう言った山川は突然倒れた。
しかしみんなはそれより自分の机へ行き、紙を見た。端正な字で
その1 解答はこの下にある欄に名前を記入すること。
その2 解答の不正解、または無解答は死を意味する
その3 制限時間は1時間とする
その4 暴力行為は、死を意味する
その5 解答の書き直しはできない。自分以外の人が自
分の解答を書くことは、死を意味する
ヒント:犯人は男
解答欄
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僕が読み終わった時誰かが、
「男子の誰かが犯人だ。」そう言うと女子の一人が
「いや、女子の中に犯人がいると思うよ。」
そう、女子と男子の紙でヒントが違っていたのだ。僕は隣の柏木に協力を試みた。
「柏木、紙見せてもらえる?」
「うん。赤松くんはこの違いどう思う?」
「どうって、単純に犯人が2人ってことだと思うけど。」
そう言うと柏木は少しためを置いて
「でもさ、仮に2人だとしたら解答欄は2つあるはずだよね?、でも一つしかないんだよ…。」
確かにそうだった。しかし、
「だけどそれじゃあ矛盾にならないか?」
「……うん。」
糸口が見つからない。他の人たちも詰まっていた。30分ぐらいが経った時学級委員長の安楽がみんなに意見
を求めた。
「なんでもいい。誰か何かわかったことがあるならみんなで共有しないか。」その声に真っ先に僕は柏木と話していたことを語った。「〜〜〜と、今ここで矛盾しているんだ。」そう言うと安楽は少し笑って
「ありがとう、赤松くん!君のおかげでこの問題が一歩前進したよ。」
安楽もみんなもそんなことは知ってるよ、と相手にはしなかった。結局そのあとまともな意見が出ることはなくまた各々で考え始めた。
「あのさ、赤松くんはここにどうやって来たの?」
「えーっと、忘れ物を取りに来たらみんなが座ってて、そのあとどうしたんだっけ。」
さっきのことのはずなのに記憶が曖昧だった。
「柏木はどうだったんだの?」
「私も教室に忘れ物取りに行ったらみんなが座ってて、それで、、。」
何か違和感を感じる。"みんな„俺が最後のはずなのに、柏木もみんないたと言ってる。恐らくこの違和感は柏木もそうだろう。
「柏木はみんながいたってことはそれは俺もいたってことでいいんだよね?」
「うん。だって席に座った時隣にいたもん。」そう言うと柏木の顔色が変わり、
「なんで、私は教室に入ったの?違う、そうじゃない。犯人は私自身だったんだ……」
「何言ってんだよ。正気になれ。何か分かるなら教えてくれ。」
少し口調を強くして言ったら、自然と声も大きくなり周りの人たちが寄って来て、叫んだ。
「みんな、犯人は柏木菜奈だっ!」と誰かが。その途端連鎖的に全員が柏木を犯人だと決めた。当の柏木は
「いや犯人は私だけど私じゃない」と言っていた。しかし誰も聞き入れず、皆が揃って解答欄に柏木菜奈と言う文字を書き込んでいた。柏木は少し震えた声で僕に、
「犯人はね、自分自身だったんだよ。だからヒントが男と女で分かれてたんだ。」柏木は続けて、
「記憶の障害はきっと自分がここに自主的に入ったことを忘れさせるためにあったんだと思う。赤松くんは思い出せない?この教室の光景を見た時逃げることもできたんだよ。でも中へ進んだ。だから、犯人は決まってるでしょ…」
少し震えていた。自分の所為で33名のクラスメイトがこれから死ぬと思うと怖くてたまらなかったのだろう。
しかしその時は平然とやって来た。
『えー校内放送、校内放送、ただいま1時間が経過しました。これより答え合わせをします。今回の問題の正解者は5人でしたーハッハハハハ』笑い声が聞こえたと同時に30名の人が一瞬で消えていった。、
えーっと初投稿であんまし自信はありませんが、なんとなく書いてみました。最後まで見てくれてありがとうございます。続きはできれば近いうちにまた書きたいと思います