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フラグ?知らないなぁ…  作者: 雲猫’
番外編―後日談―
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楽しい楽しい狩りの時間

 ノリノリな紅蓮の狩りです。少しの流血表現アリ、苦手な人はUターン推奨。



 今回は三話連続投稿です。この話が最初です。お間違えの無いように。






 さぁて…やって参りました、念願の肉確保……狩りの時間ですよ♪皆様。



 と、その前にちょっと説明をします。この世界には元の世界では考えられないような事が幾つも存在しています。その一番分かりやすい例はこの家の建っている土地です。


 何故かって? そりゃぁ……ここの高さが問題なんです。理屈では到底説明できません。富士山程高いのです……皆さん富士山の山頂辺りの風景をご存じですかね? ある程度の高さを越えると木は生えていないのです。てか、生えません。限界高度があるそうですよ。



 なのでこの家の周りの鬱蒼と繁った森はあり得ないコトなのですよ。……何で私敬語何だろ……戻そう。何か違和感が……うん、戻そう。



 えっと? あ、そうそう……あり得ない事の話だった。



 さっきの話の通りこの世界では理屈では到底説明出来ない事が幾つも存在する。で、私の家の周りの森はあり得ないのだ。この世界でそれが普通なのだと思っていたけど実際はこの場所が特別何だそうだ。何でも魔素が余所よりも集まり易くその集まった濃密度の魔素を吸収することでこんな高い場所でも森が繁るのだとか……byマミィ



 その所為で周りに棲む魔物は強力になり、魔物から魔獣にランクアップするモノが多い。私達妖怪や人間も少なからず影響が有るが、1ヶ月以上いない限り大丈夫………あ、私達?大丈夫。慣れたから。



 一年間ここに居ればなにもしなくても力が増幅する。勿論、この危険な場所で一年も生きていられたらの話だが。



 さて、今回は肉確保の為に家が建つ高いテーブルマウンテンの様な広大な出っ張り通称“季節の箱庭”からそのかなり下に広がる大森林に降りて狩りをしようと思うのだ。ほら、父さんに崖から突き落とされたエピソードの時に行った所だよ。結局あまり行けなかったけど……。


 ちょっとここで補足ね。家の建つ場所“季節の箱庭”って言うんだけど、まさにファンタジーだ。なにしろ春夏秋冬が場所毎に分けられているのだから。夏のエリアは何時も夏の気候で、冬のエリアは年中雪景色。秋のエリアは何時も木の実を実らせている。家の建つ春のエリアは温暖で花が咲き乱れている。そんな感じに季節が別れている。そんな不思議な場所なのだ。それにこの場所、クドイ様だが高所だ、なので虫が居ない……なら農業に響く……のだがソコは母さん。蜂妖怪と共存して解決している。ハチミツも貰ってるし…刺されることもないし……私には良いこと尽くめだ。まぁ、私が白神に貰った“白き箱庭”でもハチミツは採れるし事足りるんどけどね。ソコは母さんにも内緒だ。


 それにお湯の沸点も低いし……けど、それは家の中では普通になるようにしているから別に代わり無いけど。


 まぁ、それはそれとして。


 その場所からかなり下に広がる大森林は見渡す限り森が続き季節がきちんと巡る。今は大体初夏辺り。今の季節ならブタ型の魔物が活発らしく肥えているとか……ターゲットはそのブタ型の豚腹トンプクと言う魔物に決定だ。が、果たして私だけ狩れるか……殺ってみよう。



 と、その前に……




(白神……ちょっと聞きたいことがあるんだけど。)

『ん?なんだ?今丁度ニ〇ニ〇動画を見ていたのだが…』

(……ちなみにどんなの?)

『ゆっくり実況だ。今はホラーモノを見ている。』


 あぁ~。アレは面白いよね。神様が某笑顔動画を見ているのにはノーコメントだ。てか、もう慣れた。異世界旅行でいやと言うほど聞いたしね。てか、ちゃんとアカウントもとってる何て……どうやってとったんだか……これぞ神のみぞ知る。神の味噌汁ではないからね?(変換で何度も神の味噌汁と何故か出てきた。いや、キチンと神のみぞ知るって打ってたよ?)


『人間の知り合いに頼んでちゃんと登録したぞ。』

(へー。で、だ。)



 話を戻し、事の顛末を話すと、



(―――――てな訳で。)

『フムフム……コバエが五月蝿いとな……チッ…折角二人が幸せになるようにしていたというのに……コバエごときが生意気な……捻り潰し…ゴホン……そうだな、どうにかせねばな。』



 今のキャラ崩壊は聞かなかったことにしよう。


『そうしてくれ。さて、ならば私も手を貸そう。何より暇だしな。世界に影響がない位には手を貸せる。何より暇だからな。』

(助かるよ……正直言うとさ、侵入者を殺す事は出来ても黒幕を引き摺り出すことはできそうに無いから……)

『それだけでも十分に思うが……まだ8歳だろう。』

(そうだけど……中身は三十路間近のオバサンだし、異世界分を入れると婆さん通り越してミイラだし……コレくらいはしないとさ、母さん達も今のところ手出し出来ない様だし……)

『だろうな。でなければ家にあの者を

連れては来なかっただろう……舞子達はちと事情が違うようだかな……彼女を許したのか?』



 唐突に聞いてくる白神。私は嘘をつく気は無いので正直に答えた。



(異世界に居るときにも聞いたよね。……舞子が自分からこの世界に行きたい…何て言ってなかった様だし? 全部、黄童子キドウジが用意してから彼女を誘った……なら、私を殺したのは黄童子。彼女がした事は後宮での事と、藍苺に掛けた呪詛と不法侵入位……私が直接恨む事なんて無いよ。)



 何よりそんなことまで恨む暇はない。年を取ると要らないことに暇を費やす事はしたくないのだ。だからしない。それが私の考えだ。



『ちとお人好しな気もするが、本人が良いと言っているのだからな、良いのだろ。』

(うん。ま、今度何かしたら……実力行使するけどね♪)

『…………(恐怖)』



 さてさて…、狩りを始めよう。



 先ずは窮奇キュウキ、虎の姿になる。翼は邪魔なので肩胛骨の下に収納している。こんなことも出来たのか……何となくやってみたら出来たのだ。


『何事もやってみるもんだな』

(だね。)



 そして次は……臭いで獲物を追跡する。小虎が地面をフンフンと嗅いでいる姿は可愛いだろうが、私は今真剣だ。嫁さんがここに居れば問答無用で抱き締め狩りどころではなかった……だから置いてきたのもある。



 生憎と今の私の姿は白地に黒いシマシマの森では悪目立ちする格好だ。だが、九尾はもっと白く目立つし、白龍は獲物が気配に気付いて逃げてしまう……。なので、気配を消せる、黒いシマシマのお陰で多少カモフラージュ出来ている(ハズ)の窮奇が一番マシなのだ。この姿でも気配は強く小物は逃げていくが……



 その所為である程度の大物でなければ狩れないのだ……面倒だ。チート過ぎるのも考えものだな。


 なら人の姿で狩れば?と思うだろう。私も始めは思ったよ。けど、どうも人の姿は弱く見えるので襲われやすいのだ。



『む?……豚腹という魔物が前方に居るぞ。』

(うん。今視認した。)



 異世界で培った獣の狩りの仕方、今発揮せずにいつするか。



 私は茂みに身を隠し息を堪え全神経を気配を隠すことに集中した。獲物は私には気付いていない……獲物――豚腹は豚が魔物化したモノだ。なので外見は猪に近いが猪よりも温厚だ……が、攻撃されれば凶暴化する。注意すべきは豚には無い猪の様な立派な牙と頑丈な鼻と頭だ。突進から繰り出される鼻スタンプと頭突きは岩をも砕く……鼻が頑丈なのは何となく分かるが……何も頭まで固くならなくても良かったのに……柔らかい頭を守るため鼻が頑丈になったのなら分かる。なのに、頭まで頑丈何て……母さん著者の魔物・魔獣図鑑が無ければ悩んだところだ。



『ほお……今度その図鑑見せてくれ。』

(今度ね今度。今狩りしてるんだから静かにしてよ、集中出来ない…。)

『すまん』



 豚腹は呑気に草を食みながらのんびりしている……捕食者たる私がいるとも知らずに。ま、やつの方が体格が良いのは否めないが。


 それでも狩らなければいけない。散々心配を掛けた嫁さんと母さんに少しでも美味しいものを食べさせたい……。それに今は男だ。家族の為に狩りをするのは当たり前だ。男じゃなくても狩りをするけどさ。



 獲物の様子を窺いながら観察する。獲物の脚は強靭だが瞬発力があまりなく、ある程度の助走をつけて突進しないといけないと図鑑に書いていた。と、なると……



(うん。狭ければ突進も出来ない。あの鼻と頭で頭突きしても威力は半減する。)



 丁度よく窮奇は地属性を持っている。岩で獲物を囲み動きを鈍くしよう。とは言え、ヤツもバカではない。豚は本来とても賢い。魔物となってもその知性は無くなっていないだろう。魔物としては下級だがこの大森林で棲息しているのだ、何かしらの理由がある。力も無く知恵も無い者はここでは生きていけない。



 どうしたものか……無闇に飛び出していっても逃げられるか突進されるか……。


(そうだ。あの手を使おう。)



 豚腹の弱点は食への探求心だと図鑑に書いていた。詰まり、美味しい食べ物に対して目がない。まぁ、食い意地が悪いということだ。



 そこで私はとある物を用意していた……キノコだ。別に某配管工の赤い白のドット模様ではなく、どちらかと言えばモンスターをハントするゲームの方だ。あれだ、特産のキノコだ。苔が生えた豚モンスターに何故か生えてる事があるキノコだ。あれのモンスターよりはこちらの豚腹の方が倍近くでかいが。ちなみに、ヤツは私よりより一回り以上でかい。私はゴールデンレトリバー並みの大きさだ……アレ?私少しでかくなってないか?まぁ、いいか。豚は本来とてもでかくなる生き物だ。大型犬よりも遥かにでかく……勝てるか?コレ。



 でだ。キノコを獲物の近くに転がす……鼻が良いのに私には気が付かない豚腹は転がしたキノコに気が付いたのか頻りに鼻をクンクンしている。どうもヤツは目があまり良くないらしい……目の前のキノコに目では気が付かない様だ。


 臭いで在りかを感知した獲物はそちらをドスドス…と歩みを進める。しめた!


(掛かったな……)

『(獣の姿で悪どく笑うと凶暴性が増すな)』



 獲物が進む場所、キノコを転がした所にはワナを仕掛けた。私が発動させることによって獲物はソコに岩によって閉じ込められる仕組みだ。


「ゴフゴフ……ガサガサ」



 良くない目の所為で中々キノコにあり付けない豚腹は下に積もった落ち葉に鼻を付けて探し始める。そしてワナの場所まで来た。


(今だ!!岩よ塞げ!)



 地面から頑丈な岩を出現させて獲物の周りを囲む。しかしヤツは猪の様に高く跳ぶことが出来ずパニックを起こす。頻りに後ろに下がり邪魔なので岩を得意の突進で廃除しようとするが下がるほどの距離はなく身動きも取れない。まさに万事休す。いくら食い意地の悪い豚腹でもこんな事態ではキノコへの興味もなくしたか探していたキノコを踏んでいた。


 ここで透かさず白龍になる。人の姿では他の魔物に襲われる危険があるからね。この大森林ではおいそれと一人の時、人の姿にはなれない。今回は雷撃でケリをつけることにする。だが、獣の姿は術を使うときには属性を左右されやすく、雷属性と相性の悪い地属性持ちの窮奇では半減するのだ、威力が。なのでその使う属性毎に姿を変える必要があるのだ。フルパワーの場合は。



 直接獲物の喉笛に噛みつけば良いのだが、今回は時間を短縮したいし、口の周りを紅くするのも得策ではない。何よりまだ最大の狩りが終わっていないのだ。



 いくらデカくても何の耐性も持たない豚腹は雷撃に撃たれ地に伏した。何とも呆気ない最後だった。



『有難う……お前の命は確かに貰うよ』



 貰い受ける命に感謝を。狩るものが狩られるものに対しての最大限の感謝だ。まぁ、狩られる側からしたらいい迷惑だか。私の気がおさまる。



 解体するために手頃な大きさの結界を張る。この時大く頑丈そうな木の近くで張るのがお勧めだ。こうすれば人の姿でもこの大森林で行動できる。解体は無防備になるため結界は欠かせない。帰って解体するのも出来るが、何分この獲物は重い。いくら私がチートでもコイツを担いで崖を登るのは骨だ。


 なのでここで解体していまう。


 このデカさでもポーチに入れられることは出来るが……何か気分的に嫌だ。勿論解体した肉はちゃんと専用の袋に入れてからポーチに入れるよ?



「ふぅ……この瞬間が一番嫌いだ。」

『ならばせねば……とも言ってられんな。』



 獲物の腹を裂き、臓物を取り出す。食べれるものは何でも食べる。内臓はレバーからハツ、私はあまり食べないがポチや兎天が食べる胃や大腸……たまにモツ鍋にして食べるけど。ソーセージには使えない(使えない部分)小腸やその他の臓器は持ち帰る。何度も言うが、私達はあまり食べない。ポチや兎天が食べるのだ。後、たまに母さんが実験に使うとかで持っていくのを見た……。



『………何があったのだ』

「知らん。世の中知らない方がいいこともある。」

『………』




 頑丈そうな木の枝に獲物を吊るす。十分に血抜きするためだ。吊るす前に頭を落としておく事も忘れずに。


 獲物を吊るした枝がしなるが折れない。頑丈な枝だ。辺り一面に血の臭いが充満する。とても心地のいいものではない。寧ろ嫌いな臭いだ。とても慣れることは出来ない。


 落とした頭は母さんが使うそうなのでそのまま持ち帰る。頭は耳と鼻――は固くて無理か、食べるところはあまり無いので正直に母さんに渡す。その他の部位は食べれるものは食べる。脚は豚足だ、蒸して塩胡椒をふって食べても良し、骨はスープの出汁に、後、ポチのおやつにも。



 捨てるところ何てあまり無いのだ。感謝だ感謝。これでいくらか家計が楽になります豚腹様、有難う。




 一先ず臭いも遮断する結界の中に獲った獲物を吊るし、次の獲物を狩りに向かおう。大食な家族は辛いよ。……ふぅ……






 

 


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