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フラグ?知らないなぁ…  作者: 雲猫’
番外編―後日談―
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親の心子知らず、子の心親知らず

 親の心は子供には分からないが、子供の心も親にはわからない。


 なら、親でもあった紅蓮は………どちら?

 只今リビングにいます。どうも、ゲームの世界に勝手に転生させられれた主婦コト只今8歳の主夫、紅蓮コウレンです。そして隣に座っているのが同じく転生させられた旦那コト、現在嫁さんな藍苺ランメイでございます。



 さて、先程も言った通り只今リビングにてソファーに座り寛いでおります。朝御飯は母さんが来てから食べようと思います。客人達?……あぁ、彼等は疲れているのか起きてこないので先に済ませる事にしました。それに諸々の話を母さんから聞かないといけないのでその方が好都合かと、思うしね。



「お早う、母さん。」


「ご免なさい……ふぁ~~。何だか無性に眠かったのよ……」


「そうみたいだね。父さんが居ないのに寝坊なんて珍しいよ。はい、コレ飲んで眠気覚まして。」



 ポチを伴いリビングにやって来た母さんはとても眠そうだった。父さんが居る時は寝坊なんてよくあったけど……え?何でかって? 察してくれ。


 そんな眠そうな母さんには私特製眠気覚まし「薄荷入りのハーブティー(最早薄荷only)」を渡す。それを一気に飲み干した母さんは男顔負けだと思う。よく飲めるね。私なら二口無いと無理だよ。あ、寝惚けてるから出来るのかな?



「☆※★@%※¥℃↓」


「(鬼だ……親に笑顔で劇物渡すなんて……)」



 案の定、母さんは声になら無い叫びをあげている。すかさず中和するため普通の紅茶(温め)を渡す。妖怪でも味覚は人間と一緒なのだと呑気に納得していた。



「……ッ……こ、コウちゃん……朝っぱらからキツいわね……でも、お陰でスッキリ目が覚めたわ。全く、お茶目さん♪」


「効いたでしょ? 私も少しの間味覚がおかしくなったよ。嫁さんも使う?どんなに眠くても永遠の眠りでも起こす程だよ……朝弱い嫁さんでも一発で起きるよ?」

「慎んで辞退します。(あんな通常の薄荷エキスを何千倍に凝縮した劇物を飲んでよく許せるよな……やっぱ妖怪と人間は味覚が違うのか?)」



 何故か何も飲んでいないのに青い顔で即答する嫁さんと嫁さんに青い顔をさせた元凶を飲んだのに優雅に紅茶を飲む母さんが正反対で笑えた。嫁さんにはコレより薄いのを飲ませたことがあったのだが……結果はさっきの母さんよりも凄いリアクションが見れた。と言うことは、人間と妖怪は必ずしも味覚まで一緒とは限らないのかも知れない。



璃琉リルご苦労様。」


『他の者達は未だに寝入っています。』


「何かあったのか?(リル?リルってポチの事か?)」

「うん、その事なんだけどね…」



 お願いを無事達成したポチコト、璃琉にお礼をし、現在の客人達の状況を聞くとやはり誰も起きてない様だ。嫁さんもリビングに来てから疑問に思っていたのだが、母さんに説明してもらおうと母さんが起きてくるまで待っていたのだ。


 私も何が起きているのかよくわからない。憶測でモノを考えても仕方ないので、手っ取り早く真相を知っているであろう母さんに説明して欲しくて目線を母さんに向けた。



「………分かっているわよ。何故彼等をここに連れてきたのか? それに今の我が家で起きている状況を聞きたいのでしょ? ちゃんと説明するわ。」



 そう言って残りの紅茶を一飲みしてポツリポツリと話始めた。











 粗方話を聞き終え、頭の中の情報を整理していた。全く、折角戻って来れたのにまだ私は平穏に暮らせないのか……ハァ~。


「詰まり……白の国で国家転覆を企んでいる貴族達が居て、危険だからここに避難させた……と、言うこと?」


「えぇ。それに今回の事は白の国の貴族だけじゃないのよ。」


「周りの国の貴族が勝手に手を貸している状況か?」

「それか、各国の王位に届かない王族達の関与も否定できないね。特に中途半端な地位にいる奴は“今の王”さえ居なければ自分が王位に就いていたとか本気で思っている厄介な奴も居るだろうし。」


「ええ、そうなのよ。現時点では白の国、黒の国は白だと判明してはいるのよ。黄の国も今は膿を出し切った状態だし、居たとしてもまだ警戒して鳴りを潜めているか国外に逃げているでしょうしね……。だとすると、」


「周りの国々はどうもキナ臭い?」


「そう。どの国も内情は一枚岩ではないから。どうも一概にそうとは言えないのよ。」


「……それでこの我が家の状況は何処かの国の手先の仕業と思っても良いんだよね?」

「ここは結界が張ってあるんだろ? 入ってこれるのか?」


「残念なことに、入ってこなくても私の気を反らす事は出来るのよ……今回のあの眠気……アレは力のある妖怪でも効くと言われている特殊な香よ。一般人がおいそれと手に出来る物では無いわ。」



 妖怪にも効く睡眠作用のある香……。多分元々は不眠に悩む妖怪でも効く様に作られたか、或いは強力な妖怪を弱体化させるために作られたのだろう。そういう物は高価と決まっている。そんな高価な物を用意できる……敵は限られる。でも、寄りによって香か。厄介だ。



「でも、侵入者がどうやって俺達にその香の匂いを嗅がせたんだ? 誰も侵入してないんだろ?」


「誰も侵入していないわ。私が香の香りで寝入るまではね。」



 そこまで話すと母さんは私に「説明よろしく」と目線を送ってきた。仕方ない、説明しますよ。



「嫁さんは結界がどんな役割か何処まで知ってる?」

「ん?……えーッと…外敵から指定された場所を遮断して守んだろ?」

「そ。でもね、そんな結界にも弱点があるんだよ。」

「ん?」

「嫁さんは外で普通の鳥を見たことある?」

「そりゃあるよ。そこらに居るだろ。」

「うん。敵意の無い動物や人は難なく越えてこれるんだよ。自由にね。しかも、それは生き物にしか通用しない……ならもし、何十羽の鳥の背中に時限式で蓋の開く入れ物に強力な睡眠作用のある香を入れて飛ばしたら……どうなると思う?」


 コレは本当に物量作戦だ。コレ以外にももっと効率の良い方法があるかもしれない。でも、今重要なの「可能性が有るか無いか」だ。私の思い付く作戦はとても幼稚だ。だが、私でも思い付くのだ。コレが天才軍師なら………あぁ~頭が混乱する。ヤダヤダ……頭使うの得意じゃないんだよ私は。



「結界は何も知らない鳥達を難なく通す、それと物もね普通なら上手くは行かない。一応操られた生き物も退ける対象になっているから何処1ヶ所に集まるなんて事は出来ないから。けど、ここら一帯は、特にこの家の建っている土地はとても豊かで天敵もあまりいない。それを知っているここらの鳥達は家の周辺に集まってくる。そして運良く家の周りに集まった鳥達に取り付けた香が入った蓋が開けば……母さんは……その時の侵入に気が付かない。」


 これが出来るのは家の内情を知っているのだろう。一体どこから情報が漏れたのやら。ん?待てよ……我が家を知っている人なんて限られているんじゃないか?


 ん~~……ダメだこれ以上思い付かない。もっと賢い頭が欲しがった。



 にしても、単純な物量作戦ほど厄介なものはないと思う。母さんの話によると、その香は無臭らしく、空気中に散布された物に気が付くことは至難の技だそうだ。


 それにしても、何故母さんに効いた香は私には効かなかったのだろうか?その事がとても気になる……。


 まぁ、それはそれとして……



「いくら母さんにバレずに結界内に侵入してもまだこの近くには寄って来ないよ。まだバレる危険があるから。」

「ん?……あ、気配に敏感なお前と麗春さんが気付くから?」


「そうね……。下の大森林からここに上がって来るまで結構な時間が掛かるでしょうね。おいそれと術は使えないもの。中に入ってしまえば後から何でも策が練れる……敵はゆっくり近づいてくるわね(焦りがなかったらの話だけど)。でもあちら側の誤算はコウちゃんに香が効かず、異変に気づいてしまったことね。多分あちら側はその事に気が付いていない。」


 そう。あちら側に気が付かれていない。ならば、コレはチャンスだ。


「そう。だからちょっとあちら側を捕まえないとね。人様の家に土足で踏み込んできたんだ……捕まっても文句は言えない。それに、何時までも他人が家にいたら落ち着かないし。」

「お前なぁ……建前って無いのかよ。」

「自分に素直であれ。だよ。」


「……任せても良いの?コウちゃんもタダでは済まないかもしれないわよ? 私は……もうあなた達二人を巻き込みたくない。また、あの時のようになってほしくない。」



 少なからずあの出来事は母さんにもダメージを残していたようだ。私は前世の記憶を持っている……だから、母さんの本当の子供とは違うのだと邪推していた節が私にはあった。けど、本当は……私を子供として見ていてくれたのかもしれない……だとしたら、私はどれ程親不孝なのだろう。



「…母さんには悪いけど今回はそうも言っていられないでしょ? 私にやらせて。その方が被害が軽いから。」

「レン。お前……」

「藍苺、今回は信じて待ってて。ううん、今回も信じて待ってて、おねがいだから。もし、藍苺が独断で行動したら怒り心頭でニンジンとピーマンケーキを作るかもしれない。」

「……分かった。orz」


「……説得は……無理そうね。」


「分かる?」


 ちょっとだけ拍子抜けした。もう少し説得に粘ると思ったのだ。



「だって、コウちゃん一度こうって決めたら梃子でも動かないもの。八年間母親やってたのよ? 何も仮初めの親子をしてたわけじゃないわ。あなたは私の最初の子……我が子よ。そんな我が子の性格は知ってるわよ……誰よりも頑固なこともね。」


「……母さんには隠し事が出来ないね。」

「分かる気がする……俺も母親には考えが筒抜けな節があった。それに、子供の考えていることって何となく分かるよな?」

「そうだね……私達も昔は親だった。そっか……うん。」


「伊達に母親じゃないのよ。良い親とは言えないけどね。親らしいことは何もしてあげられなかったし。」



 そんなことはない。この世界に何も知らずに生まれ落ちてどんなに心強かったか……。嫁さんには悪いけど、周りに理解者が居なければ私は前世よりも捻くれただろう。暗殺者からも幾度となく助けて貰った。感謝は有れど怨みは全く無い。母さんは……二人目の本当の母親だ。



「私こそ……子供らしくない子供で可愛くなかったでしょ?」

「それは人格が既に形成されてたからな……子供らしくないのは当たり前だろ。お前のせいじゃない。」


「ランちゃんの言う通り。それに、あの状況で普通の子なら私は……守れたか分からないわ。育児ノイローゼになっていたかも知れない。感謝してるの、だってあなたは全然手のかからない子だったから……私が自由に動けたのもあなたのお陰。(それでも少しは頼ってほしいのが親心よね…)」



 そんなありがとうの応酬は一先ず置いておき、作戦を練るとこにする。実はもう既に作戦を考えていたのだ。



「―――で―――――にするから宜しく。」

「あんまり気乗りしないな。」


「そうね。出来ることなら私が……」


「ダメ。母さんは警戒されるよ。今ここに居る中で相手側にとって要注意人物だからね。」

「~~~ハァ…俺に力が有ればな……」



 何を言っている。パワーならこの中で随一だろうに……人には向き不向きがあるのだよ嫁さんや。そう落ち込みなさんな。



 さて、作戦もたて終わったし、後は二人に任せて私は“狩り”に出掛けますかね♪





 さぁて、どんな獲物がかかるかな?








 書きながら毎度混乱しております。


 あれ?ここってどう書こうと思ってたっけ?何て事が数回ありまして……コレでいいのか?



 皆様、読んでくれてありがとうございます。

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