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フラグ?知らないなぁ…  作者: 雲猫’
番外編―後日談―
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洒落た料理は出来ません

 

 どうも、皆様。紅蓮で御座います。今日は我が家の晩の献立を紹介したいと思います。ですが生憎と洒落た物は作れません。だってただの主婦だっだのですからね。



「この大量のジャガイモどうすんだよ」

「使い道はあるから良いよ。明日のおかずにでも使うし。」


 さて、今日は南瓜の煮付けを作ります。


「甘いのが好きだな…甘い南瓜の煮付け…(  ̄ー ̄)」

「はいはい、分かってるから。(>д< )」


 先ずは南瓜を切る……今日はもう切ってある。南瓜をホクホクにしたいなら切った南瓜を天日干しすると水分が蒸発して少しホクホクになるよ。大体……二時間位は干しとくと良いかも。目安は解らん。外に出しとくのがイヤッって人は冷蔵庫に入れとくと良いかもね。目安は自分で確かめてくれ。私は解らん。適当だ。


「お前…それでいいのかよ」

「これで良いのだ。大体の事は適当でも出来る。お菓子はダメだけど。それに、失敗を参考にしてアレンジしているんだから大丈夫。体に染み付いてるから感覚が。」

「俺みたいに初っぱなからアレンジしてないから…か?」

「うん。大体の失敗は作った事ないのに勝手にアレンジするからだよ。」

「未熟者がアレンジすると悲惨だよな」

「そうだね……料理名と見た目を知らないパターンが有るけど、分からないなら分からないならと認めることも大事だよ。」



 認めることは料理に限らず大切だけどね。さてさて、南瓜だけど、適当な大きさにカット、皮は堅いから所々薄く削っとくと良いよ。後は長年の勘で味付けして煮込む。レシピが知りたいならググってね。その方が確実だから。で、煮込んで柔らかくなったら……汁を半以上捨てる。そしてまた焦げないように煮込む。ホントはキチンとしたレシピがあるんだろうけど、これが我が家の南瓜の煮付けです。



「材料は南瓜と醤油、酒、砂糖、塩。で良いのか?」

「家のはね。」

「ホクホクにするポイントは?」

「切った南瓜を天日干しすること、ある程度柔らかくなったら汁を捨てて粉吹き芋見たいに水分を蒸発させること。」

「フムフム……あ、レシピ帳に書いてるな」


 私が残したレシピ帳に書いていることを確認する嫁さん。結構分厚いそれはまるで魔術書の様に見えた。


「注意点があるとすれば…」

「“焦げ付かないようにする、汁を心持ち濃い目にする。”だな。」

「そ、汁を捨てるし、味が染みるまで掛かるからね。まぁ、私のレシピ参考にするのはあまりお薦めしないな。」

「俺はお前の味付け好きだけど…どうしてもその味が出せない。」


 そりゃそうだろう。レシピだけじゃその味は出せない。事細かく書かれたレシピなら再現出来るだろうけど、私の料理は分量が曖昧だ。それは全て料理を教わったのが母親だからだろう。教わったと言っても、目で見て覚えたと言う方が正しい。だから最初は必ず失敗する。



「ん、背中を見て育つってやつだな。」

「そうだね、あるいは盗むに近いかも。」



 そうそう、人によってはと、言うよりも私の方が珍しいのかな。醤油は入れないのもあるのです。



「で、このジャガイモは?」

「はいはいジャガイモね、」


 ジャガイモは千切りにしてフライパンで炒める。少し炒めたら少量の水を入れてベーコンを入れ今度は煮る。醤油、塩、胡椒、コンソメスープの素で味付けして煮込んで完成。



「フムフム……コツは?」

「特になし……あ、ちゃんと火が通ったか味見してね。」

「……次は?」



 次は………む。食材を出していなかったな…


 冷蔵庫を開けて材料を取り出そうとする。が、



「…………」

「おい、どうした?何処か悪いのか?休むか?」

「ん?いや、ちょっとね。材料が……無い。」



 ヤバイな……てか、竹の子の何処行った!?確かココに仕舞ってた筈なのに……Why?


 え?ホントに何処?


「犯人は誰だ?」

「どの材料が無いんだよ?」

「竹の子が無くなってる……茹でたのを水を入れた器に入れてたのに……Why?」


 無ければ無いで仕方無い。プラン変更。餃子も止めよう。餃子の皮も無くなってる……誰だよ……。しまいには作りおきしていた南瓜のペーストまで無い。南瓜のスープは無理だな。今から作るのめんどいし。


 こんな時は簡単なポテトサラダを作ろう。スープはマミィ特製インスタント(スープ自体は紅蓮作)で良いや。サラダ何だけど、食べごたえあるし、今日はこれで乗り切ろう……。後、申し訳程度に豚バラの大根おろしのダレで冷しゃぶ風のおかずも出そう。あぁ…貴重な豚バラ…仕方無いか。


 そうと決まれば冷蔵庫から食材を取り出す。おろしダレは作りおきしている。マヨネーズも。作りおきしといて良かった……。あ、この冷蔵庫は説明したか忘れたけど、母さんが作りました。どんな仕掛けか時間が止まっている様だ。物が腐らないのだ。ポーチと同じ作りなのか?今度どんな作りなのか聞こう。



 嫁さんにニンジンをイチョウ切りをしてもらう。とても嫌そうだが、私は妥協しない。ポテトサラダにニンジンを入れると色が映えるんだよ。ニンジン切ったらを茹でてもらい、私はジャガイモを茹でるため鍋を火にかける。ジャガイモを茹でている間にキュウリを輪切りにする。魚肉ソーセージを本来は入れるのだが……無いので無し。


 切りながら思う。この世界はホントに有るものと無いものの差が有りすぎる。私達が日頃食べていた野菜は品種改良を施されたのが殆どだ。なのにこの世界には当たり前のように存在する。ホントにどうなってんだか。まぁ、有るならいいんだけど。考えるのが面倒になってきたので意識を料理に集中することにした。



 料理に集中して二人とも無口になっていた。その甲斐あったか順調に料理が出来ていった。南瓜のスープは急遽家に有ったポタージュの素(Made inマミィ)を溶かして出すことにした。手抜きだ。認めよう。



「終わった~!」

「お疲れ~。時間には間に合った。口にあ合うか解らないけど。」



 日頃豪華な物を食べている人達に素朴な料理が合うか解らない。でも合わなければ合わなくてもいい。一口も手をつけずに残すならカチンと来るけど。





 料理に対する皆の反応は面白かった。



「これは………」


 見たことのない料理に困惑する筆頭侍女。


「なんと言う料理名なんだ?」


 食べたいのかウズウズしながら質問する兄王子。


「ポテトサラダですわ。」


 あっさり答えるミケ改めマオ嬢


「ぽてと?…さらだ?」


 まだ眠そうながら食べ物の匂いで起きた弟王子。


「美味しそうですね♪」


 早く食べましょう…と言う口より雄弁な目線で語りかけてくる一姫。


「………これって…」


 驚き言葉が出ない側室舞子。


「………」


 何故か始終無言の不気味なイガグリ……どうした?



 今この家を仕切るのは母さんだ。父さんが居ても仕切るのは母さんだが。なので今、母さんの一言で食事を始めることが出来る。イガグリと舞子は知らないが、他のメンバーは貴族だ。躾がキチンとされているので手を出さない。家長が言わないと食べられない。それが我が家のルール。頂きますを言わないと食べられない。



 皆揃ってがルールなのだ。誰か―この場合料理を作っている私―が、席を立っているときは待っている。そして今、私は皆にお茶を注いでいる。母さんの趣味で作った茶畑で採れた正真正銘自家製の緑茶だ。その他にも玄米茶、ほうじ茶、紅茶、ウーロン茶、抹茶……考え付くお茶を作っている。茶摘みは専ら猿妖怪達の仕事だ。


「粗茶ですが……」


「先程も貰いました。とても美味しいお茶ですね。」

「此処で作られているのでしょ?さっき麗春さんに聞きました。」



 美味しいのは当たり前だ。母さんは灰老神に協力する報酬に創作チートを貰っていたのだから。そうじゃなければ、この家も建てられない。異世界を旅している時白神に色々聞いた。


 母さんが創作チートでよかった。ホントに助かったよ。でも何で料理は壊滅的なんだろ……等価交換で料理スキルは犠牲になったのか?



「コウちゃんの作るの南瓜の煮付け、美味しいのよ。」


「何だか……黒っぽい…?」


 側室舞子が南瓜の煮付けに対してそう言った。なるほど、舞子の家も醤油を入れない派何だね。父さんと同じか……私の家が珍しいのか?


「えぇ、醤油が入っていますから。」


「塩っぱいの?」


「いえ、甘いですよ。醤油を入れるのは我が家の味ですから。」



 それから母さんの「頂きます」を合図にで皆食べ始めた。結構好評だったのがポテトサラダ。マヨネーズが皆好きなようだ。油だしね……やっぱり油は皆結構好きなんだね。これは食べ過ぎに注意しないと。



 南瓜の煮付けは嫁さんが殆どだ食べた。いや、皆も食べたよ。けど、嫁さんは三回ほどおかわりしたんだよ……今度から砂糖少な目にしよっと。


 ジャガイモの炒め物は皆恐々と食べていた。見たことない食材だと思ったみたい。この世界でジャガイモを炒める事は無いからね……正体がジャガイモだと分かると箸もよく進んだ。現金だなみんな。










「あ゛ぁぁぁぁ………疲れた~」



 ホントに疲れた。来客って気を使うから疲れが倍何だよね。


 食事の後の後片付けを終えお湯に浸かって一日の疲れを取る。



 湯船に浸かりながら肩を回して緊張していた筋肉を解す。僅か8歳にして肩凝りになるとは……私は結構なビビりだと再確認する。虚無を張るのは慣れっこだ。もう既にそれが普通になってしまった。



「はぁーー………」


 バシャッっと顔にお湯をかけて……何となく湯船に沈んでみる。………この体はお湯のなかでも目を開けていられるのが凄いと唐突に思った。前世ではアレルギー性で目が弱くとても水の中で目を開けてなどいられなかった。水質も関係があったのかも知れない。この世界には水道水は存在しないから……。



「(それにしても……何だってあの人たちはココに来たんだろ……もっと安全な場所は無かったのかな?)」


 なんと言っても、彼等は王族なのだ。ただの金持ちとは違う。なのに母さんを頼るなんてよっぽどのことか?


「(それとも……相手に反撃するのに邪魔だったとか?)」



 可能性としてはあり得そうだ。弱点になりそうな子供を一時的に遠ざける……何処がどう有効なのか解らないが、そう白の王が決断したのだから何かしらメリットが有るのだろう……あるのか?


 それにしても……今まで息止めてるけど……全然苦しくない。今まで長く息を止めていたことがなかった…筈なので知らなかったが……どこまでこの体はチートなのだろう。



「ぷはっ……よくわからん…どっちもわからん。」



 頭の悪い私にも説明してほしいもんだが、聞いてしまうと巻き込まれるだろうし……あっちから言わない限り聞かないことにしよう。私は自分の身と嫁さん、それとポチ達眷属を守る立場なんだ。無理に面倒ごとに自ら首を突っ込むことはない……もう既に手遅れだろうけど。



 今更どうこうして遅いのでその事は思考の奥に押し込んで、明日の献立を考える。


「あ、そう言えば、肉がもう無いんだった……仕方無い、明日狩ってこよう。」



 明日の事を呑気に考えながら湯船から上がった。







 お風呂から上がり麦茶を飲む。お風呂上がりの水分補給は大切だ。冷蔵庫から出した麦茶を入れた容器をしまいリビングに向かう。私は一番最後にお風呂に入ったのでもう皆振り当てられた部屋に引っ込んでいた。ここ二日程私から離れなかった嫁さんが珍しくリビングに居ない。お風呂上がりはいつもここで待っている。眷属達もいない。多分私の部屋に居るんだろう。


 そう思い母さんがしたであろう戸締まりを再度確認して私も自室にむかった。



「で?」

「ん?」

「………嫁さん……今日も?」

「うん。」

「そうですか」



 自室の扉を開けると嫁さんが枕抱えて待っていた。今日も?と言っている通り、目覚めてからずっとこんな感じだ。余程藍苺の心に傷を付けてしまったんだろう……ホントに……



「変なことしないでよ~( ・ε・)」

「誰がするか!俺は幼児趣味じゃない!(*`Д´)ノ!!!」

「その言い方だとある程度成長したら襲うって意味? ちょっと私距離起きたくなってきた…(  ̄▽ ̄)」

「は、はぁ?何でそうなる!?えちょっ、明らさまに避けるな!悲しくなるから!!Σ( ̄□ ̄;)」



 確かに嫁さんの心に傷を付けたのは認める。けど、からかうのは譲れない。微妙な加減をしているので大丈夫だろう多分。でも、ある程度成長したらホントに襲うかもしれない……何せ、前世ではロールキャベツ男子だったのだ。侮ると痛い目に遭うだろう絶対に。


 なので話をここでずらす。深追いは危険だ。



「そう言えば、王子達味の好み庶民的だったね。私の作るの料理って普通の家庭料理だし。それとも我慢して食べてたのかな?」


 強引でも逸らせば余程のことがない限り追求してこない事は知っている。なので多少強引に逸らしてしまおう。そう思い逸らす為の話題に夕食の事を話すことにした。すると嫁さんは(; ̄Д ̄)?な顔で此方を見てくる。この顔は失礼じゃないか?


「あれだけお代わりしてるのに我慢して食べてル訳ないだろ。レンは昔から自分に自信がないな。自信持てよ。お前の料理は美味しいって。」



 少し恥ずかしくなったので適当に流した……筈なんだが、嫁さんのニヤニヤが止まらない。これが因果応報か……



 少し頬が熱かったのは秘密だ。






 


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