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フラグ?知らないなぁ…  作者: 雲猫’
番外編―後日談―
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暗雲立ち込め

 いつもお読み頂いた方々、今ここまで読んだぜ!って方、今試しに読んでみた、な方々もありがとうございます。


 ここで注意です。芋虫……な表現が出てきます。苦手な方はダッシュでUターンしてください。



 窮寄の姿――ぶっちゃけ翼が生えた仔猫(白地に黒の縞)だ――を堪能していた嫁さん。だが、その至福の一時は夜無のある報告により終わりを告げた。



 シリアスに言っているが、夜無にもふられ中の私の姿を見られたのは恥ずかしかった。



「そうだね……先ずは南瓜を仕舞わないと…」

「現実に戻ってこい。悪かったって……な?」



 ……了解しました……現実に戻ります。



「で? 母さんが舞子に大雅に白の王子に姫とマオ連れてくるって? ……何があったのか?」

「だろうな……王族連れてくるなんて、よっぽどの事だな。」



 絶っ対厄介事だろ。フラグの匂いがぷんぷんするわぁ……あれだな、白の国の王宮で何かあったんだよ。じゃなけりゃ王子様何てこんなド田舎何かに来るかっての~。はぁ…ま、一応おもてなししないと……



「でさ、誰と誰が来てたの?詳しく教えて?」

『……主殿の母上、側室舞子、大雅王子、白の姫とマオ殿、ずっと空気の第一王子に、兄王子に負ぶられて寝ている末王子、そして筆頭侍女とおぼしき女性「うん、大勢だね。」

「大勢なのか……」



 うわぁ……何かわかんないけど、うわぁ……



 王妃か白の王は何を考えているんだか……筆頭侍女の啓璋さん連れてきたらどうすんのよ。それだけ周りが、危なかったのか?



 そんな疑問は無い頭で考えても無駄。さっさと諸々の準備に取り掛かろう。



「うん。じゃぁ…準備しないとね。嫁さんは乾かしていた南瓜キッチンに置いといて、夜無は母さんに「準備してる」って言伝て頼んだ。ポチはここに残っているヤタガラスの皆にその事伝えて「絶対手を出すな」って伝えて。兎天は嫁さんの手伝い。奏は……」

『きゅ?何でしゅか?』


 まん丸お目々を更にまん丸にしながら首を傾げる……可愛い♪


「奏は責任重大だよ……温室に行って野菜を持ってくるように皆に伝えて。私が朝頼んだ量を倍にしてって言っといてね?覚えた?」

『きゅ!わかりました!』


 小さな前足を挙げて返事をする。他の眷属達も集まり目があうと頷く。皆ホントにお利口だな。



「じゃ、皆頼んだよ!」

『『御意』』『分かりました!』『きゅ!』

「あ、そうそう、嫁さんこれ持っててね」

「ん?」


 パシッと投げた薬入れを嫁さんが受け取る。奏が住みかにしている薬入れだ。目が覚めたら私が持っていたのでまた嫁さんに渡す。


「これ奏のだろ……良いのか?」

「持っといてよ……嫁さんちょっと危なっかしいから。」



 何かあれば役に立つだろう。もうあんな事にはさせない。前とは違いその薬入れにはある仕掛けを施した。まぁ…保険だ。備えあれば嬉しいな……違う違う!…備えあれば憂いなし!これだよ。最初のは変な電波拾っちゃったよ……



 さぁ、気を取り直して……準備、始めますか!









        

        ********







 ついに来た。ここが朱李さんや麗春さんの家か……何だか見たこともない様式だ。いや、何処かで見たような……あ、そうか、何処か異国の絵で見たことがある。あれは何処の絵だったのだろう。思い出せない……



「お兄様、どうかしましたの?」

「…いや、見たことのない建物だと思ってな……」


 この頃前以上に可笑しな行動が増えてきた妹だが、此度の事があるため大人しい……俺としてはいつまたあの暴走を起こすか気が気でない。


「そうでしょうね、この様式はとある国で見られる物です……何処なのかは分かりませんが(私にはセレブの豪邸にしか見えないわよ)」


 マオ殿がこの建物の説明をする。やはり何処か異国の建物だそうだ。我が白の国は、他国の文化を吸収することに寛容な国だ。素晴らしい事は取り入れる、危険な文化は為るべく広めない……それが白の国を大国のまま今日まで繁栄させてきた。



「さあ、此方ですよ。あら?」

『…………』

「そう、ありがとう。」


「あの、麗春様いかが致しました?」


「コウちゃんの“お友達”がコウちゃんがおもてなしを準備していますって教えてくれたのよ。」


「おもてなし……ですか?」



 麗春さんの言う紅蓮の“お友達”とはやはり眷属の事だろう。まだ8歳だと言うのにもう眷属を従えている……俺もオチオチしていられないな。


 それにても、どの様にその眷属は移動して言葉を話しているのか……やはりそこは妖怪故なのだろうか……。


 大きな……城に比べればどんな建物も小さいだろう。これは大きい建物だ。その建物――麗春さん達の家にはいる。



 扉を開けると……




「遠路遥々よくいらっゃいました。白の国の王子様に姫様方……それに黄の国より王子方も……」



 扉を開けると紅蓮が膝をつき三つ指揃えていた。我が国ではその様な例をするのは王と対面する時くらいだ。やりすぎではないか?



「ただいまコウちゃん。手紙通り元気そうで安心したわ。直ぐに帰ってこなくてゴメンね」


「いえ、お忙しかったのでしょ?」


「もぉ、そんな他人行儀はやめてよ……今はここに居る全員お忍びよ。普通に接してちょうだい。」


「分かりました。」



 久々の親子の対面なのにこれで良いのか?特に紅蓮は九死に一生だったのだろ?



「さあ、居間にどうぞ。」



 そう言い紅蓮は俺達を居間に案内し始めた。この家が土足厳禁な事に驚きつつ居間に入る俺達だった。


「(それにしても、マオ殿や舞子殿は何の違和感なく受け入れていたな……)」







         *******







「ふぅ……」



 疲れる……。他人に気を使うのは本当に疲れる。全く、折角両親が忙しいからと言って作ってくれた嫁さんとの二人っきりの時間を……許すマジ、元凶ども。



「レン、レン!それ、そんなに切って……全部食べるのか?」

「うおっと……あはっ?ついうっかり~、はぁ~」

「(疲れてんな……)」


 あぁ……考えもせず食材切ってたよ。疲れてんのかなぁ……



 客人達には母さんがついてもてなしている。私はお茶とお茶請け出してさっさとキッチンに避難した。だってイガグリが睨んでくるんですもん。イラつくよ……何で睨むんだ?本当に解らん。



「今日の献立は……南瓜の煮付けと、何だ?」

「ん?あ、あぁ…今日の献立は南瓜の煮付けに、じゃがいもとベーコンの炒め物、竹の子の餃子に、南瓜のスープ、温野菜のサラダかな。」

「……ちなみにサラダの野菜のチョイスは?」



 ……ホントに野菜嫌いだな。



 ちなみにサラダに使う野菜はレタスとブロッコリー、ニンジン、キュウリだ。しかもキュウリ以外皆蒸す。その方が嫁さんは食べやすいと言って食べてくれる。これは前世から変わっていない。


「まだ、ま・だ・!蒸した野菜は食べれる。」

「うんうん、好き嫌いせず誰しも食べることは良いことだよ。」

「……悪かったな、野菜嫌いで( ̄へ ̄)」



 そうやってちょっとからかうだけでいじけるのが可愛いって言われるんだよ?気付きなよ、散々私には鈍いとか言って。結構嫌がらせ受けてたんだよ?知らないうちに居なくなったけど……


 そうそう、前世で私がジンと結婚したのが気に食わなかったどこぞのお嬢さん方が陰湿な嫌がらせをしてくさりやがった……オホンッ……えっと、嫌がらせをしてきたんだよ。定番の画ビョウトラップ、家の前に仔猫、大量の虫ギフト、階段バンジー(紐無し)、何故か盗撮(着替え中のブラ一枚)、いやぁ……色々されましたね。


 結婚しても大学には最後まで行きましたよ。勿体無いし。


 画ビョウは大学生だったから靴に……何てのは無かったけど、数分目を離した隙に教科書に仕込まれた時は……相手の知能を疑ったよ。だって、モロ分かりなんだもん。教科書一面に画ビョウ刺してればそりゃ分かるでしょ、触らずとも。あ、画ビョウもあったけど、カッターの刃もあったね。それもモロ分かりで、丁度いいカッターの刃の補充になったよ。教科書にただ挟むだけって……ねえ?


 勿論、その犯人は目撃者の証言によりシバキ……いや、反省して弁償してもらったよ教科書。


 それと家の前に仔猫、あれは正気を疑った。まだ臍の緒が取れていない生まれたてのホヤホヤ……親猫に祟られるだろうね犯人。で、放置なんて出来ないので、大学生サボって動物病院。その子達が可愛いの何の……三毛猫とグレーの虎猫と赤虎のクリクリお目めの……いやぁ…可愛かった。その子達は生まれたばかりで寒空の下何時間か放置されていたのでちょっと風邪を拗らせ何週間か病院の御世話になっていたけど、無事退院して我が家の子になった。ジンが溺愛してたよ。


 で、犯人は根性と気迫と脅し…聴き込みで判明。ソイツもシバキ…オホンッ…反省してもらい、治療費を貰った。フッ…子供に手を出す奴は許さねぇ……ゲホン……


 大量の虫ギフトは別に何ともなかった。実はあれジンが開けちゃって……青い顔してたよ。田舎モンを舐めちゃいかんね。虫何て何処にでも居るんだよ。台所、トイレは当たり前。草の繁みに蛇が居るなんて日常茶飯事、虫ごときで驚いてたら生きてけねぇよ。ちなみに虫の種類は芋虫……それもアゲハの幼虫。都会じゃあまり見かけない黄アゲハの幼虫だったのだよ。皆黄アゲハの幼虫見たことある?私よく見てた。蜜柑とか山椒の葉によく居るよ。後、セリとかニンジンの葉にも付くね。農家には害虫扱いされるのよ。


 で、その黄アゲハの幼虫何だけど、見た目はあの緑の目ん玉模様の芋虫じゃなくて、黄色と黒の縞模様の見た目的にはお世辞にも綺麗とは……言えんな。見た目蛾の幼虫だもの。でも、そんな事私関係ない。見慣れてるし。それで、それをジンに言うと、


「へ~…これが……」

「もっと小さかったら違う色してんだよ。生まれたては確か鳥の糞に擬態して茶色いんだよ。」

「へ~…これがこの色になるのか……」

「そ、この前にも違う色してたかも知れないけど、ソコまで詳しくない。よく見るあの緑の目ん玉模様はナミアゲハ……だったかな?」


「ちょっと見てみたい…」



 と、言うから……調べましたよ。その幼虫の餌を。箱一杯に詰めとくことも可愛そうなので段ボール数個に数匹入れて、幼虫が餌にしていそうな蜜柑の葉、山椒の葉、セリの葉、ニンジンの葉とあらゆる可能性の有るものを試してみて、ニンジンの葉であることを突き止めましたよ。


 そして、蛹になった蝶は見事黄アゲハでした。


 蛹から出てくる前に、蝶を放す環境を探した。温室があるとあるお宅で……実はミケの家何だけど、ソコに放して貰った。蜜柑の木が多くあって花も豊富、この世代はココに放して後の世代は自然に還すことになった。生態系を崩さず、農家の居ない山奥を見つけて放してくれるとの事だ。有り難やミケのお父さん。太っ腹!


 ちなみに……このギフトをくれた送り主にはアゲハ群れを見る私とジンのツーショット(ミケ撮影)を贈った。これはミケの提案。効果は抜群だった。その子発狂して白い目で見られてた。自爆だな。



 最後の階段バンジー(紐無し)は右手首の骨にヒビが入った……一番被害が大きかった。一ヶ月は右手が使用不可で苦労……はあまりしていない。強いて言えば……ズボンとか服を着替えるときジンの手を借りることになった事くらいかな?私左も使えるし。


 受け身って大切だね。中3の時授業で柔道とっといて良かった。強くないけど受け身はとれたから。


 犯人は御礼参り……殴り込み…ゲホン……まぁ…行こうかと思ったら、いつの間にか平謝りされて不完全燃焼だったよ。何があった?青い顔して……ホントに。





「おい、トリップすんなよ。戻ってこい。」

「うぁえ?何だっけ?何の話だった?」

「相当疲れてんな~」



 はっはっは~……そりゃね。昔の事思い出してたら何かどっと疲れたよ。何だよこの疲労感は。



 伊達に嫌がらせを小さい頃からされてませんよ、なベルさんもとい紅蓮でした。最後が語られなかった盗撮写真はジンさんによって葬られました。犯人と共に……。犯罪は犯しておりませんよ。



 アゲハの話はベルさんの記憶は曖昧なので適当です。間違っているのでご注意下さい。


 

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