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フラグ?知らないなぁ…  作者: 雲猫’
番外編―後日談―
71/108

嫁さんよ……

 紅蓮が帰ってきて二日程経っております。


 帰ってこれたよ。我が家に。


「(ん~……そうだよ帰ってこれたんだ……」

「……………♪」



 

 嬉しいよ、だって下手したらウン千年の長い長~い時間を旅してきたんだから……精神は疲れはてましたよ……はぁ…



「(それで何が言いたいのかと言うとさ……)」

「………♪」



 モフリスト(嫁さん)に捕まっております。もふられまくりです。特にお腹辺りを………



「キューーン(や~め~て~お腹はこちょばゆい~~)」

「あぁ~……もふもふ♪」



 体をガッチリ捕まえられ嫁さんの膝にお座り状態でもふられている。逃げられない。



 もう、嫁さんは止められない止まらない。どこぞのお菓子のキャッチフレーズの様だ。



 事の顛末はこうだ。久々に戻ってこれたまだ八歳の紅蓮の体……ちと固くなっていた……死後硬直?何て言ったら嫁さんに「縁にでもないだろ!」と頭を叩かれた。正直ごめんなさい。


 で、異世界で色々あったことをこの体でも試してみようと思ったのだ。ストレッチ感覚で。


 試しに九尾にでもなってみようと思い、なってみたところ……別に普通に出来た。白龍の時も簡単に出来たが、長い異世界旅行で学んだ事を踏まえるともっと楽に出来た。単純に慣れかも知れないが。


 これまた異世界で身につけた術で水鏡を出して全身をチェックする。これといって記憶にある姿と変わりなし……。それでも感覚的にはかなり昔の事なので嫁さんに確認でもしてもらおうと話し掛けたのが運の尽き……この様だ。



「キュワーン!(ちょ、それはセクハラだ! やめないと……野菜尽くしにするよ!)」

「……♪」

「キューイ……(ダメだ、話聞いてない……)」



 暴れても(傷つけないように細心の注意をして)叫んでも(大声出しすぎるとパトロール中の誰かが飛んでくるので出せない…)ダメだ。別にもふられるのは嫌じゃないよ……でもね……限度ってあるでしょ?


 未だに私をもふもふしている嫁さんは止まらない。頭から耳、顔の周りから背中へともふもふしまくる嫁さん。私も前世やポチでやったよ……顔ビヨーンとか、耳を少し触ってみたり、尻尾クルクル巻いたり……それを考えると……ゴメンね……こんなにも反応に困ることだったのね。いや、でもね……嫁さんよ、これは無いのだと思うのだよ……顔を私のお腹に埋めるのは……さ。



「キュワーン……キューーン!!(お腹がこそばゆい!!そして何より恥ずかしい!!)Σ(T▽T;)」

「もふもふ♪」



 ちきしょー……ここぞという所で強引でわが道を行くだよね?前世でもそうだったよね?ちょっと強引な所があったけど……こんなにも可愛いもの好き(動物限定)だったっけ?



 まぁ…それはおいといて……


 はぁーダメだこりゃ……。気がすむまで待つしかないか……。あ、私何で今まで喋らなかったんだろう……癖か?



 ジンの時、ロールキャベツ男子だったよね?初めてなのにやけに……ハハハ……ハァ~






        ********









 久し振りのレンの狐姿を見て我慢ができなくなった。フワフワサラサラの毛並みにうっとりする。ポチの毛並みは硬めでサラサラだがやはりれレンの毛並みには敵わない。奏の毛並みはフワフワだが腰がなく猫っ毛過ぎて……レンの毛並みのが好み。兎天は羽根だし、夜無は鱗……理想のもふもふに飢えていた。



 一応言い訳を言っておくと、別にレンに毎日毛並みをもふる催促なんかしたことはない。けど、前に堪能した毛並みが今まで忘れられなかった……。レンが眠っていた2週間、その事はすっかり忘れていたが、戻ってきたレンが小狐の姿で現れてたかが外れた……俺も驚いている。ハズ…。



「キューーン…」

「……ん?何だ?」

「キュワーン?」

「ん?……どうしたレン」

「キュイーー!!」

「悪い。分からない……」



 今まで不機嫌に揺れていた尻尾一本と緊張でもしているのか微動だに動かなかった他の尻尾も二本もだらんと力が抜け、耳はへしょん…としょげてしまった。落ち込んだ様だ。



 そんな姿も可愛いと思う。



 元々俺は小さい時から可愛いもの好きだった。容姿も相まって親…特に母親が俺に与える小物類は可愛い猫やら犬やらが主だった。それが小学生にもなって続いた。俺はそれが別に普通だと思っていた。まぁ…それが原因で学校ではよくからかわれた。


 からかわれつつも気にせずにいた。けど、可愛い小物とかは卒業したぞ。何より、俺が好きなのは可愛い動物…“動物”なんだよ。それに生きたヤツ。マンガのキャラはダメ。生きてる子猫とか子犬生きてる動物限定。だから小5になる頃には母親の趣味じゃなく自分の趣味で部屋のものを替えた。少し落ち込んでいた母親は父親に任せた。


 そんな調子で中学、高校と色恋なんてせず灰色じみた、それでも友達とバカやったり楽しい青春を過ごした。母親は「きっと貴方の好きになる人は小さくて守ってあげたくなるような女性ね♪」とか言っていた。これはどうかと考えた。


 俺は確かに小さい動物は好きだ。小さくなくても目が可愛いとか思うこともあるが……動物限定だ。それに、そんな人間要るか? だからって猫耳が好きかと言われても……疑問だ。そういう趣味の人を否定する事はしない。個人の自由だ。けど、その猫耳が好きかと言われても、やっぱい「何で付けるんだ?何の意味がある?」何て返してしまうだろう。実際友人の同級生の男に言ってしまい「お前……枯れてないか?」と言い返された。枯れてる枯れてないの事は反論できない。実際俺の初恋は二十歳になってやっと来た……



 案の定好きになった女性は、ベルの事な。で、ベルはお世辞にも可愛いとか守りたいとか思い浮かべるような女性じゃない。どちらかと言うと守ってもらいたい、男らしいがピッタリだ。



 ん? 何で自分の妻を貶すんだ? 誰が貶してるかよ。誉めてんだよ。俺だって憧れてるんだぞ、男らしいさってのに。でも、自分の容姿じゃ無理ってことは分かってた。それにさ……



 “初めて外見で判断しなかったのが嬉しかった”



 そう、何より、女みたいな顔を見て何のリアクションもしなかったのは初めてだったんだ。好奇でもなく悪意や言われもない嫌味でも無かった。


 なのに俺は初対面で「お菓子の人」何て言ったもんだから……喧嘩になった。「何だコイツ……」って顔してた。うん。だから始めは男友達みたいなそうじゃないような曖昧な友情から始まったんだよなぁ……俺は一目惚れに近いけど。



 まぁ、後から考えたら、ベルは気になる事以外無関心だから俺の事は何とも思ってなかった、って気付いた時は少々……いや、かなり落ち込んだ。



 で、俺は早い段階で「これは恋か?」何て自覚したのでベルにアタックしていたのだが……回りくどいのは気づいてもらえず、直球ド真ん中で告白したら驚かれた……いつのまに友情から恋愛感情に変わったんだ?ってさ。



 付き合う前から部屋でゲームしたり手作りのお菓子や料理何か作って貰ったけど、それを友人の一人に言ったら…「おまっ……それって付き合ってるだろ……」呆れ顔で言われたぞ……そうなんだろたうか?



 うん。まぁ……なんだ。結婚する前から俺の可愛いもの好きはあったわけで……うん。



「ギュイー……」


 再度レンの腹辺りをこちょぐる。面白い具合に反応を見せるのも楽しい。


「ふっ……悪い。ついな、つい。」

「ギュイー! キューーン!!」



 何て言ってるか分からないが怒られた。そして仕返しに肉球パンチを貰った。



 でも、幸せだな♪



「ギュイー…(だからM疑惑が浮上するんだよ)」



 それにベルだって可愛いところは結構あったんだぞ♪


「レン、次は窮寄な?」

「ギュエーー!(勘弁してよー!)」



 さて、虎ってどんな手触りだろ♪この前はあまり触れなかったからな♪









        ********







 悲願が叶った。自分の悲願ではない。主殿の奥方である藍苺様の悲願だ。当初はとても落ち込んでいたが、それも一日程……その後の1週間と数日は何かに取り憑かれたかのように主殿が遺された覚書を見て食事を作っては失敗していた。掃除や洗濯も失敗しながら何とか身に付けようと続けていた。


 我らも白き神より主殿が2週間眠り続けると聞いた。長くもなく、短くもない時間だが、奥方にはいつ目覚めるとは教えてはならないと口止めされた。我らは唯見守るだけ……それしか許されない。我らの声は届かないがな。



 主殿のご両親はどうやら後から聞いたらしい……どうして神は奥方だけに教えないのだろうか? フム……これは試練なのだろうか?蛇には分からない。



『……暖かいですね~』

『ウム、絶好の昼寝日和だ』

『眠いですね……』

『蛇の自分には眠くて仕方ない…』

『爬虫類は変温動物ですからね……寒いと動けないのですか?』

『普通の蛇ならばそうだが……ある程度ならば動ける。が、やはり動きは鈍る。』

『きゅー……僕は眠いです~』



 今我らは主殿より仰せつかった南瓜の天日干しの見張りをしている。正直こんなに大人数は必要ないのだが……夫婦水入らずもいうのも良いだろうと我らはここに集まった。


 主殿が目覚めて直ぐにご実家に帰って来た。その目覚めた主殿が始めにし始めた事は、料理を作ることだった。初日は主殿一人で作ったが、次の日からお二人で台所に立ち兎天曰く「らぶらぶ」らしい。


 「らぶらぶ」とは何だ?



 と、目覚めて二日……色々あった。そして我らはのんびりと南瓜を見張っている。何故南瓜如きを見張る必要があるのか? 有るのだ。この主殿曰く「箱庭」には食いしん坊の子猿妖怪が出没すると聞いた。そんな手癖の悪い子猿でも我らが居れば盗まぬらしい。……自分の顔は恐ろしいのは分かっている。



『それにしても、何故南瓜を天日干しするのだ?煮付けにするのだろ?』

『あ、私も気になりました。煮るのに何故天日干しするのですか?』

『ふむ、主に聞いたのだが……天日干しすると南瓜がホクホクになって旨いらしい。水分が程よく抜けて良いのだそうだ。』

『きゅ?水分があるとべちゃべちゃになるでしゅか?』

『ああ、主はホクホクな南瓜が好きなのだ。』



 なるほど、料理とは奥が深いのだな……。蛇の自分には分からぬ事だ。だが、少し興味も湧く……いつか試してみたいものだ。



『……しかし、干しすぎてもいかんのだろ?』

『ウム、確かにそうだな……どれ、主に如何程か聞くとしよう。』

『ん?』

『どうしました?夜無さん』

『兎天……何か気配がしないか?』

『きゅ?……あ!』

『どうした奏。何か分かったか?』



 首をかしげた後周りをグルッと一周して何かに気がついたようだ。大蛇の自分にはとある能力が有るのだが……まだ言わずとも良いだろう。


 この程度の気配、主殿が見逃す筈はない。どれ、新に身につけた影に潜み様子を見てこよう。仲間のなかで自分が一番隠密に向いている。何せ蛇だからな。



 それにしても、たまに奥方が「蛇って旨いのか?」と言ってくるのだが……蛇の自分に聞かれても共食いをした事は生憎無いので答えようがないのだが……それに言葉も通じぬし。


 その後も、「蛇と言えば…段ボール」と、よく分からぬことを言っているのだ。人という者はよく分からぬな……








        *******








 王妃様からの命で王子様と姫様方をこの地にお連れすることになった。それに・・・



「舞子さま、足元にお気をつけください」


「あ、はい……」



 やけにしおらしくなった舞子さまはご子息様を伴い白の国に来た。そして私達は諸事情により麗春様と朱李様の御自宅に招かれることとなった。


 私はその共として王子様と姫様方をお世話するため王妃様より命じられたのだ。白の国は今とても危険だと王妃や陛下が判断なさったのだろう。


 揉め事が解決した今、舞子さまは敵対していないと、私は聞いた…が、王家に仕える侍女としてはそこまで信用できない。よく用心しなければ……



「姫様方、大丈夫ですか?」

「ええ、私もマオちゃんも大丈夫よ。」

「はい、大丈夫です。」


「ご免なさいね、用心のために私や家族以外の者が一緒の場合ここに飛ぶようになっているのよ。」



 今私達が居るこの場所は洞穴の様な場所。どうやら何か防犯上の理由で、ここに飛ばされたようだ。麗春様が朗らかに伝え、奥の暗い方へ歩き始めた。周りも薄暗いが……向かう方が暗い……見えているのだろうか?



 私は術には精通していないので何とも言えないが、転送陣という代物らしく、王宮や街のどこかに予め設定しておくとその場所に自動で移動できる便利な術らしい。白の国にも数ヶ所有るらしく、今回は臨時の転送陣で来たとのこと。その他の転送陣とは違い今回の物は一時的な使い捨て、今回限りのようだ。麗春様、抜かりありませんね。



 紅蓮様のお目覚めの知らせが来たときの陛下ならびに王妃様のお慶びようは何とも凄かった。ここ最近物騒になっていた王宮内も少し和らいだ……が、危ない事に変わりなく、御二人は麗春様に御子様方を一時的に避難させるように頼んだのだ。麗春様は兼ねてから会いたいとごねていた大雅王子としおらしくなってしまった舞子さまを伴いこの都度ご帰郷することとなった。黄の国には朱李様が残られ王を監視する事になった。



「紅蓮兄上は目覚めたのですよね?」


「ええ、そう手紙には書いてあったわ。とても嬉しそうで、所々脱字が目立つほど」



 藍苺様はどうやら歓喜なさるとお慌てに為る方のようだ。実は私は筆頭侍女になってからまだ日が浅く、半年程しか経っていないのだ。しかも、藍苺様が国を出た少し後になったので直接的な面識は無いのだ。操られた時微かに残る記憶では儚げなお姿だった……此度の事をどれ程お心を痛めているのか……



「あ、」



 何事か思い出したのか声をあげる麗春様。一体どうしたのだろうか?



「……コウちゃんとランちゃんにまだ了解取ってなかった……」

「それは……大丈夫なのですか?麗春さん」

「だ、大丈夫……?」

「麗春さん……昔からオッチョコチョイ何だから……」



 そうなのかしら…私が知っている麗春様は完全無欠に近いお方だと思っていたわ。今まではわからなかった部分が見えておもしろい…いえいえ、今はその様な事を考えている時では無いのだ。



「どうしようかしら……あら?」



 何か可笑しな所でもあったのかある一点を見ながら麗春様は何やら小さく二三話していた。すると……


「!!」


 私は見てしまった……、あれは確かあの時……操られた時にみた黒い大蛇!!


 私は驚いて麗春様を見ると……


「大丈夫……」


 そう言って頷いた。どうやら敵ではない様だ、安心した。そうか、妖しというのはこのように見えぬ場合もあるのか……今までより用心せねば。



「コウちゃんの“お友達”が居たから言伝を頼んだわ。さぁ、行きましょ。」


「お友達ですか……(あの大蛇が?)」


「まぁ…暗くて私は見えませんでしたわ…」

「妖怪ね。きっと夜目が効くのね」


「紅蓮はそんなことも出来るの?」

「紅蓮兄上……すごいですね」



 末恐ろしい御子様です。流石は御二人の御子。将来が楽しみですね……。願わくば白の国が彼らの尾を踏まなければ良いのですが……王族の皆様は御心配ありません。問題は分別を弁えぬ貴族たち……彼らが尾を踏む…充分にあり得ることなのです。



 それに、朱李様は白龍……王家の象徴でもあります。そんな方の逆鱗に触れることも恐ろしいですが、麗春様も妖狐・九尾にして、恐ろしき大妖・窮寄でもあるのです……怒らせれば国の一つや二つ一日も持ちませんよ。あの御二人が平和主義で本当に良かった。



 それを考えれば、この大雅王子の行動も注意が必要かも知れません。この王子……何やら嫌な予感が致します……。紅蓮様もとても穏やかな人柄…ですが、やはり九尾に窮寄、極めつけは白龍と、怒らせては危うい血を引いています。やはり私はが用心せねば……




 紅蓮と藍苺のほのぼの?でした。最後は筆頭侍女さんでした。それと、大蛇の夜夢も語っていましたね。


 さて、番外編も何だかキナ臭くなってきました。 実はこの物語りの続きをいつ投稿しようか悩んでおります。まだ、番外編も終わっていないのに……ダメですよね。もう書いてしまいましたが。



 それでは、お目汚しになってしまった方もいましょう。そんな方は「なろう」の偉大な先人様方の作品をお読みいただいて口直しをお薦めします。


 自分の作品は息抜きのために書いたものです。なので先人様方の作品をより良く読むためのスパイスになれば良いと勝手に思っております。


 それでは長々と語ってしまいました。それではこれにてお開きとします。では、また。m(__)m


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