再会したが……
お読みいただきありがとうございます。
さて、やっと再会した紅蓮と藍苺、そして朱李と麗春達。白の王の試練?をクリアしたのも束の間、漸く麗春が側室舞子を追い詰めるのか……な?
嫁さんと再会できた(たったの半日だけど)自分は脇役と悟っている紅蓮で御座います。
唐突だが、心配なことがある。そう、嫁さんの精神状態だ。たったの半日離れただけでコレだ……ちぃっとばかし病んでいる気がしないでもない……ホントにどうした?
「ねえ…嫁さん? 寝てないでしょ? 何時間寝たの?」
「………分かんない。夢見が悪くてあんまし寝てない……」
コレは……いったいどんな夢を見たんだろ…。大丈夫だよね? 嫁さん、大丈夫だよね?
「眠かったら寝たら? ほらぁ~こんなに隈作って……顔色も心なしか悪いし……あ、朝御飯食べた? てか、お昼頃に来るって聞いてたんだけど…早く会えて嬉しいけど。」
「…………うん、・・・・・(-_-)zzz」
「ちょっ!・・・・寝てる……」
嫁さんは立ったままウトウトし始め寝てしまった。立ったまま寝るのは器用だな…うん。
「ランちゃん、あまり寝ていないのよ。ちなみに、私達は朝御飯まだよ。」
「藍苺があの様子だったから、コレはヤバイと思ってな。飛んできたんだ」
文字通り飛んで来たんですね、分かります。
嫁さんの傾きそうで傾かない体を支える。倒れたら怪我するし、やっと寝れたのなら起こしたくない。けれど……もしもコレからも睡眠障害やら精神状態が不安定になるなら容易に側を離れられない。
ホントに私が居なくて精神バランスを崩したのかは分からないが、何があるのだろう。にしても、夢見が悪かったと言っていたが、どんな悪夢だったのだろう。知りたいけど、本人に聞くのも憚られるし………保留にするしかないな。無理に聞いて悪化させたくないしね。
「さて、藍苺は寝かせてやってくれ紅蓮。他の者は朝餉としよう。積もる話も有るしな……」
白の王に藍苺を寝かせる様に言われた。最初からそのつもりだ。
ニヤリ…と笑う白の王と真剣な顔になった両親二人の表情からどうやら反撃開始の様だ。それなら、と思いポーチから有るものを取り出した。
「母さんコレ、渡しておく。」
「コレは?」
白い布に包まれたコレ……私が刺された小太刀だ。コレがどんな、証拠になるかも分からないけれど、何かの役に立つかもしれないので渡しておく。
「紅蓮それは何だ?」
「……コレ……小太刀? え? まさか……コウちゃんが刺された小太刀ね?」
「そう。そりゃもうブスリッ!と景気よく刺さったよ。普通の小太刀なのに……さ。」
前も言ったでしょ? 私達力がある程度強い妖怪は普通の刃物では掠り傷1つ着かない。なのにこの小太刀はそれはもう景気よく刺さった。
「そう、コレが……許すまじ、女官……コウちゃんが許しても私は許さないわ……」
「どうどう、落ち着けレイ…」
「話を戻しても良いか?」
少しウンザリ、そして諦め顔で白の王が話し掛けてきた……ゴメンナサイ白の王……スッカリ忘れていました。クスクス笑う王妃様に、呆れ顔の兄上達と王子達と一姫それに緑髪の少女……唖然顔が未だに続く側室舞子親子がちょっと面白い。
顔文字にするとコレだ→( ; ゜Д゜)
「それが件の刃物か……さて……王子達は席を外してもらおうか。狛斗、鈴雛、柏樹と王子達を連れて別室で朝餉を取れ。俺達は少し話がある。」
狛斗王子と一姫の行動は早かった。一姫が直ぐ様柏樹王子を抱っこして緑の髪の少女を伴い扉に向かう、狛斗王子は兄上達を別室に案内する様だ。そして王妃様は……
「舞子様はお話があるのでお残りください。大雅王子は兄上君達と御一緒に朝餉をお取りになっていてください。」
気のせいか王妃の目が光った。席を立とうとした側室舞子を侍女達に指示を出していた王妃は、「てめぇ、逃がさねぇ」みたいな感じてギラリって感じに光った目で笑いながら言った。絶対光ったよ。
「紅蓮兄上は?」
イガグリが話し掛けてくる……コイツは母親と離れるのに慣れていない。けれど、兄上達の様に周り敵だらけな状況でも無いので寂しくはないだだろう。女官達がチヤホヤしてくれるんだし。
けれど…コイツはまだ8歳の子供なんだ。多少はオブラートに包んで言わないと……そう言えば、昨今のオブラートって味が付いてんだね……私の子供の時なんて味も素っ気もないただのぺらい四角形だったよ。途中から三角の筒状になったけど……不味かった……しかも、オブラート以外にもゼリーで包んで飲むのも有るんだって? 時代も進歩したもんだな……うん、関係ないか。
「私は藍苺を寝かせる。起きた時の事を考えると側にいた方が良いので藍苺に着いています。」
「そうですか……」
「イ……大雅、狛斗王子達と共に朝餉を食べていなさい。私に遠慮するな。」(訳、早く行けよ、こちとら早く嫁さんをベットに寝かせてやりたいんだよ。)
「はい」
しょぼーん…といった感じて兄上達の後に着いていく。とても寂しそうだが、私の優先順位は嫁さん1択なのだ。すまんなイガグリ。
「じゃあ母さん父さん、嫁さんを寝かせてくるね。白の王、失礼します。」
そう言って食堂を退室する。勿論嫁さんをお姫様だっこで運んでいます♪ おんぶよりも楽なんだもん。下ろすときに起きたりしたら嫌だし…ね?
横目で見たら側室舞子の顔が蒼白だった。
食堂を出ると啓璋さんと侍女四人組が待ち構えていた。
「紅蓮様、申し訳無いのですが新に御部屋をご用意するには御時間が掛かってしまいます。御部屋の用意が出来るまで、恐縮ですが紅蓮様のお部屋で御休みください。」
そっか…お昼頃に来るって聞いてたからね……最終的な事はまだだったのか。でもベットに寝かせるだけだから別に構わない。それに、夜まで寝てる訳でもないから別に問題はない。
それにしても、仕事人間な彼女(私の勝手な判断)が用意出来てない……何か……ね。
「構いませんよ。両親が早くに来すぎたのですから。」
「いえ、私共の不手際です。紅蓮様がご使用している部屋は既に清掃は終わっております。」
仕事が早いのか、私達が長い時間食堂に居たのか知らないが私の部屋は掃除が終わっているらしい
別段汚したりしてないから直ぐに終わるだろう。…………兄上達が涎でもベットに付けてない限りは…。
部屋に入りベットに向かう、けれど何だか嫌な予感に襲われる……私はこの嫌な予感は信用している。何せ何度も危機を報せてくれる頼もしい危機回避のお供だ。
何やら嫌な予感はベットに有るようだ。いったん嫁さんを備え付けのソファーに寝かせる。啓璋さんと侍女四人組は何事かと見てくるが、ゴメンね今は無視させて。
それに、兄上達が寝てたベットに嫁さんを寝かすのも何か癪にさわるし……。
古来よりベットなど寝る場所は暗殺に使われてきた。曰く、毒蛇やら毒虫をベットに忍ばせておく。曰く、毒の香をベット脇に置いておく…等などバリエーション豊かだ。
そんな暗殺のデパートなベットから嫌な予感がするなんて……何か有るでしょ?
「啓璋さん、1つ聞きたいのですが」
「何で御座いましょう?」
「そちらの侍女達は……どうして青ざめているのですか?」
「…………」
侍女達はみんな先程から一言も話さない。私が藍苺を横抱き(お姫様だっこ)をしたにも関わらずに。きっといつもの彼女等なら何かしらテンションが上がっているところだ。なのに……どうして青ざめて一言も喋らず、顔色も皆さん悪い。
何より……仕事熱心な啓璋さんが急な時間変更で部屋が準備中なのが腑に落ちない。
啓璋さん達ならば、前日の内に全てやり終えているだろう……と、思う。コレは単なる私の想像でしかない。つまりは憶測……さてどうしたものか……
はい。ここまでお読みいただきありがとうございます。
ついに側室舞子と麗春のガチンコ対決……だと思うのですが、紅蓮は即座に退場しました。悪魔で脇役……いえ、あくまで脇役ですから。主人公格はイガグリもとい大雅や麗春達なのです。でも、この話は紅蓮が主人公ですので……かなり端折ってしまいます。
次回は、とょっと気になる嫁さんこと、藍苺の寝不足の理由でも書きます……てか、もう書いてます。いつぐらいに投稿しようかな?
では、また。m(__)m




