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妖生(人生)初の孤立~やって来ました白の王宮~

 タイトルでネタバレしてますね。でも、隠すほど出もないですか。


 皆様ありがとうございます。m(__)m




 目を開けるとソコは……絢爛豪華な部屋でした。






「(じゃないよね。何ですかここは……)」


 あまりの状況の変化に開けた目蓋をまた閉じてしまった。現実逃避したい時だって有るんだよ……。

 何者かに誘拐でもされたか? いや、違うな。正しくは、「何者かに移動させられた」が正しそうだね。最後の記憶は景色が歪んでいたし……何らかの術で転送……あり得そう。


 どうやらあのあと気絶していたらしい私は知らない一室のベットで寝かされていた。


「(そうだ。兎天ウテンに状況を聞いてみよう。)」


 確か気を失う前に――正確にはここに飛ばされる前――兎天が私の影に入っていたハズ。たとえ私が気絶していても、兎天には何の影響も無いハズ。


「(兎天……話せる?)」

「(はい主様)」


 どうやら大丈夫な様だ。兎天にはこのまま影に隠れた状態でいてもらおう。その方が何かと安全だから。


 影に入った状態の時は声に出さなくても意思の疎通が出来るので便利だ。同時に周囲の索敵とかも出来ちゃう


「(見つかったらどうなるか分からないから、このまま隠れてて。)」

「(了解…)」


 お気づきになられましたか? 兎天って年の割りに大人びて居るんです。これでも一番年下何です。………勿論、管狐のソウよりも年下です。


 まぁ、奏はちょっと特殊なタイプ何だけどね。



 と、そんなことよりも心配事が有るのだ。それは家族のことだ。


「(大丈夫だろうか……)」


 皆も何かしら襲撃を受けているのか……ではない。そんな事であの両親が手こずりはしない。私がこんな状況になってしまったからマジギレして家を全壊……もないだろう。感情のコントロール何てお手のものだろうし。そんな事ではないのだ心配事は。


 では、何が心配何か……料理だ。


「(こんなことなら、ヤタガラスのメンバーの一人位に料理教えとくんだったな……いや、ダメか。)」


 ヤタガラスのメンバーも戦闘や隠密は得意でも生活の基本はてんでダメなんだった。


 敵も考えたな、私が居ないとマトモな食事が出来ないと知って私を拐ったか……無いな。


 別に両親が心配な訳ではない。あの二人ならそこらに有る木の実や温室なんかで育てた作物何かを生でバリバリ食べるだろうから。問題は嫁さんもとい藍苺ランメイの方だ。嫁さんは生で野菜を食べられない。ニンジンは生何て論外だし。葉もの野菜(菜っ葉)何てレタスとキャベツ位しか食べれないし……良くてトマトとキュウリかな。トマトはそのまま食べれるし、キュウリは味噌付けて……味噌無いからダメか。


 でも、パンは作り置きしてるから何とかなるか……?


「(主様…ご自分の心配をなさってください)」

「(いや、そうなんだけどね。何か心配事がそっちに逸れるんだよね…)」


 そんなんだから「オカン」何て影で言われるんだよ。8歳でオカンってやめてよね。それに今は男なんだからオカンは無いでしょ。



「(それにしても、こんな状況の時ってどうすれば良いんだろ。)」


 前世の記憶持ちでもこんな事には何の役にもたたない……。まぁ、現実なんだし当たり前か。物語のように上手くは行かないか。ここは暫く状況が掴めるまでじっとして寝たふりをしていよう。


 コンコン…


 今後の事を考えていると控え目なノックの音がした。黄の国ではノックの習慣が無かったが、ここはその習慣が有るのか……。


 黄の国ではノックの習慣が無かったので、入室の際は声で言うのが一般的だ。KY陛下は入るぞの一声も無しに部屋に入って来たけど……それは「陛下」だから許されてたのかもね。まぁ、どうであれ失礼な事には代わり無いけど。


 ガチャリ…


 ドアの開く音がした。


「失礼します。」


 うん。失礼する前に確認しようね。ドア開けるのは確認してからの方がいいよ。何て目を閉じたまま思っても仕方ないか。


「未だお目覚めに為らない様です。」

「そうか。お前達は暫し席を外せ。」

「「かしこまりまして…」」


 どうやら、多人数入ってきたみたいだけど、男性が一人残ったみたい。何だろ?


「さて、寝たふりはもう良いぞ。紅蓮コウレン。」


「………」(無反応)


 ビ、ビ、ビックリした! 何でバレてんだよ。


「(ん? まさか本当に気絶しているのか?)」


 どうしよ、敵なのか何なのか見分け(見えてないけど)つかないよ……。どうする?


「(……マジで気絶してるのか? 俺は独りで喋っていたのか……何て痛い奴だ…)」


 ……何かずっと無言何だけど……兎天さんヘルプ!


「(……あ、主様、何やらこの者さっきから頭を抱えだしましたよ……何なんでしょ?)」

「(兎天、ここは関わらない方が良い! でも何か動きが有ったら教えてね!)」

「(はい主様。)」


 まさか、コイツ変態か? いや、違うな。変態ならとっくに襲い掛かってきてるよ。多分。




「頼むから起きてくれ。俺が朱李達にどやされる……」


 そう言うお前は誰デスカ? 私の父親の名前知ってるなんて誰だろ。


「(主様。どうやらこの方は白の王の様です。外に居る護衛がそう言っていました。)」

「(そうか。兎天)もう少し情報が欲しいから少し周りから情報を集めてきて)」

「(御意)」


 ちょっと待って兎天。八咫烏の真似何てしなくて良いからね。あんな石頭にならないでよ。なったら私は兎天のご両親(兎天はあの時の走飛の末娘です。)に顔向け出来ないからね?


「(ヤバイ……朱李シュリも怒らせたら怖いが、麗春レイシュンはもっと恐ろしい……あ、俺死んだわ…)」


 ………沈黙が怖い。兎天が居なくなったので、目の前で何が起きているのか分からない。目を開けても良いのだか、面倒だから正直開けたくない。


 推定白の王様は黙りのまま……。せて、本当にどうしたものか……。何より何で私はここに居るんだろう。あれか?側室舞子親子が白の王宮に滞在してるからココに飛ばされたのか?


 なんとも雑な……。自分に不利になる事ばかりしてるよね。ソロソロ(実際手遅れ)キレるマミィの報復が恐いです。


 ん?でも待てよ…。側室舞子が此処に私を飛ばしたのなら、何で白の王様が今側に居るんですか?側室舞子は居ないみたいだし……。


「(あぁ~分かんない……何なんだよ…)」


「スマン……」


 え?何々何なの?さっきまで黙り続けてた白の王(推定)がいきなり謝った。これは何に対してのスマン?


 私に対してのスマン? マミィ達対してのスマン? それとも、他の誰か?



「(謝るなら、キチンと指定して言って欲しいよ。話が理解できないから)」


 手紙で予想した人物とはちょっと違う印象を受けたな……。口下手なのか? あれならさぞ誤解されやすいだろうね。


 にしても、目の前に居るであろう人物は白の王様……なんだろう。変態では無いだろうから襲われる心配は一応無くなった…か?


 それはそれとして、私がもしも普通の子供ならどうするんだか。



 もしも、「誘拐犯!!」何て騒がれでもしたら、いくら王様でも白い目で見られること掛け合い……じゃね?


 今、私が飛び起きてそんな事を言い出したり、口が滑った…何て事だって有るかもよ。そう考えると、やっぱりこのまま寝たふりしてる方が都合が良いかも…。


 母さん達乗り込んで来ないよね? 何か王宮の片隅を消し炭にしそうなんだけど…。嫁さん独りでは止められないだろうしね……まさか嫁さんも乗り気になってたりして。


「(うわ~、片隅で収まらない事態になりそ~。)」(棒読み)+(無表情)


 ははッ……マジ洒落になんねぇ……。



 両方の立場を考えると、やはりこのまま寝たふりをしている事が良いと結論付けて寝たふりを続行することにした。


 あぁーでも、出来るだけ早く来てほしいかも。側室舞子正直言って会いたくないし……。



「(スマンね王様(推定)。でもマミィに言い訳位ならしておくから。)」



 条件として側室舞子親子を私に近付けない事。けど、伝えられないからどうなるのかな?




 そんな事を考えているとノックの音がした。


「陛下、王妃様も彼の者に御会いしたいとの事…」


 今度の人は入っては来ないようだ。そうそう。人様のお部屋に入るときは、御伺いをたててから入ろうね。それが最低限のマナーだよ。侍女とか女官ならちゃん身に付けようね損は無いから。


「……良いだろう。入れ。」


 ドアを開けて入って来たのは多人数……多分王妃様と御付きの女官かな? 多分最初に入ってきたのが王妃様だと思う。だって普通の足音だったし。それにしても、さっきの女官達は少々荒っぽい足音だったけど、王妃様の後ろに付いてる人達足音がやけに静か。この女官達はお淑やかなのか忍かボディーガード兼女官なのか…まぁ良いや。


「さて、紅蓮の様子はどうかしら?」

「未だ眠っている。」

「……本当に?」


「!!!」(無反応+無表情)



 恐ろしい……((((;゜Д゜)))


 何なのこの夫婦。勘が良いにも程があるでしょ!



 どうもこの二人は私の事を知っている様だ。まぁ、母さん経由で知ってても不思議じゃないけど。勘なのか宛ずっぽなのか…見事に私の寿命を縮めてくれやがりましたよ……。


「スマンが王妃だけ残って後は下がってくれ。」


「………」


 多分御付きの人達はお辞儀して出ていったみたいだ。本当にさっきの女官達より静かだな…。


「さぁ、起きてくれ。こんな茶番は終わらせよう。」


「(すいません……恐くて開けたくないんですけど…)」


「本当に慎重ね……流石麗春の子供ね。」


「(いえ、ただ単にビビってるだけですから)」


 どうも両方の子供とあってチートと誤解されているみたいだけど、私は一般的だ。誰がなんと言おうと、中身は平凡なんだよ。



「……仕方ないわね……。なら、これは王妃の戯れ言だと思って聞き流してちょうだい。」


「(イヤイヤイヤ…王妃の戯れ言って洒落になんないからね? ダメでしょ戯れ言何て何処の馬の骨とも知らないガキに話しちゃ……って、止めんか!白の王!)」


 白の王は王妃の戯れ言を止めもせずに黙ったままで聞き手に回っていた。


 不本意だけど、一応事の顛末を理解できた。




 曰く、


 何の報せも無くいきなり押し掛けてきた側室舞子親子。実は、親子だけでなく、仕えていた女官数十名と、なんと、三人の兄上達まで連れてきたという。


 正直、王宮に入れたくは無かったが、兄王子達の疲労が見るも無惨……見ていられない程憔悴し切っていたので仕方無く客人として迎え入れたという。


 どうやら、黄の国の謎の病から逃げてきたと主張しているが、母さん経由で呪詛と知っていた白の王は「その病、我が国に移る心配は無いのか?」と聞いたところ、「あの病は「黄の国の王族」しか掛かりません」何て言ったらしい。


 もうそれ自分犯人ですって言ってるようなもんじゃん。何で「黄の国の王族」だけって断言できんですか? 同じ様に白の国の王族には移らないって断言できないでしょ?


 王族は一般人とは違う。寿命、年の取り方、備わっている力。そして、掛かる病。


 王族は一般人よりも妖怪の血が濃いから病気何かも妖怪よりになる。例えば、一般人が風邪を引いても純粋な妖怪には移らない。逆に妖怪が掛かる病は一般人にも移る。そして妖怪から移った病は一般人にとっては脅威だ。


 それを考えると、あの病は不自然。それに、側室舞子達の行動は白の国に病を持ち込む事になるかもしれないのでとっても危険な行為だ。


 まぁ、検疫何て存在しない世界だし、病原菌は国境何て関係無いから広がるときは広がるだろう。


 えっと……それで、一応様子見と言うことで、側室舞子達の行動は白の王の配下に監視させている。しかも、先日の召喚は「紅蓮を心配して…」何てどうでも良い言い訳をしてる。何が心配してだよ。故知とらめでたく羽付の虎にクラスチェンジしましたよ。チートの血が騒いでましたよ。暴走してても可笑しくなかったんだからな!


 ……オホンッ……。そして、今回の誘拐事件は「紅蓮の周りで不吉な影が…」らしい。


 ………ふう……。


 何が、不吉な影が…だ。テメェが私に呪詛を掛けたからネガティブなゲート開きそうになったからだよ!そりゃ。あ、呪詛云々は側室舞子を見張って居た間者の皆さんが確認してくれた様です。ありがとうございます。そしてご丁寧に記録用宝珠にキチンと記録してくれてました♪ もう彼ら間者の皆さんに足を向けて眠れません。


 いつか御礼を言いたい。



 で、私が此処に居ることはもう母さん達に報せてある様です。ありがとう。本当にありがとう。



 うん。何かもう寝たふり止めようかな。御礼を言いたいしさ。


 今まで、家族以外で親身になってくれた人なんて居なかったから、ちょっとだけ王と名の付くものに対しての考えを改めます。


「(王族の中にもいい人って居るんだn「紅蓮はまだ起きないの!?」……おい。)」


 ひとが折角考えを改めているときに乱入してきたのは……今一番会いたくない側室舞子親子+兄王子達(兄王子達は別に会いたくないわけではない)


 何でわかったかって? ついさっき兎天が急いで舞子親子が此方に向かっているって教えに帰ってきたんだよ。偉いでしょ、うちの兎天は。



「誰も入室の許可は出していないぞ。」


 そうだ、言ってやれ白の王様!!此処はあんたの土俵だ! でも、あんまり派手にやるとマミィの出る幕無いからホドホドにね?


「すみません陛下! 押しきられてしまいました……」


 部屋の外に居た側仕え達は部屋の外で土下座している。主の許し無く部屋に入って来ないのは決まりか何かなのかな?


 多分だけど、外に居た人達を押し退けて入ってきたんだろうね。兎天が小声で「あの側仕え達は身を呈して最後まで立ち塞がりました。」って報告してくれた。良い部下持ったね白の王様。


 けれど、不手際が有ったなら処罰されないといけない場合も有るんだよね……複雑だな…。



「そんなことより紅蓮はまだ目を冷まさないの?」



 ………そんなこと? アンタの所為で罪もないのに罰せられる人が居るんだぞ。なんとも思わないの? それとも、そんなこともしらないのか?



「紅蓮は見ての通りまだ目覚めぬ。あまり騒がしくするでない。」


 白の王はやんわりと、でも低い声で言い放つ。さっきまでの王妃とのやり取りでちょっと尻に敷かれるかな?と思ったが、ちゃんと威厳があるんだね。まぁ、王様だから有るよね。



「舞子様。此処に居る方は眠っておられます。少しお声を小さくしてください。」


 見えてないが、丁寧に話す裏側で「煩い」と冷たい目で睨んでいるように錯覚してしまう。理解した。王妃様はマミィと同じ怒らせてはいけない人種だ。



「けど、誰も看病してないみたいだから…私が紅蓮の看病をします。」


「客人にその様な事をさせるわけにはいかぬ。それに皆紅蓮の看病はしておるぞ(屋根裏に5人ほど…)」

「えぇ、皆紅蓮の様子を逐一見ております。(間者兼女官に)」


 何か王様と王妃様の心の声が聞こえてきたような……。兎天曰く、屋根裏に5人ほど見張りが居るみたい。準備は万端ですか。


「けどね、私なら治癒術を掛けられるわ!」


 皆黙りこんでしまった……。ちょっともう少し頑張ってよ!!


 え?ダメなの? チッ…仕方ない。


「いえ、もう起きました。なので看病は要りません。」



 もう寝たふりを止めるしか無いじゃないか。さて、どうなるのかな……ハァ~




 あ、………兄上達よ。すまんな。すっかり空気になっちゃって……忘れてたよ。




 紅蓮は面倒な事は極力避けたいと思っています。

けれど、巻き込まれるのが主人公なのだ。スマン紅蓮。




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