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フラグ回収は命懸け

 ホンの少し流血表現があります。お気をつけください。


 ホンの少し何でそんなに気にならないかもしれませんが、念を入れて。



 コニャニャチワー……。どうしよ、ツッコミが居ない…。誰かツッコミができる人連れてきてよ~。


 どうも、初っぱなからフザケてます。皆さんお忘れかも知れませんが主人公紅蓮コウレンです。

またの名を死亡フラグ回収No.1(原作でね)の影の立役者?(ミケ談)嫁さまLOVE(私の感想)の紅蓮コウレンです。


 えっと…前回はドコで終わったか覚えてる?


「メタ発言は控えろよ」


 オホンッ……スミマセン。


「前回のあらすじ…朝起きたらレンが狐になっていた。可愛かったので構い倒したら逃げられて元に戻ってしまった。残念だ。元に戻ったら…素っ裸だったのでレンの箪笥から適当に服を持ってきたら褒められた。 俺がピンクの服を持ってきたらどうするつもりだったのか…。他愛ない話をしていると、またしても何者が侵入してきた模様。全くまたしても侵入を許す辺り警備は手薄なのか、はたまた侵入者が手練れなのか、そんな訳で今回は俺達の死亡フラグ回収回。俺達は回避…いや、フラグをへし折れるのか…。」


「う~ん…。私が話すこと無くなったね。お疲れ様です。」


「こんなんで良かったのか?」


「大体あってるよ。」


 そんな訳で、私達はどうするか考え中だ。どうしたものか…。


「前みたいに単独行動はやめた方がいい。それに、無闇に相手に近付かなくてもイイだろう。だって今回は父さんと母さんが居るし。」


「なあ……言い忘れてたけど、」


「はい?」


「原作で『藍苺ランメイ』を演じたの……実は俺なんだ…」


 …………はい? え? ………はあ!?


「何を突然変異……えっと…嫁さん、前世男……でしょ?」


 声を……それも、か細い『藍苺』の声を男が……出来るのか?


 いやさ、私だって女で男の『紅蓮』を演じたけどさ……それは元々私の声が女性にしたら低かったのと、何故か男性のような低い声が出せたからで……


「よくその声が出せたね…」


「変声期が来なかったんだ…」


 あ~成る程。たまにあるらしいね。


 一応説明すると、今、私達の発している声は前世の声と一緒。更に説明すると、今の子供の声は前世の地声に近い。成長すると、もっと低くなるだろう。



「ところで、何で今更その事話したの?」


「あぁ、そうだったな。何でだろうな」


 本人も分かんないのかい!




「ところでさ、ランは朝食食べてないよね。色々あって。私は食べたよ。」←犬食いで


「そうだな。腹へったな…。て、おい。今そんな場合じゃないだろ。」


「ダメだよ嫁さん、腹が減っては戦はできぬ。だよ。ここぞって時に力でないよ。」


 特に女性は朝食を抜いたりすると将来妊娠出来にくくなるとか前にテレビで言っていた。それだけじゃない。飲み物でも何でも良いから取らないと頭が目覚めない。水でも良いから取ろうね?


「健康的な体を作るなら朝御飯は必須だよ。」


「それは知ってるけど……またアレで食わないといけないだろ…。」


 あぁ、アレね。あーんね。ごめんね嫁さん。ちょっとトラウマ気味になってないかい?どうしよ、悪い事したな……。



「いやいや…それは嫁さんが力加減をマスターすればいいだけの話でしょ? ランなら出来る! ガンバ♪」


「他人事だと思って……」


 実際他人事だとだし。コレばっかりは本人のヤル気次第なんだしさ…。これ以上どないすればいいのよ…。


「にしても……誰も居ないな…」


 さっきから誰にも逢わない。今の位置は家の前。何時もなら誰かが来て挨拶していく程必ず誰か居る。しかし今は……


「誰もいないね…。あ、そうかぁ…」


「何だよ?」


 前にも説明したと思うけど、ここの妖怪たちは基本的に闘う術を持たない弱い妖怪達だ。


「みんな隠れてるんだよ。侵入者が来たから。もしも闘いになったも邪魔にならないように、自分達が怪我しないように、さ。」


「ん? ならこの前もそうだったのか?」


 あぁ、そういえばランは外に出て見てなかったね。


「うん、そうだよ。直ぐに閉じ込めたからね。直に見てないよね。でもほら、温室の地下室に行くとき、ポチ以外の妖怪に会わなかったでしょ? アレって直ぐ様隠れたからだよ。有事の時は私達に構わず逃げてって言ってるから。」


「ふーん…。(そう言えば、誰も居なかったな~)」


 さてはて……どうしようかな?


「どうする? 家の中に……」


 ゾクッ!!


「!!!……(ッ!!…悪寒が…この嫌な感じ……まさか…)」


「? どうした? 腕を摩って…寒いのか?」


 不味いぞ。早く家に入って……



「まさかガキだけで居るとはな。探す手間が省けた。」


 声のした方を、後ろを振り返るとソコには、王宮位でしか着ない服装のいかにも貴族の出で立ちをした男が立っていた。そう言えばね、説明してなかったけどさ、いや、私も外に出るまで知らなかったんだけどね。この世界の服装だけど、中華と西洋、東洋色々ごっちゃなものだった。現代的な物まで普通にあったよ。


 王宮では伝統に則ってあの格好だったらしい。黄の国は中華風の着物、白の国では日本的な着物だったみたいだよ。嫁さんが言ってた。黄の国に来たとき衣装を変えたんだって。


 それにしても…あ~あ……来ちゃったよ、死亡フラグ。どうしよ、誤魔化すか? でも、どうやって? 今更意味無いよね。


「(嫁さん、少しずつ後ろに下がって)」

「(ちょっと待てよ…お前は?)」

「(ここは一先ず下がっ…)」


「棄てられた王子が見棄てられた姫と共に居るとは、コレはコレは…」


 一応ランを背に隠す。後から不機嫌なオーラが漂ってくるけど…無視で。こんな時までプライド高いんだから~。


 ちょっと待てよ、私は別に合ってるかもしれないけど、藍苺は見棄てれてなんか無いからね。まぁ、国が不利になったら見棄てられそうだけどね。あの王様……結構、良い性格……国の事考えてるし…。


 あ、見棄てられるかも、割と本気で。



 そんな事考えて暇なかったんだ。



「何者だ。ここは私有地、誰の許でここに居る。」


「(おい、今の誰だよレン。お前は一体幾つの顔を持ってるんだよ…)」


 幾つって…必要な数、状況の数だけだよ。


 ………って、私ってば、嫁さんの心読んじゃったよ……まさか私も腹黒の仲間入りか!?


「(バカなこと考えてないで、状況を見ろよ!)」

「(ごめんなさい、ごもっともです。)」



「ふん。許しもなにも、我らはさるお方の命で来たのだ。お前達こそ図々しいぞ。」


 さるお方?


 この貴族さまは分かってんだろうか。例え王族でも人様の、それも他国の私有地に我が物顔で入るのは不法侵入に当たるんだけど。それも白の国からしたら、ちょうど良い攻撃材料に……。分かってんのかコイツは。


「(そう言えばコイツ見覚えがあるな……!そうだコイツ…)」

「(どうした?)」


 コイツ見覚えあると思ったら、くすんだ金髪に、黄土色の目……宰相のどら息子じゃないか!


「宰相のご子息様が如何様でこの場所に来られたのですか。」


 コイツ、前に後宮に無断で入ってきたお馬鹿じゃないか。


 説明しよう。(某アニメ風に)



 このお馬鹿、貴族で宰相の次男坊、名を倬柏タクハクという。底抜けのお馬鹿である。


 今までに色々な騒動を巻き起こし、マミィを口説いたり、他の側室達に手を出したり…と、ホントに馬鹿である。ちなみに、どうして罰せられていないかと言うと、父親の宰相が全て揉み消しているためである。かく言う私も口説かれたけどね。あの時は「コイツマジで絞める…」とか思ったよ全く。


 今の説明で解る通り、底抜けのお馬鹿で救いようのない女たらしなのだ。しかも手段を選ばない。


「(コイツは切り落とした方が良いと前から思っていた。)」


 敢えて何かは言わないけど……解るでしょ?


「ふん。覚えていたか。なら話は早い、今すぐその命を差し出せ。さもなくば……」


「覚えていますとも、私を女子と間違え手込めにしようとなさったのは後にも先にも貴方くらいのものですよ。女子と男子の区別も物事の分別もつかぬたわけ者……そうそういませんから。」


「何を…いい気になりおって!」


「それになんです。不法侵入の次は命を差し出せ? 話が分かりませんね。もう少し詳しく説明してください。それとも、私の様な幼児にまで力づくの方法しか思い付かないのですかね?」


 さあ果たしてこのお馬鹿は事の重大さに気付いているのやら…。


「ふん。私は黄の国の総意で…」


 白の国の一応は領土何だけど此所。どんな理由でもその国の了承無しに他国の者が…それも国の総意で来るのなら尚更了承が必要でしょ?


 白の王、一応義父様はどんな事でも攻撃のチャンスは見逃さないよ。あの人、愛国者だから。


「総意? それならば国自体が動いていると? ならばその証拠を持っている筈ですよね。お見せしてもらっても?」


「(レンが真面目にしている…。)」


 何だか嬉しくない理由で驚いている嫁さんを華麗にスルーして、タクハク…おバカで良いか。おバカに問いかける。


 すると、苦虫噛み潰した様な顔でこちらを睨み付けてきた。ふっ…生憎とそんなチャチな脅しの類いは効きませんから。こちとらアンタよりも長生きな精神年齢28だぞコラ。ガン飛ばすならもっと凄んでやれよ。


「~~ッ! チッ……これだ。」


「では、拝見させていただきます。ふむ……」


 おいおい……バカなんだなホントに……。


「コレは本当に国王がしたためた物ですか? 王の刻印が微妙に違いませんか?」



 王の刻印とは、王自ら認めた書類や国の定めた重要書類に必ず押されている証しのこと。それが有ると無いとではまるっきり違う。そしてまじないがかかっている。それがこの書類には無い。


 有れば王の許しを持っている事になり、多少の融通も効くだろう。まぁ、その国にもよるけど。


「何をバカな事を言っている。子供に何が解るか!! それは正真正銘本物ぞ。」


「コレが本物か偽物か気になりますが、そうですね…今はここに居る理由をお話しくださいな。」


「くっ……仕方ない、良いかよく聞け。黄の国では

奇妙な病が蔓延している。その病は王族、それも直系の者がかかる厄介なモノなのだ。下賎な民がいくら病で野たれ死のうが構わんのだが、とあるお優しいお方が申したのだ「以前後宮に巣くっていた九尾狐が何か呪詛をかけたのかも知れない」とな。」


 どこかで聞いた様な?


「その病の症状は?」


「ふん。それお聞いてどうする?」


「興味本意と思ってください。」


「……高熱で体力が奪われる。」


「(それってまさか……レンお前…)」


「さっき直系と言いましたね。それは実家に帰された姉上…いえ、姫様達や王子様方もかかっているのですか?」


「ああそうだ!」


 成る程…やはり血筋で発動するタイプの呪詛だったのか。しかも直系だけを狙った……。そんな綿密な呪詛誰が出来るだろう……。何か黄の国に怨みを持つ者がかけたのだろうか。どうも私には内部に犯人が居るような気がしてならない。それに……


「(あの側室舞子が言っていた事…気になる)」


 あの陛下には消えてもらう云々の事は勿論、世界を支配する等言っていた…。もしも、側室舞子が呪詛をかけたとして、それにメリットはあるのか?


 だってあの呪詛は自分の息子にまで危険が……


 ん? ちょっと待てよ。あの夢で大雅はピンピンしてた。ならアレは過去の出来事だったのか?でも、みんなを助けるのは大雅タイガだとか言ってなかったか?


「もうひとつお聞きしたい。大雅王子は御無事か?」


「(大雅って確か…レンの直ぐ下の弟王子だったな。それがどうしたんだ?)」


「大雅王子? 御無事もなにも、彼一人病にかからず今呪詛を解くために尽力くださっている。」


 やっぱり元気なんだ……。ならあの夢は現在、或いは近い時間軸の出来事という可能性もあるってことか。


 いや待て、よく思い出してみろ。側室舞子は“大雅は主人公だから”や“みんなもうすぐ呪詛にかかる”やらと言っていた。ならアレは呪詛が発動する前………しかし、藍苺は皆よりも遠く離れてい。呪詛がどの程度の速さで届くかなんて分からない。だが、確実にあの時は呪詛発動前だったのだ。


 まぁ、今はどうでもいい……先ずは目先の事から。


「さて、この書類は本物かどうかについてですが……確める方法がございます。」


「ほう、そんな事を知っているのか…子供のお前が?」


「(コイツ…イチイチレンの神経を逆撫でしてくるな……。レン、キレるなよ…)」


「ええ、簡単な事ですよ……。知っていますか? 王の刻印がされた物は…如何なる妨害を防止するために、そして保存のため……絶対に破れないのですよ?」


「ふむ、確かに聞いたことがあるな…」


 書類の端を持た倬柏の前に両手で持ち上げる。


「つまり、こんなことをしても……」

「(おいおい!?)」


「お、おい、待て!」


 紙を破る時って~ちょっと楽しいよね♪


「破れはしないんですよ、本物ならね♪」


 ビリビリ破れていく書類は少し破れにくいが、厚い割には簡単に破れて…この場合千切れていくが正しいかも知れない。現代日本の紙の製造技術には到底及ばないが、それでも割と丈夫そうな和紙に似た紙なので、実際はもう少し力が要るだろうが、ハイスペックな体には薄い紙でしかなあい。


 最後まで破れた。さて? どうするのかな倬柏さんよ。コレは偽物ですよね♪


「おや、破れてしまいましたね。偽物でしたか。柏倬殿?いかがいたします?」

「(悪魔だ、こいつ。マジで悪魔だ! てか俺さっきから一言も喋ってないぞ…)」


「………………………」


 今のコイツを一言で例えるなら…茫然自失だね。

おい、いい歳した男が情けねぇな倬柏よ。



「だから言ったのですよ倬柏……廃王子は一筋縄ではいかないと。繊細なお顔立ちに似合わず剛胆なんですから。」


 倬柏の後から嫌な気配を感じた。おかしい…さっきまで何も居なかったはず……コイツヤバい。


 術かなにかで今まで気配を消していたのか…抜かった。


「(レン、アイツの後ろに…)」

「(ランホントに下がってて…ちょっと本気でヤバそうだ。)」


「おや? 幼い夫婦が密談ですか?」


 歩いて来るヤツの右手が光った。腕を振りながら歩いて来る。腕の振りに合わせて何かを投げつけてきた。なりのスピードで銀色の物体が飛んでくる。


 軌道は………藍苺!


 パシッ!


「………」

「!! レン?」


 ポタッ…ポタリッ…


 私の右側にいた藍苺にヤツは躊躇いもなくナイフを投げつけてきた。刃の部分しかない特殊なそれを右手で掴む。動体視力は頗る良いのだ。父親は知らないが、母親よりもこの能力だけは上なのだ。


 傷付いたが藍苺に当たらなかったのだから良しとしよう。


 それにしても、ヤツは躊躇いもなくナイフを投げつけてきた。それを意味するのは……


「如何理由を持って妻を傷付けようとする。コレは宣戦布告か? 黄の国から来たのは、侵略者なのですか……結構。」


 今だ止まらない血は多分ナイフに何か術でも掛かっていたのだろう。普通の刃物ならザックリ切れはしない。何せ鋼みたいに頑丈な肌だから。掠り傷は出来るだろうけど、それも直ぐに治る。


「レン血が止まらない…」

「大丈夫。ラン、気を付けて(ヤツは子供でも容赦しない。いや、子供をいたぶるのが好きな人種だ。)」


 一番関わりたくない分類のヤツだ。何より、私を狙わず、藍苺を攻撃してきた。自分で言うのも何だけど、女顔の私よりも、そりゃあアイツは私の顔を知っていたのもあるかもしれない。けど、女の藍苺を意図して狙ったのは……気に入らない。


「痛いですか。そうですよね。妖怪でも傷が治りづらい……辛いですか? もっと痛がってください……」



 予感は的中…コイツ加虐趣味の変態だ。



 それにしても、ヤツも馬鹿である。術を施した物は術を操るものが見れば誰の術か解るものだ。それも、これほどの強力な術は一発で判別できる。それを敵に向かって投げるなんて……証拠を渡すようなもんだよ。お・ば・か・さ・ん♪


 だから絶対に離さない。コイツらが逃げてもこのナイフが証拠になるから。



 まぁ…此所から逃げられたらだけどね♪




「全く、倬柏。お前はこんな幼児に手こずっているのですか……。ああ…そうだ。コレに注目を」


 今まで気付かなかった、ヤツの左手に何かを持っていた。なんだろう嫌な予感がする。



「この汚ならしい犬なんて……どうでしょう。」


「……クゥ………」


「兄上…何ですかその汚ならしい犬は。」


「!!ポチッ!!」

「何であんなに…ボロボロ…」


 そこにはボロボロのポチの姿が。今までどんなことがあってもそんなに怪我をしなかったポチが、ボロボロの羽根、ポタポタ落ちている水滴は血……


 あぁ…ポチ…お前今まで闘っていたんだ。


 お前はホントに…………ッ



「……なせ…」


「はい? なんですか。」



「レン?」


「私の眷属を放せっ、下衆が…」


 何が沸々と沸き上がってくる。きっとコレは怒り、憤怒の方が正しいか。それにしても、憤怒が心の中をグルグル回るのと同じ程心が冷えていく……


「放せと言ったのが聞こえんのか。兄弟揃って私の神経を逆撫でしたいとみえる……『放せ』」







  ああ……心がどんどん……冷えていく……






 遂にキレた紅蓮コウレンは果たしてどうなるのか。



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