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教えて?フロウ先生!―四の姫シリーズ解説短編―  作者: い~ぐる&十海&にゃんシロ
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10話「世界と神々6―神様の階級―」

<教えて?フロウ先生!10―世界と神々6・神様の階級―>


「さて、次は金の神様……と思ったがその前に、ニコラ?」


「はいっ!何ですか師匠!」


そのまま次の神様について話そうとしていた口が気まぐれに別の言葉を紡ぎ出した男と、

男の言葉に一言一句反応する金髪の少女……ハーブティとクッキーの残り香が漂う店内は、スラム街に程近い薬草屋とは思えない程和やかなものだった。


「一般の信者は知らない奴も結構居るが……神々には一応階級があるのは知ってるかぃ?」


「え、そうなの?神様は神様じゃないの?」


きょとんとしながら言葉を投げる少女の言葉もまた的を得たものではあるが、男は緩い笑みを浮かべたまま。


「まあそれはそうなんだが……一応上下関係ってのもあるんだわ。一応それも説明しとくとレポートの厚みも増すんじゃねぇかな、ってね。」


「なるほどなるほど……で、一番偉いのってやっぱりリヒトマギア様?」


「当然。神様には一応四つの階級があるとされていて…一番上の『主神』と呼ばれる階級に在るのは始祖神リヒトマギア様だけさね。

 その下に『上位神』『下位神』『従属神』と続く全4階位……その第一階位ってわけだ。んじゃあ問題、次の階位『上位神』に当たるのは……?」


「はいっ!リヒテンダイト様とマギアダルケン!」


「ん、正解。リヒトマギアの直接の子となる太陽神と冥月神がこの階級に当たるさね。ここまでくれば次も簡単だよな。

 ってわけで次の階級……『下位神』に当たるのは……?」


言いながらも、少しばかり苦笑いを浮かべてしまう。彼女が悪いわけでは決してないが、魔の神に敬称を付け忘れるのはおそらく育ち故だろう。

貴族として……騎士の娘として育った以上、魔神に縁が殆ど無いのは詮無い事。

そもそも、いちいち目くじらを立てていたら「寛容」を美徳とするマギアユグドの神官としては心が狭いと言わざるを得ない。


「子供の子供で、リヒキュリア様達……よね? 10柱の属性神。」


「正解正解。下位神に位置するのは聖魔二神の子である属性神達だな。ちなみに神様以外をこの階級に当てはめて例える事も学者連中ではあるらしい。

 例えば上位神、下位神級の力を持ったドラゴン……とかな。まあそういうのは伝説にしか残って無いだろうが。」


「へぇ、そうなんだ……じゃあ、主神級とかいうのもあるの?」


「この世界にいるかは分からねぇが、異世界になら居てもおかしくねぇんじゃねぇか?他の世界には、その世界を作った神様だって居るだろうしな。」


「あ、そっか……ナデュー先生なら何か知ってるかしら。」


「かもな。……それじゃあ最後はちょっと難しいかもな…。下位神のさらに下……『従属神』に当たるのは?」


「え?更に下…って、え~っと……え~っと……。」


『えーっと、えーっと』


世界を創ったといわれる神々は既に出尽くしているせいか、さっきまでとは違い使い魔と一緒に頭を抱え始める少女……使い魔の妖精は真似をして遊んでいるだけだが……に、

クツリと男を小さく喉を鳴らして笑うと、そっと助け舟を出すことにした、。


「それじゃあヒントだ。……その信者とはもうニコラは会ってるし、名前も聞いてるはずさね。」


「え?……あ、ユグドヴィーネ!シャルダンの村の神様で、マギアユグドの娘!」


「ほい、正解。『従属神』に当たるのは、今までに出てきた神々と他の存在との間に生まれ、信仰を持たれるに至った者や、

 生前の働きを神々に認められて新しい神として迎え入れられた英雄や勇者、偉人達さね。

 あと正確には神様じゃねぇが、各属性の精霊を纏める精霊王達も、それぞれの属性の神に仕える者としてこの階級に属して居るといわれてるな。」


「なるほどなるほど……で、師匠……全問正解したんだから、何か賞品とか無いの?」


「いや、んなもんねぇけど。」


「ぶぅぅ~!!」


『ぶぅー』

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