でもね・・・
事実(今、実際におきている事件)に基づいたフィクションです
今日飼っていた犬が死んだ・・・たった朝まではいつもと同じように
「行ってきます」と声をかけてなでなでしてあげて、そしたら静かにこっちをみて・・・それが高校から帰ったら、
「ゴンが死んじゃったよっ!」て。帰ってみたらやっぱり死んでて。
ただ、涙はでない。悲しくもない。虚しくも・・・ない。頭が廻らない。なんでだろう?
年が年だったからなのかな?だから覚悟が出来ていた?たいして好きじゃなかったのかな?理解してないのかな?認めたくないのかな?泣いたら、死を認めることになっちゃうから。
何故なのか、俺にはわからない。
でも、飼い主失格だなとおもう。
泣けないからじゃない。
ダンボールに入っている死体を見たとき、恐いと思ったから、頬の右側からだらんと垂れた舌とちらりと見える牙が、とても恐ろしかったから・・・ でも、ね・・・俺ホントにもっと一緒にいたかったんだ・・・だって11年前に拾って来たの俺だぜ?生まれて2ヶ月の子犬をさ、兄貴と一緒にさ、ダンボールにいれて。
しかしこいつもダンボール好きだなぁ。うちにきたときも、死んで離れるときも、ダンボールにはいってさぁ!
いつの間にか歌を歌っていた。たいして歌詞も知らない癖に・・・
『・・・なたぁに、会えて、ほんとぉに・・・よかった、嬉しくて、嬉ぇしくて!言葉に・・・んんんん』
ほんとだよ。言葉になってないよ。
死を・・・理解したようだ・・・負けたような気分だなぁ・・・でもね・・・待ち受けにいるおまえは!ずっと!ずっとしなせないから!だから、そっちで、座って!伏せして!待て!・・・よし、いい子だ・・・
私は、主人公と違って号泣したから