俺は妻と子供の前でも、本当にこの子が俺の子かハッキリ俺に言ってほしいと言ってしまう!
”俺は妻と子供の前でも、本当にこの子が俺の子かハッキリ
俺に言ってほしいと言ってしまう!”
・・・俺には妻もおり、子供が3人居る!
長男、次男、三男の3人。
でも? 一番下の子が、どうも俺の子じゃない気がしてならない!
当時、妻は俺以外の男と浮気をしていたんじゃないかと疑っているからだ。
それを実際、妻に問い詰めた事も。
だけど妻は、”彼はただの友達” だと言い切ってしまう。
そして三男が産まれた。
でもどうも俺に似ていない!
妻には似ているのに、俺には全然似ていない三男。
多分、”妻が浮気相手としてデキた子に違いない!”
俺は子供の前でも、三男が本当に俺の子なのか問い詰めてしまう!
『”いい加減! 白状してくれないか、この子は本当に俺の子か?”』
『当たり前じゃない! その前に、この子の前でそんな話しないで!』
『俺に似てないんだよ、俺に全然似てないんだよ!』
『・・・そ、それは、鼻はアナタ似じゃない?』
『”上の子2人は、俺によく似てるのに! この子だけは俺に似てない!』
『もうやめて! この子の前で、そんな事言わないで! この子はアナタ
の子よ! 3人共、アナタの子なの! 私を信じて!』
『浮気しておいて、よくもそんな事言えるよな!』
『”じゃあ、私はどうしたらいいのよ。』
『浮気を認めて! この子が俺の子じゃないとハッキリ言ってほしい!』
『もし? もし、そうだとして、そう言ったら? どうなって言うのよ!』
『この子は、”浮気相手の男に育ててもらう!”』
『そんなのダメに決まってるじゃない! 何言ってるの、もうこの話は
この子の前でしないで! いいわね!』
『・・・・・・』
・・・俺はどうも、三男のこの子だけ愛せない。
上の子2人は、俺の子だ!
でも三男は、妻が浮気相手の男としたした結果、デキた子。
だからどうしても俺は下の子だけに冷たくしてしまう。
妻はそれが分かっているから、下の子を俺と一緒にさせない!
上の子達には、プレゼントや欲しいモノをなんでも買ってあげるのに、
下の子だけは俺は何も買わないのだ。
下の子も次第に、俺から遠ざかっていくのだが。
でも? とうとう三男が俺に溜まっていた不満をぶちまけてきた!
『なんで父さんは、僕にだけ冷たいの? 僕が父さんの子じゃないから?
でも僕は父さんが大好きだ! だから僕も兄ちゃん達みたいに父さんに
愛してほしいんだ、お願いだよ父さん!』
『・・・・・・』
『”僕の事、そんなに嫌い?”』
『お前は、俺の子じゃない!』
『だから僕を兄ちゃん達みたいに、愛せないの?』
『そうだ!』
『じゃあ、僕も父さんの子になりたい!』
『・・・信喜、』
初めて聞く、三男の本音の言葉に俺の心が少し動いた!
確かに、三男は俺の子じゃないかもしれない。
それでも俺はこの子を自分の子として愛していかなくてはいけない気がする!
”この子に罪はない!”
上の子2人と同じように俺は、この子を愛していこう。
今やっとそう想えた!
この子が一人前になるまで、俺がそれまでこの子の父親になると、、、!
*
『父さん! キャッチボールしない?』
『いいぞ! するか!』
『うん!』
嬉しそうに俺とキャッチボールをする三男を見て、俺はこの子を
上の子達と同じように愛していくと心に決めたんだ!
”例え? 俺に似てなくても......。”
俺と血が繋がってなくてもこの子は俺の子だ!
”こうやってキャッチボールが出来るのも、親父である俺だけだし!”
いつか? 俺の背中を見て成長していってくれたら俺はそれでイイんだ!
”イイ男になれよ! 我が三男よ!”
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