1.冒険者ギルドでは
「冒険者登録をお願いします」
ここは冒険者ギルドです!ここには1日100人ほど新規冒険者登録をしに来る方がいらっしゃいます!ほら本日も獣族の方がいらっしゃいました!ちなみに私はここの新人のハルカ・ランドです!
「はい!冒険者登録ですね!そ、それではこちらにお手をかざしてください!」
獣族の子が石版に手をかざすと手の甲にステータスが現れた。
「これでレシファ・アルバ様の冒険者登録が完了致しました!それではレシファ様の素晴らしい功績期待しております!それではいらっしゃいませ!」
その後レシファ様がクエストの貼られた掲示板を見たあとギルドを出ようとした時、扉が勢いよく開いた。
そしてそこに立っていたのは冒険者最高ランクのギダン私の幼なじみだ。しかし彼は温厚な性格で物を粗末に扱うような人ではなので皆驚いていた。
「おぉいいなここは、ここにしようか」
ーファイナルディスタニィー
次の瞬間周囲が光に包まれ目を開くと洞窟?いやダンジョン?のような場所に立っていた。
「えっ!えぇぇぇぇぇぇ!」
「なに!どこ!ここ!」
「ま、まさかやっぱりダンジョン?!」
その後怯えながらもダンジョンを探索してみた、すると色々な物が見つかった。
「こ、これは光る蜘蛛の巣?」
見た事もない蜘蛛の巣に目を丸くしているとき1つ思い当たる節があった。3日ほど前に冒険者達が話しているのが耳に入った。
「この前よぉ最高ランクダンジョン行ってみたんだけど入口が光る蜘蛛の巣で覆われてて入れなかったんだよ」
「はぁ光る蜘蛛の巣ぅんなもんある訳ねぇたろ」
「あったんだよそれが本当に!しかもなんの魔法もとうしゃしねぇ」
「ま、まさかこれが光る蜘蛛の巣?」
「おぉかわい子ちゃん発見!」
振り向くとそこには私の上司のカルナさんが立っていた。
「カルナさん!ま、まさかとは思うんですけどここ最高ランクダンジョンだったり〜あはは」
「十中八九そうでしょうね〜」
「…どうしましょう!」
「多分よ多分だけどね?原因はダギンさんだと思うわ」
「ダ、ダギンですか?!」
そして私はカルナさんとダンジョンを探索した、奇跡的に私でも倒せるような低ランク魔獣しかいなかった。
「あ、お姉さん」
そこにはレシファさんがいた。
「あら?こんな子いたかしら?」
「あっこの方は先程冒険者登録をされたレシファさんです!」
「よろしくお願いします」
「私はカルナでこっちがハルカよろしくね」
「改めてよろしくお願いします!ところでこれからどうしましょうか!」
「あの1ついいですか?カルナさんはここ最高ランクダンジョンだとお思いですか?」
「えぇそうじゃないの?」
「はい、ここはおそらく扉を開けた方の出した空想ダンジョンです。なのでここのダンジョンから出られても空想ダンジョンからは抜けすことは不可能です」
「その話が本当だとしたらやばい状況ね…ちなみになぜギダンさんあっ扉を開けた人ねだと思うのかしら?」
「魔力の声が一緒だからです」
「魔力の声?ですか?」
「はい私にはその人自身の声とは別に魔力の声が聞こえます魔力の声とは説明するのは難しいのですがまぁ魔力の雰囲気見たいなものですかね、アグダヌ民族って知っていますか?」
「え?あの民族って都市伝説じゃなかったのね」
「私は初耳です!」
「まぁその民族が私ですなのでほぼ確実にここは空想ダンジョンです」
少しの沈黙が流れる
「少し進んでみましょうか?」
「はい」
これまでと同じようにダンジョンを探索している時もレシファさんは黙り込み何かを考えているようだった。
「やっぱりそうだ」
レシファさんが口を開いた
「何がですか?」
「私ダギンさんが技名を唱えた時聞こえたんですよファイナルディスタニィって意味は終わりの運命…こんな魔法使う魔物この世にたった1匹しかいません運命の魔物です…」
「うっ運命の魔物?!あれって都市伝説じゃなかったの?!」
「はいおそらくギダンさんが運命の魔物に取り憑かれ今はギタンさんが抑えている状況だと思われます。そしてきっとあと一歩の所まで来ていますがギダンさんがおそらく完全に目覚められていないんだと思います…」
「レシファさんそれってギダン自身に言えばどうにかなる?」
ハルカさんが真剣な表情になった…
「はいちなみにギダンさんはおそらくダンジョンの中央にいるでしょうギダンさんが抑えているので攻撃はしてこないと思います」
そう言うとレシファさんがメモ帳に何かを描き始めた
「ここです魔力の声は通路を辿って聞こえてきます、なのでここにいるのは間違いないです」
「本当ですか?!ありがとうございます!いってきます」
私は急いでレシファさんが書いてくれた中央へ向かった
そこには本当にダギンが立っていたおそらくギダンが抑えているからかは分からないが私が視界に入っても何一つ反応がなかった。
「ダギン?ちょっと昔話しよっか!小学生の時だっけ?ダギンさ私が悪い人に連れ去られそうになった時震える手と震えた声で私を守ってくれてでもやっぱり反射で動いてるからちゃんと強くてそしたら言ってくれたよね!」
「怖かったらいつでも俺を呼べよ!!」
「ねぇダギン助けてよ!」
ダギンの瞑っていた目がゆっくりと開く
「ごめんね遅くなった」
その時ダンジョンだったはずの場所がギルドに戻った
「もぅ遅いんだよー」
私はその時安心や色々な感情がごちゃ混ぜになって気づくと泣いていた。