第二章
〜第二章Road to Journey~
朝僕が起きるとすでにチェリーさんはいなかった。
『あれ?おは、よ、』
僕は言いかけた時ふと前に影が見えたので振り返ると僕の前にチェリーさんが料理を持って立っていた。
「お、おはよう、ご、ざ、います』
チェリーさんは恥ずかしそうに、見つめてくる。
『あの、ご、ごはん作っちゃってて」
あわあわしながらぺこペこするチェリーさんに僕も慌てていいんですよ、と優しく返す。
『美味しそうですね』
そんなことを言いながら椅子に座る。
『そうでしょうか?』
チェリーさんは耳まで赤くして照れている。
不覚にも可愛いと思ってしまいこっちまで照れてしまう。
『あの、食べましょう冷めちゃいますから』
『そ、そうですね』
幸いお互いドキドキしていたから少しだけ安心した。
『あっあの』
チェリーさんはいきなり華奢な体を前のめりにして訴えて来た。
それにびっくりしてしまい体をぶるんと震わせた。
『はっはい?なんですか?』
それを見てチェリーさんはすぐさま体を引いた。
『あの、聖杯、に、ついてなんですけれど』
僕はまたびっくりしてキッと姿勢を正しくする。
『本当に行くんですか?』
少し俯いてはいと一言だけ小さな声で返事をする。
僕は少し悩む。
(心配だなぁ、この娘どうみても華奢だし)
『あの、チェリーさんここは一つ僕ともう一人同行してもらっていいですか?』
『もう一人、というのは?』
チェリーさんは明らかな不安そうな顔をする。
『ええ、僕が頼してる方ですし、ちゃんとトランス系魔法*も使える方なので安心です』
ほっとしたのか胸を撫で下るす。
『では、明日、いえ食べ終わったら準備しないとですね!』
ふん!と意気込む彼女をよそに僕も静かに胸を撫で下ろした。
-それからちょっとしてその頃魔法協会-『おい、トライスは準備できてるのか?』
『いえ、』
彼はふざけんなと叫び返事をした男の頭を叩いた。
『痛っ!』
ボコ、そんなどこかの世界のお話みたいな音を立てる。
『早く準備しとけ』
そう言われてそそくさと帰っていく。
ふと暗闇を見やると影から男がゆっくり歩いてくる。
『そろそろか』
ええそうですね
静かに会話が進む。
早く例のブツを手に入れる。
『はつ』
闇に潜む謎の影たちは密かに不気味ににやらと微笑む。
時は戻りハルとチェリー.........
『こっちですか?』
『いえ、もう少しこちらに』
あっ、いきなり体勢を崩しチェリーさんが落ちる。
しかし、ハルはすかさず瞬発力を生かしチェリーさんをキャッチする。
「ありがとうございます』
いえいえ
『取れました?』
『はい』
手にはちゃんとガードの実*を持っていた。
『これでポーション作れますね』
『はい!』
元気な返事をしてチェリーさんはカートの中に入れる。
二人はクランに帰る準備をし始める頃にはもう陽が落ち始めていた。
『もう、こんな時間ですね』
あれからもう何時間も続けて作業していたみたいだ。
気づかないうちにもう陽もほとんど落ちかけている。
『あっ』
転びかけたチェリーをお姫様だっこする。
『す、すみません』
あわあわしてすっとハルの腕から降りる。
『重くなかったですか?』『いえ、そんな軽かったですよ』そう聴いてホッとするチェリーさん。
こうしてやっと必要なものは集まった気がしただけかもしれない。
ーその夜一
『やっと集まりましたね』
はい、そういって急いでバッグに荷物を詰め込むチェリー。
僕は荷物を詰め込むチェリーを見ながら夜ご飯を作っていた。
『はい、今日は取ってきたばかりのハーブを添えてラスト*を作ってみましたよ』
ぱぁと顔を明るくする。
僕たちはまだ知らないこの後、とんでもないのに出会って相手にすることを
一翌日一僕らはすぐに荷物の最終確認をして旅に出かける。
『るんるん♪』
機嫌が良さそうなチェリーさん何かあったのか嬉しそうだ。
『なんかあったんですか?』いえ、なんもないです
そう言いつつも彼女は嬉しそうだった。
こうして本格的人僕たちの冒険は幕を開ける。
*1トランス魔法:瞬間移動の魔法
*2ガード:特殊な実。能力を高める作用がある。
*3ラスト:シチューみたいなスープ。




