第4話 ■もふもふと現実□
前回告知した通り、今回は黒夢視点です。
メフィスが『ゲート』の向こうに消えたあと、私はループスをひたすらもふもふしていた。
あぁ…きもちいぃ……。
私がもふもふしている間、ループスはずっとおとなしく座っていてくれた。ありがたい。
今日は災難だったなぁ…。いきなり国王に殺されそうになるなんて。
そこで私はふと思った。
(今って、何時なんだろう。)
私はループスから離れて、王城に召喚されたときからずっと持ってた製鞄を探る。
私の学校では校則でスマホを持ってきてはいけない決まりなんだけど、みんな普通に持ってきてるし、私も持って行ってる。
ガサゴソ探してたら、あった。私のスマホ。
電源をつけてみると、意外とあっさりついた。
ホーム画面にある時計を見ると、なんと、バグっていた。これじゃあ読めないよ………。
そうだ!私腕時計してたんだった!
腕時計をしていることを思い出した私は、バッと左腕につけている腕時計を見た。私の腕時計は電波を受信するやつじゃないから、こっちに来たときからもずっと同じように動いているはず。
私の腕時計は、18:25を指していた。
もうそんなに時間たってたんだね。
学校から帰っていたのが17時半ごろだったから、あれから1時間ぐらいたったんだ。
スマホの画面右上を見ると、予想していた通り、「圏外」だった。
これじゃあ、元の世界と連絡取れないじゃない。……それに多分、光凛たちはスマホ持ってきてないだろうから、連絡用のアプリが使えたとしても、会話できないよなぁ。
私ががっくりとうなだれていると、ループスが寄ってきて、クゥーンと鳴いて私に体をスリスリさせてきた。
よしよし。
ありがとうねー。
連絡手段はまた考えるとして、とりあえず今はもふもふして癒やされよう。
今回、時間があまりなかったので、少し短いです。
実際にループスをもふもふしたいです。