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第14話 ■魔力テスト□〜後編〜

4ヶ月ぶりです!

「ではクロム様、今から体内の魔力を感じるための見本を見せますね。

 よく見ていてください。」


 そう言うとメフィスはその場に立ちつくした。


「まず、気持ちを落ち着かせ、深呼吸をします。

 ……そして、意識を体の隅々まで行き渡らせます。

 …そうすれば、体内で魔力が流れているのが感じられます。」


 と、私の目の前で説明しながら実践してみせた……のはいいが、私からしてみればメフィスがただ深呼吸して立ち尽くしているだけにしか見えなかった。



「では、一度やってみましょう。

 口で説明されるより実際に実践してみたほうがわかりやすいでしょうしね。」



 というわけで、私はメフィスと同じようにその場に仁王立ちした。


「では、私と同じように深呼吸をして全身に意識を集中させて下さい。」


 言われたとおりにしてみたら、思っていたよりも簡単にできた。確かに何かが体内を巡っている感覚がある。

 (これが魔力…なんだか不思議な感じ……)



 私がゆっくり目を開けると同時にメフィスも目を開けた。

「感じられました?」

「うん、何かが体内を巡っているような感覚だった。」

「それが魔力です。

 魔力の流れを常時感じることができ、うまくコントロールできれば、私のようにステータスパネルを偽造することだってできるんですよ!」

「うーん、別に偽造しようとは思ってないかな…あはは……。」


 そこで、今まで様子を見守っていたルナが口を開いた。

「ステータスの偽造よりも、魔法を習得するほうが先でしょうが!

 そのために体内の魔力を感じる練習したんでしょ!?」

「は…はい。そうですね…。すみませんでした。」

 またしてもメフィスがうなだれる。


(そんなにステータスパネルを偽造できることが自慢なのか…。)


 とりあえず、このままではいけないのでメフィスを慰めよう。

「……メフィス?

 ステータスの偽造はある程度私が魔法を使えるようになったら教えてね。

 それまでは、練習頑張るから!」

「は、はい!

 では、今から早速魔法を打つ練習をしましょう!」

「私も手伝うわ。

 メフィスだけに任せてると不安だからね。」

「うん!

 二人共、よろしくお願いします!」



 なんとかメフィスに元気が戻ってよかった…。

 ルナも手伝ってくれるみたいだし、二人のためにも強くならなきゃ!



 それに、いつか勇者としてあの三人がこの城に来たときのためにも…。

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