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大島サイクル営業中 2017年度  作者: 京丁椎
9月
83/200

ダックス(終)

仕事の合間にパソコンを覗き、落札者と連絡。

入金済みの連絡があった物から宅急便の営業所へ持ち込んで発送。

発送済みの連絡を入れる。結構忙しい。


車体はアレだったけれど、部品単体で見ると良い物が付いていた。

トータルすると落札金額は20万円を超えた。


中古で流してこの値段。新品で買ったのならいくらになるのだろう。

高校生がバイトをして使える様な金額だったとは思えない。


今都(いまづ)町の住民は金持ちなのだろう。

何の恥かしげも無く「私たちはお金持ち。あなた達とは違う。」

と言うだけある。


理恵や綾ちゃんは小さな頃から貯めたお小遣いやお年玉でバイクを買った。

速人と佐藤君は進学祝いだったかな?


4人とも改造や維持に使う費用は小遣いやバイト代で工面している。

Daxに使われた費用に較べるとささやかな物だろう。


夕方になって仲良し4人組がやって来た。

大物は昼間に運んでおいたので小物部品を宅急便の営業所へ

運んでもらう事にした。


速人・理恵・佐藤君のキャリアへコンテナケースを結わえて

綾ちゃんのDioはメットインスペースと前カゴに入れて出発。

荷物が積めるスクーターは便利だと思う。


スクーターは売れるから格安の中古車を作っておくことにしよう。


スクーターと言えば、整備中のモトコンポが有る。

このスクーターは全く実用性が無い。トランクに積める以外は

遅くて真っ直ぐ走れない駄目バイクだ。


そんな欠点を何処かへ吹き飛ばすユニークな外観は好きなのだが・・・。


登場したころの道路事情ならまだしも、今の世で乗るバイクじゃない。

かと言って売ってしまうと二度とお目にかかれない気がする。

さて、どうしたものか。床の間にでも飾ろうか?


そんな事を考えていると4人が戻って来た。何か飲むかと聞くと

3人はアイスコーヒーで理恵だけサイダー。


「で、私たちはいくら貰えるん?」理恵は何やら欲しいものが在るらしい。

他の3人は特に使う予定が無いので貯金するとの事。


「そうやな。思ったより良い値段で売れたしな~。3万5千円ってところか。」


「「「「おお~っ!」」」皆、大喜びだ。


今度の日曜に金を渡す事を伝えて今日は解散となった。


皆が帰った後、モトコンポを少しだけ触る。

バッテリーは・・・タミヤ。ラジコン用バッテリーだ。

試しにエンジンをかけるとポロポロと可愛らしいエンジン音がした。


工場は煙まみれになってしまったが。


今日はここまで。コンプレッサーの電源を落とし、エアーと水を抜いて

工場の電源を切った。


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