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大島サイクル営業中 2017年度  作者: 京丁椎
9月
67/200

公道レースはダメ!絶対!

綾のDioは慣らし運転を終えて時速60㎞巡航が出来る様になりました。

プーリー加工はしたけど最高速は頑張っても時速70㎞に届くかどうか。

理恵・速人・亮二と同じスピードで走れるのが嬉しい・・・


という設定。


※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは関係ありません。

9月になって少し涼しくなった。理恵たち4人組は毎度の事ながら

暇つぶしに最高な図書室に集まって本を読んでいた。


「じゃあ、慣らし運転も終わって60㎞で走れるんだ。」


「うん。亮二に付き合ってもらってあちこち行ったから。」


「これがまたアクセル捻りっ放しでギヤチェンジが無いから

速いんだ。加速では歯が立たねぇ。」


夏休み序盤に課題を片付けていた綾と亮二は

慣らし運転と称してあちこちに出かけていたそうだ。

蒔野・朽樹・真旭・安曇河と高嶋市内の道の駅は全制覇した。


理恵は速人と課題を片付けていたので知らないが

二人の仲はそれなりに進展をしている様だ。


「この前な、2年生に勝負を挑まれて。」


「誰に?」


「2年の大村先輩。」


「DAXの?」


「亮二は知ってるの?」


「俺が免許取って暫くした頃おちょくりに来た。」

やれやれと言った感じで亮二は答えた。

「今都の奴ってさ、何でも1番、何でも俺様なんかな?

鬱陶しかったから勝負するフリしてコンビニに入った。」


「ふ~ん。それで終わり?」


「うん。終わり。放っておけばどうって事無い。

88㏄だか何だか知らんけど俺のエイプは100やしな。

ミッションも5速。負ける訳無いけど・・・。」


「負けないけど?何?」


「違反したくないからな。車の免許取るときに困るし。」


◆      ◆      ◆

「・・・・・。」


「おっちゃん。ゴメン。悪かった!だから止めて~!」

公道で競走(?)をしようとした事を話した途端

理恵は左右のこめかみをグリグリされる羽目になった。


「・・・・・。」

両手の中指を立てた拳骨でこめかみを挟んでのグリグリ。

何処かの漫画で見たような技だがこれはかなり痛い。


「ギャ~おっちゃん!悪かった。ゴメンもうしません!」


「・・・・もう危ない事はしたらアカンで。」

グリグリは止まらない。


「だから止めて~グリグリは止めて~」


今回は幸いに事故を起こす事も違反をして

免許の点数が減る事は無かったから許す事にする。

「ふむ・・・なら止めるか。」


「叱り方が昭和なんだから・・・。」

こめかみを抑えて理恵が抗議するが無視する。


「あ~面白かった。」

大笑いしていた速人

だが、大島を見て表情が凍りつく。


「止めずに見ていたなら・・・有罪(ギルティ)

速人のこめかみにも大島のグリグリ攻撃が炸裂した。


大島は昭和生まれでタフな時代に育ったせいか子供に容赦しない。

嫌われたとしても公道レースなんかで危険な事はさせたくない。


事故で人生を狂わせるほうが辛いのだから。



大島のグリグリ攻撃は先代から伝承されました。

こめかみにすればお仕置き、足の裏にすれば罰ゲーム

肩・腰にするとマッサージになります。


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