組んではみたものの・・・
フィクションです。登場する人物・団体・地名・施設等は全て架空の存在です。
実在する人物・団体・地名・施設等とは一切無関係です
定休日の第4木曜なのにシャッターが開いている大島サイクル。
店の軒下では骨組みとなったバイクのエンジンをかけようと
大島がペダルをキックしている。
プルン・・・プルン・・プルン・・・
プルン・・・ブブン・・・ブブブン~ン
「おじさん。このバイク壊れてるの?」
近所の奥様方が心配して声をかけてくる。
「ゴメンね~。古いエンジンやから。もう少ししたら収まるしな~。」
答えた大島もヒヤヒヤものの煙と共に
Dioのエンジンは目を覚ました。
田舎のおおらかさ故に問題とはならないが
都会でやれば消防署への通報間違い無しの排気煙を見て
(昨日、店内でエンジンをかけなくて良かった)
と思う大島だった。
1時間ほどエンジンをかけっぱなしで慣らしをするが
特にトラブルは無く一安心。
部品が新品だからだろう。今までより静かなくらいだ。
仕上げに原動機付き自転車2種を示す△マークと白ラインを貼った。
「さぁてと、ナンバー変更だねぇ。」
とバイクに話しかける様に呟く。
試運転を兼ねて仮ナンバーを付けたDioで市役所支所へ向かう。
慣らし運転なのでスピードは抑え気味だ。
(変わった様な変わらんような・・・慣らしが終われば変わるかな)
そんな事を考えているうちに支所へ付いた。
一旦廃車にして原動機付き自転車2種として再登録。
相変わらず車体確認は無しだが、今回はボアアップした証明が
必要らしい。シリンダーの石刷りを提出したら通った。
「最近、警察からの指導で厳しくなったんですよ。」
なんて職員は言うけど、今までが職務怠慢だっただけだ。
ナンバーを受け取り保険の手続きに農協へ寄る。
ナンバーを付け替えに一旦店に戻り、慣らし運転を兼ねて
湖周道路を時速30㎞で流す。
相変わらず白煙は吐いているが、調子は良い。
(このまま1週間ほど慣らし運転をすればエンジンはOKだな)
約20㎞ほど慣らし運転をしたが、特にパワーアップした感じは無い。
(やはりプーリー加工も必要か)
駆動系を分解し、プーリーを削りウェイトローラーの移動量を増加。
ボス周辺を削りプーリーの外側までベルトが移動できるように加工。
ハイスピードプーリーに交換と言うのも考えたが
インターネットでの評判や使った感想などを見て
今回は見送ることにした。
慣らし中なので最高速のチェックは出来ない。
(とりあえず、これで慣らし運転してもらうしかないか。)
それまでに出来るだけ慣らし運転をしておこう。
湖周道路を走り今都へ向かう。特に目的は無い。
買い物なら安曇河で全部揃う。特に名物も無い。
そんな今都に何の存在価値が在るのだろう。
少なくとも大島は知らない。
大島にとって今都は『安曇河から約10㎞』の場所なだけだ。
時速30㎞キープで淡々と走っているとサイレンの音が聞こえた。
「そこのスクーター。停まってください。」
違反などしていない。黄色いナンバーで2種の表示もしてある。
不思議に思って湖岸の駐車場へ入ると白バイが横に付いた。
「こんにちは~ご無沙汰です。」仕事中の葛城だった。
「あらまぁ。ご無沙汰で。今日は湖岸の巡回ですか?」
「燃えながら走っているバイクが有ると通報がありまして・・・。」
誰や通報したのは・・・。
登場人物と愛車の出会いのお話「私はバイク」投稿しました。
御時間が有りましたら読んでみてください。




