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大島サイクル営業中 2017年度  作者: 京丁椎
8月
60/200

組んではみたものの・・・

フィクションです。登場する人物・団体・地名・施設等は全て架空の存在です。

実在する人物・団体・地名・施設等とは一切無関係です

定休日の第4木曜なのにシャッターが開いている大島サイクル。

店の軒下では骨組みとなったバイクのエンジンをかけようと

大島がペダルをキックしている。


プルン・・・プルン・・プルン・・・


プルン・・・ブブン・・・ブブブン~ン


「おじさん。このバイク壊れてるの?」

近所の奥様方が心配して声をかけてくる。


「ゴメンね~。古いエンジンやから。もう少ししたら収まるしな~。」

答えた大島もヒヤヒヤものの煙と共に

Dioのエンジンは目を覚ました。


田舎のおおらかさ故に問題とはならないが

都会でやれば消防署への通報間違い無しの排気煙を見て

(昨日、店内でエンジンをかけなくて良かった)

と思う大島だった。


1時間ほどエンジンをかけっぱなしで慣らしをするが

特にトラブルは無く一安心。

部品が新品だからだろう。今までより静かなくらいだ。

仕上げに原動機付き自転車2種を示す△マークと白ラインを貼った。


「さぁてと、ナンバー変更だねぇ。」

とバイクに話しかける様に呟く。


試運転を兼ねて仮ナンバーを付けたDioで市役所支所へ向かう。


慣らし運転なのでスピードは抑え気味だ。

(変わった様な変わらんような・・・慣らしが終われば変わるかな)

そんな事を考えているうちに支所へ付いた。


一旦廃車にして原動機付き自転車2種として再登録。

相変わらず車体確認は無しだが、今回はボアアップした証明が

必要らしい。シリンダーの石刷りを提出したら通った。


「最近、警察からの指導で厳しくなったんですよ。」

なんて職員は言うけど、今までが職務怠慢だっただけだ。


ナンバーを受け取り保険の手続きに農協へ寄る。

ナンバーを付け替えに一旦店に戻り、慣らし運転を兼ねて

湖周道路を時速30㎞で流す。


相変わらず白煙は吐いているが、調子は良い。

(このまま1週間ほど慣らし運転をすればエンジンはOKだな)


約20㎞ほど慣らし運転をしたが、特にパワーアップした感じは無い。

(やはりプーリー加工も必要か)

駆動系を分解し、プーリーを削りウェイトローラーの移動量を増加。

ボス周辺を削りプーリーの外側までベルトが移動できるように加工。


ハイスピードプーリーに交換と言うのも考えたが

インターネットでの評判や使った感想などを見て

今回は見送ることにした。


慣らし中なので最高速のチェックは出来ない。


(とりあえず、これで慣らし運転してもらうしかないか。)


それまでに出来るだけ慣らし運転をしておこう。


湖周道路を走り今都へ向かう。特に目的は無い。

買い物なら安曇河で全部揃う。特に名物も無い。

そんな今都に何の存在価値が在るのだろう。

少なくとも大島は知らない。


大島にとって今都は『安曇河から約10㎞』の場所なだけだ。


時速30㎞キープで淡々と走っているとサイレンの音が聞こえた。

「そこのスクーター。停まってください。」


違反などしていない。黄色いナンバーで2種の表示もしてある。

不思議に思って湖岸の駐車場へ入ると白バイが横に付いた。


「こんにちは~ご無沙汰です。」仕事中の葛城だった。


「あらまぁ。ご無沙汰で。今日は湖岸の巡回ですか?」


「燃えながら走っているバイクが有ると通報がありまして・・・。」


誰や通報したのは・・・。










登場人物と愛車の出会いのお話「私はバイク」投稿しました。

御時間が有りましたら読んでみてください。

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