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大島サイクル営業中 2017年度  作者: 京丁椎
2017年7月
26/200

理恵の恋①

運動神経が良いのに理恵は帰宅部です。

気が向くと大島サイクルに現れます。


※交通ルールを守って安全運転。マナーを守って楽しいバイクライフ

大島サイクルのからのお願いです。


※この作品はフィクションであり、登場する人物・地名・施設・団体等は架空の存在です。

実在する人物・地名・施設・団体等とは一切関係ありません

走り屋のメッカ県道304号線。通称湖周道路


「にゃ~しつこい~。」


背後にミニバイクが張りついて離れない。

メーターは振り切っているが車体はまだ加速する。

だが振り切れない。ミラーからミニバイクの姿が消える。

ミニバイクは私を追い抜いて行った。

まるで狂おしく身を捩る様に・・・・


「これは・・・アカンやろ?」

理恵が考えた小説のあらすじを見た大島が言った。


「女の子とバイクの組み合わせは悪くない。走り屋に注目するのも

解らんではない。でもこれは駄目!」


「なんで~?女の子とバイク。公道最速を目指すライダーの話。

絶対売れる組み合わせじゃないの?」


「あのなぁ・・・狂おしく身を捩る・・・昔あったぞ。漫画で。

このミニバイクが『悪魔のZ50』とかになるんと違うんか?

『地獄のチューナー』とか出すんと違うやろな?」


「な・・・何で解るん?おっちゃんエスパー伊東なん?」


「伊東は要らん。エスパーだけで良い。とにかく訴えられるからアカン!

それに公道最速って何やねん。危ないがな。」


大島はどこかにメールを送信して続けた。


「公道で危ない事は駄目。それだけは解ってくれな。」


「このあと高村ボデーさんでフレームの補強・・・」


「それもアカン!」


「じゃあ、壊れ物を山道を通って配達する話は?」


「駄目だねぇ。」


・・・・そんな事が有ったのだ。

(大島のオッチャンは『小説を読もう』を見なさいってか・・・。)

そんな事を考えていると信号が近付いてきた。


赤信号で停まっているとカブが止まっていた。

(スーパーカブの小説は最近出たんだよね。ゴリラで小説を作りたいな。)

理恵はカブの後ろに付いて止まった。


信号は変わったがカブは発進しない。


理恵は青信号で発進しないカブに苛立って追い越した。

何人(なんぴと)たりとも私の前は走らせない・・・ってのは駄目かな?)

追い抜いたカブが走り出した。ミラー越しに姿が大きくなる。

(追いかけて来てる?もしかして変質者?)


以前しつこく付きまとわれて必死に逃げた事が有る。

あの時はバイク屋の勧誘だったが今度は違うかもしれない。

アクセルを全開にした。


1・2・3速と加速して4速に入れた。4速は加速が鈍い。

メーターの針は振り切っている。正確な速度は解らない。


それでも走り続けると、徐々にカブの姿は小さくなった。

(振り切った・・・。)

理恵は安堵した。





大島は読書家です。以前は文学作品も読んでいましたが

この数年は漫画誌・ライトノベルなどを読んでいます。

「最近目が疲れるようになった。歳かな?」

と言いつつ楽しんで読んでいる・・・という設定。

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