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大島サイクル営業中 2017年度  作者: 京丁椎
11月
116/200

写真立て

フィクションです。登場する人物・団体・地名・施設等は架空の存在です。

実在する人物・団体・地名・施設等とは一切無関係です。

久しぶりのお鍋。久しぶりの家庭料理の夕食。そしてお酒。

お腹一杯になった私は行儀が悪いけれど寝ころんだ。


写真立てが有る。女の人と写った大島さんは今より髪がフサフサだ。


「ああ、それは・・・・婚約者やった人と赤ちゃん」

そう言われると女の人はふっくらしている様に見える。


婚約者?赤ちゃん?聞こうとしたけれど


「お湯が冷める前に入っといで。」


大島さんに促されたのでお風呂に入る事にした。


『婚約者やった』って事は結婚はしていないのかな?子供はどうしたのかな?

お酒のせいだろうか、考えがまとまらない。


脱衣場の鏡に映った自分に問いかける。


聞いて良い事なのか、そっとしておいた方が良いのか。どっち?


言いたくない事を無理に聞くのは良くないか・・・そっとしておこう。


「お先にお風呂戴きました」

大島さんは普通にしている・・・いや、ちょっと元気が無い。


「そっちの部屋に布団を引いておいたから眠かったら先に寝てや~」

お風呂に行ってしまった。


写真に写る大島さんは幸せそうな笑顔だ。婚約者?名前は知らないけれど

やはり幸せそうな顔をしている。


大島さんはお風呂から出てこない。ついでに風呂掃除もしているみたい。

『男やもめに蛆が湧く』なんてお祖母ちゃんは言ってたけど、皆がそうでもないらしい。


洗濯物(せんたくもん)が有ったらついでに洗うで~」

と言われたけど、さすがにそこまでは甘えられない。パンツまで洗ってもらうのは

ちょっと恥ずかしいので遠慮した。大島さんは本当にマメな人だなぁ。


「ありゃ?待ってってくれたんか?」洗濯機を回した大島さんが部屋に戻って来た。


「うん。まだ眠れないかな」


「もう少し呑みますか?」

「ええ。少しだけ」


その後は少しだけビールを呑んで話をした。他愛のない話だったと思う。

お互いに一人暮らしで話し相手が欲しかったからだろう。

バイクの事・仕事の事・・・よく喋ったと思う。


写真の事は聞けなかった。






本日2話更新です。

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