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世界観、用語説明

少女篇4までに登場した主要な言葉の説明です。

湖国ここく


楊珪己らが暮らす国。首都は開陽かいよう、ここに宮城や珪己らの住まいがある。湖や川が多くあることが特徴。現在、第三皇帝の御世となり、前皇帝までの施策の成果もあって、湖国は繁栄のピークに達している。特に首都・開陽は平和で活気あふれ、享楽的な雰囲気すらある。

各皇帝の著名な施策については少女篇1の最終話や少女篇2などを参照。


文官・武官


文官は政治、武管は武を担う官吏。文官は科挙、武管は武挙を通過すると就くことができる。どちらも国が認める正式な官吏であるが、平和な今の世では文官が重宝され武官は冷遇される傾向がある。

文官は袍衣を身に着けており、その色で位が分かる。最高位が紫、次が緋色。最下位が緑。さらに官吏補(官吏を補佐するための人員)のための濃紺の袍衣もある。

対する武官は位によらず茶一色の地味なものを身に着ける。

文官、武官ともに、職場に応じた色の玉を腰帯につけている(たとえば礼部は黒玉、枢密院は青玉、武官は紅玉)。


枢密院すうみついん


政治のうち、武に関することを担う。武官の管理もその業務の一つであるため、武官は全て枢密院に従属する形をとる。枢密院の特に高位には文官でないと着任できない。以上のことが武官を文官の格下とみなす傾向を助長している。

長官は枢密使すうみつし、その副官を枢密副使すうみつふくしという。枢密使は一人で、現在は楊玄徳が担う。枢密副使は複数おり、現在登場しているのは李侑生と段亨明のみ。

枢密副使の直属の部下を枢密院事(すうみついんじ)という。李侑生には呉隼平と高良季という枢密院事がいる。


中書省ちゅうしょしょう


政治のうち、武に関すること以外、いわゆる文政を担う。長官は中書令、その下には通常二名の参知さんち政事せいじ、通称・参政がいるが、現在は空位。その下に五部があり、それぞれに任が振り分けられている。

五部の長を尚書しょうしょ、その副官を侍郎じろう、さらに下に郎中ろうちゅう員下郎いんげろうという職位がつづく。

少女篇4までに記述された部は以下。


礼部れいぶ

教育と外交を担当し、五部の中でもっともその活動範囲が多岐にわたる。芯国との調印式は礼部のうち、特に外交を担当する礼部侍郎、馬祥歌主導ですすめられている。


吏部りぶ

文官の人事を司る部。少女篇3で楊珪己がやや不愉快な思いをさせられた。


戸部こぶ

財政担当。少女篇1で楊珪己が訪ねたことがある。


昇龍殿しょうりゅうでん


中書省の執務する殿。皇帝の執務室もここにある。

楊珪己は少女篇2、3では主にここで活動をしていた。


武殿ぶでん


枢密院の執務する殿、かつ武官の居する殿。武殿に囲まれた中央に武官の稽古場がある。

この稽古場で楊珪己は出会ったばかりの袁仁威と対決し、かつ周定莉と体術の稽古をした。

楊珪己は女官姿でこの殿を訪れたこともある。

八年前の楊武襲撃事変はここで起こった。


華殿かでん


宮城内にある三殿の最後の一つ。外壁に囲まれた宮城の中で、さらに内壁に囲まれた閉鎖された殿である。資格のある者だけが玉門ぎょくもんからこの殿内に入ることができる。

殿内には三つの宮がある。皇帝の住む東宮、皇帝の妃と子が住む後宮、それ以外の皇族が住む西宮である。

楊珪己は少女篇1では主に華殿内、東宮で活躍し、少女篇4は西宮にて趙英龍、趙龍崇と語らった。


鏡楼きょうろう


宮城に出入りするための唯一の門、正門を入ってすぐのところにある二対の楼閣の一つ。

諸外国の客を招く際に使われる社交場であり、芯国との調印式やその後の宴はここで執り行われた(少女篇3、4参照)。

なお、もう一方の楼閣・慶楼けいろうは主に祭事を執り行う場である。


飛橋ひきょう


東宮と昇龍殿、武殿、そして二つの楼閣の間を渡る、皇族のみが利用できる通路をいう。橋といっても四方は壁に囲まれており、窓一つなく、その壁の向こうに何があるか推測できる手段は皆無である。

鏡楼内の椿の間にも飛橋の出入り口があり、そこから突如現れた皇帝・趙英龍は、楊珪己に不審者と勘違いされてあわや攻撃されるところであった(少女篇3参照)。


芯国しんこく


湖国の南西に位置する、隣接国で唯一正式な国交が開かれていない国。

国防上、また国益のためにも、この国との国交を開くことは熱望されていた。それゆえ、少女篇4内で完遂した開国のための調印式は、現在の湖国にとっての最重要案件であった。調印式のために芯国の大使・アソヤクらが巨船によって開陽へと来ていた。


楊武ようぶ襲撃事変


今から八年前、貴青二年、当時の枢密副使・楊玄徳の家が襲撃され家人が惨殺され、かつ武殿が占拠された事変。当時の第一隊隊長を中心に、武官の地位低下を嘆く武官によって実行された。当時の近衛軍将軍・鄭古亥による実行者の抹殺によって、事変は一夜で解決したものと公にはみなされている。

この事変をきっかけに、楊玄徳はさらなる施策を打ち出していく。

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