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  作者: 火鳥 らひす
1章;柚
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7、朝ごはん。

ロージアの用意してくれた朝食は、柚が元いた世界の食事と変わりはなかった。

熱くスライスし、トーストした食パンにハムエッグが乗っている。

しばらくここにいるのだし、朝食の用意は柚でもできそうだと柚は思った。


「どうかなあ? 口に合う?」

柚の様子を伺いながら、そう聞いてくるロージアに柚は、

「うん。 おいしい。明日から、朝食は私が準備するね。」

そう言うと、ロージアの顔がパアっと華やいだ。

そのロージアの喜んだ笑顔を見て、柚の顔も赤くなる。


「ホントに? ありがとう。必要なものがあったら言って。 でも無理しなくていいから。」

「うんん。ここに居る間は、それくらいさせて。」

柚のその言葉に、ロージアの笑顔が止まった。


「……どうしたの?」

なにか気に障ることを言ってしまったのだろうか?

柚がそう思って、不安そうにロージアを見ると、ロージアの顔が少し赤らんだ気がした。

「その……、ユズさえよければ、……ずっといてくれてもいいんだけど。」

言ってしまったあとで、ロージアはハッとし、我に返った。

突然慌てだすと、

「いや、冗談だよ。大丈夫、ちゃんとユズがユズの国へ帰れるように協力するからっ。」

慌ててそう言い替えた。


柚は柚で、突然のロージアの発言が、何を意味するのか、考える余裕すらなかった。ただ、言い替えられた言葉に、なぜか胸の奥がシクシクとした。



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