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6、初夜。
ズキズキと、美耶子の身体中が泣いていた。
それよりなにより、その心はズタズタに泣いていた。
恋人の尚とは、キス以上の関係は、まだだった。
尚が初めての恋人だった美耶子は、もちろんそれ以上のことは未経験だった。
その初めてを、見知らぬ男にすべて奪われたのだ。
しかも、未経験の美耶子の身体を繰り返し何度も。
そうして今、大きなベッドの中、裸の美耶子は、同じく裸の男に抱きとめられ、毛布に包まっている。
男に背中を向けた美耶子の肩は、小刻みに震えていて、両目から溢れる涙は、流しすぎ、熱く美耶子の目を腫らす。
「無理をさせてすまなかった。」
事情を終えた男は妙にやさしく、美耶子の肩に口付けを落とした。
しかし、そんな口付けに美耶子の身体は悪寒を感じることしかできなかった。
その行為で、再び意識を覚醒させた美耶子は、男を振りほどき、ベッドから落ちそうになるほど、男から離れた。
「もう私にさわらないでっ! すまないと思うなら私をひとりにしてよっ!! 家に帰してよっ!!」
美耶子がそう叫ぶと、先ほどまで威勢の良かった男は、まるでこの世の終わりかと思えるほど、悲しみに満ちた顔をすると、
「……すまなかった。」
そう、ぽつりと言い残すと、簡単に身支度を整え、部屋を後にしてしまったのだ。




